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考えさせられる風刺画の世界

風刺画ってブラックジョーク感があったりと、怖がられることもあるのに、不思議な魅力ってありますよね。

そんな風刺画って一般的な絵画などよりも、意味を見つけて、考えるのが楽しい。

世界には多くの風刺画がありますが、その中でも好きな風刺画を紹介します。


①日本でも有名な風刺画の一枚

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この風刺画は、学生時代に見たことありますよね。

この画は朝鮮半島を魚に見立てて、日本と清が1匹の魚をどちらが釣るかと競っていますが、それを橋の上からロシアが高みの見物をして、機を伺っているという画。

実際にこの画の通り、日清戦争で体力がなくなりつつある日本との日露戦争に繋がっています。


②自分の目よりスマホのカメラ

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こんな風景も大袈裟な話じゃないですよね。

観光地やイベントなんかに行くと、自分の目で楽しむのではなく、スマホのカメラで撮影することに夢中。
せっかくリアルに楽しめる機会なのに、スマホのせまい画面に収めたいがために、無機質な体験に。

地元新潟で開催される「長岡花火」でも、自分たちの目ではなく、スマホを持って撮影に興じる人ばかり。
空には花火。地にはスマホの明かり。
こんな風景は寂しくなります。


③社会や親に決められた自分

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学校に行くことは、“没個性”になること。
と言われるぐらいに、今の教育は均一化された人を作ろうとしている。

興味を持つモノを、どんどん手に取れなくなっていく。

個性を持つ子を、珍しがってSNSやテレビで取り上げているのを見ると、着実に進んでいる気がする。


④臭いものには蓋をしろ

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環境汚染で汚れていくのを、隠して関心を奪っていく。

最近世界中で取り上げられている「SDGs」
これは今までの環境破壊を見ないフリしてきたツケを、とうとう看過できなくなったがために、一人を糾弾するのではなく、全員で同じ方向を進もうという傷の舐め合いだと思っているのだが。


⑤食事中も向かいの人よりもスマホ

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飲食店でもよく見る風景ですよね。
テーブル席で食事をしている大学生ぐらいのグループは、注文した後は全員がスマホ。
一言も喋らずに、スマホ。

食べ終わったら、少し喋るけど、基本スマホ。

目の前の人よりも、スマホの画面に楽しさを感じる時代が怖いです。



番外編:Steve Cutts

YouTubeで活動されているアーティストのSteve Cuttsさん。

現代社会をテーマにしたブラックユーモアに飛んだ動画を投稿されており、ポップな演出ながらも風刺画同様に考えさせられる内容になっている。
興味が湧いたら、ぜひ視聴してみてほしい。


風刺画の魅力

風刺画の魅力というのは、文字を使わずに絵だけで訴えかけてくる表現力の高さだと思っている。

Twitterなどの文字での批判や批評というのは、その文章を受け止めて終わりという簡潔という点では素晴らしい。

だが、風刺画のように興味・関心を惹きつけるという点では、文章よりも優れていると思う。

理由には、風刺画を見たときには、画自体の意味を考えることになる。
その後には、過去の自分に照らし合わせて考えてみる。

という自分ごととして考えるというフェーズが作りやすいのが風刺画の魅力でもあり強みで、そこが面白い。

というところで、今回は終わりたいと思います。
それでは。

下記の書籍は図書館などにも置いてあるので、興味が湧いたらぜひ。


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