大学受験英語：知識と実践

大学受験英語のカリキュラムを単線的に組み立てるならば、「文」→「文章」という過程を経るのがよいと考えています。まずは英語の文の読み書きを目指し、文単位での処理ができるようになったら文章の読み書きに進むというものです。一方、カリキュラムを複線的に組み立てるならば、「知識」と「実践」を同時に進めていくやり方が妥当であると考えています。語彙や文法の知識を身につける学習と、その時点で身につけている知識を使って実際に英文を読み、そして書いていく。加えて問題演習に取り組んでいくというものです。少し角度を変えて、「ミクロ」と「マクロ」という2本立ても考えられます。難関大学の読解問題を念頭に置き、語彙や文法からのトムアップを目指す「ミクロ」と背景知識などからのトップダウンを目指す「マクロ」の組み合わせです。

集団授業で設置されている講座は主に「実践」に重点を置いたものとなっています。特に高校生向けの講座の場合、文法知識は高2までに身につけていて、語彙知識は各自で身につけるものということで、高3講座は「実践」中心の内容となる傾向があります。浪人生向けの授業も演習が多いコースのほうが人気があるということで、開講数が多くなっています。すると、知識の学習はどこでやるのか、という話になります。自分でできるのであればそれが理想です。予備校の最上位クラスに通う受験生は皆そうしています。自分でできなければ誰かに支援を求めることになります。こうした場合に個別指導を活用することができます。文法能力開発でも、こうした受講生を受け入れる体制を常に整えております。