SCPの残し方
注:このnoteは、以下のページをすでに読了済みであることを前提にして書かれています。
また、各種エッセイを読んでおくことも強く推奨します。サイト上には、執筆という行為に真摯に向き合った素晴らしいエッセイがたくさんあります。
(ハッキリ言って、このnoteを書く上でもかなり参考にしました。)
サイト上のエッセイではありませんが、「記事の面白さを説明するリスト」もとても有用ですのでぜひ読んでください。
はじめに
SCPの「残し方」とはどういうことか?
このnoteのタイトルは「SCPの残し方」です。「高評価の取り方」ではなく、「書き方」でもありません。
なぜこのようなタイトルなのでしょうか?
それは、これから初めてのSCPを書くあなたにとって最も必要な情報は「最低限、記事がサイト上に残るくらいのクオリティをどうやって獲得するか」だからです。
「SCPの書き方」はハッキリ言ってサイト上のガイドで十分ですし、「高評価の取り方」についての話は人によってかなりバラバラになりがちです。
まず必要なのはあらゆるSCPに応用が効く基礎の力であり、その基礎の力は「記事がサイト上に残るクオリティ」を知ることで身につくのです。
一応「SCP報告書」のみを対象にして書いたnoteですが、TaleやGoIFにも使える話があるかもしれません。非SCP報告書著者もぜひお読みください。
やや前置きが長くなってしまいました。
本題に入りましょう。
1. 50を狙う
さあ早速執筆に入るぞ!
とその前に。
あなたが目標とする評価をぼんやりでいいので考えましょう。
100?
いわゆるテレキルですがこの目標は全くオススメできません。
テレキルを取るには、高い評価を取るための戦略、卓越したオリジナリティ、ハイクオリティなアイデア・展開・構成、ベストな投稿時期、なによりも運が絡みます。
多くの場合はオリジナリティを間違った方向に出して空振ったり、ハードルが高すぎて挫折したりすることになります。
では、とにかくSCP記事を残すということでポジティブ評価ならなんでもヨシ?
残念ですがこれも不正解です。
ハッキリ言って「ギリギリで残るくらい」のレベルを目指したところで、残る可能性は低いです。
ですので評価50を目指すことをここではオススメいたします。
書くハードルや空振りリスクと、結果のバランスがちょうどいいラインではないでしょうか。
目標にする評価が決まったら、とりあえずその評価に近い記事を読んでみてください。評価50を目指すなら、評価50台の記事を読むのです。
そもそもSCP記事は小説にはない特殊なスタイルで書かれますので、様々な記事に触れて雰囲気を掴むという作業が必要なのですが、闇雲に超高評価な記事を読んでも実践的な力はつけにくいです。
どうせ読むのであれば日本支部で書かれていて、数年以内に投稿されていて、なおかつ目指す評価帯にいる記事を読みましょう。読む記事は3章『「書ける」アイデアに絞る』にあるリストを参考にして、自分の創作の参考にしやすい記事を選び取りましょう。
こんな時に便利なのが複数タグ検索システムです。
詳細な条件を設定して記事を絞り込むことができます。
試しに「評価60未満」「scp」「jp」「2021年以降に投稿」といった条件で検索してみました。よければそのままお使いください。
具体的に何記事読めばいいのかというと、これは完全に人それぞれです。「これくらいの評価を取るにはこれくらいのアイデア、文章量がいるんだな」というのが分かってくるまで読むべきです。
2: 「異常性」を見つける
SCPを書くために必要な最初の知識、それは「異常性」のアイデアの見つけ方です。
もしあなたがそれなりにアイデアのストックを持っているのであれば飛ばしても構いません。
異常性アイデアを見つける最初のステップは、とりあえず目の前のパソコンもしくはスマホ等の電源をOFFにすることです。
Wordやメモ帳の前でうんうん唸っていても良いアイデアは中々降りてきません。
アイデアは思いつくものではなく、見つけるものです。
そしてアイデアを見つけるには動く必要があります。
一番いいのは外を散歩することですが、悪天候だったり気が乗らない場合は家の中をうろちょろしても良いでしょう。
こうすることで脳がスッキリして、周りの何気ない物から異常性アイデアが浮かんだりします
過去の記憶を引っ張り出してアイデアにすることもできるかもしれません。
付け加えて言うと、この時少し「ひねくれた視点」で周囲を観察してみることをオススメします。
たとえば家に座り心地がいい椅子があったとしたら、「座り心地が良すぎて延々と座り続けてしまう椅子」とか。
どうでしょう?マイナスな想像につながっていかにもSCPの異常性っぽくなったのではないでしょうか。
さて、異常性アイデアが浮かんだらさらにそれを膨らますような展開を付け加えましょう。
アイデアを見つける時と同じように動きながら、生まれたてのアイデアをひねくれた視点でじっくり観察し、想像することで展開も見つけられます。
例として、先程の椅子の異常性アイデアをさらにひねくれた視点で観察してみます。
座り心地が良すぎて延々と座り続けてしまう椅子
↓
強盗が家に入ってきたが、座り続けたせいでそのまま殺害されてしまう。
↓
しかし椅子の快感を死ぬ間際まで感じていたので、被害者は満面の笑顔で死んでいた。
こんな感じで異常性アイデアと展開を繋げ、ストーリーっぽいものが作れました。
異常性アイデア・展開がいくつか集まったら次に進みます。
3: 「書ける」アイデアに絞る
電子機器の前に戻ったら、次にアイデア選びをしてみましょう。
既に書く異常性のアイデアは決まってる!という人もとりあえず目を通してみてください。
今あなたがアイデア帳から記事のタマゴを選び、書き始めようとしているとしましょう。
この時気をつけるべきことは、「全てのタマゴに孵るチャンスがあるとは限らない」ということです。
非常につらい話ですが、どんな異常性アイデアも工夫次第で記事にできるというのはほぼ間違いです。仮に記事にできるとしても相当な技術と想像力が求められるでしょう。
さらにつらい話をしましょう。
たとえ記事にできる異常性アイデアだったとしても、あなたがそれを“上手く育てられる”とは限らないのです。
たくさんのアイデア育て経験を持った著者であれば別ですが、まだ経験の浅い新人は育てにくいアイデアからそっと離れるべきでしょう。
ではどんな異常性アイデアが育てにくいと言えるのでしょうか。
これについては既に様々なSCP著者によって答えが出されています。
ざっと列挙してみましょう。
世界が滅ぶ
メタ記事
フォーマットが普通じゃない(フォーマットスクリュー)
提言
ジョーク
やたら強い能力を持ったアノマリー
これらに付け加えて、私はさらに以下の異常性アイデアが育てにくいと考えます。
エモい雰囲気重視
登場人物が何人も登場する
時事ネタ
実在人物(芸能人、政治家など)を主題にしている
実在のゲーム、アニメ等を題材にしている
※「エモい雰囲気重視」は人によって捉え方が変わりますが、ここでは文体の雰囲気や幻想性を重視し、オブジェクトの異常性に重心を置いてストーリーは簡略的な記事を指します。
さらに付け加えて、人によってはこのような異常性アイデアが育てにくいと言えます。ただし、()内の条件に当てはまるのであればむしろオススメかもしれません。
カノン、財団独自の概念を必要とするアイデア(記事を多く読んでおり、カノンや財団の用語への造詣が深いのであれば良)
専門的な用語、特に理系分野の専門知識を駆使したアイデア(必要な専門知識を有しているのであれば良)
これらに該当しなくてもその異常性アイデアが育てやすいとは限りません。その後ストーリーをうまく展開できないのであればそれは育てにくいと言えるでしょう。
先程見つけたアイデアがイマイチだと判明した場合は、1からやり直してください。
(理想としては常に20個以上のアイデアを持っていてほしいです。)
そこそこ展開が繋げられるアイデアができたら次に進みましょう。
4. オチを決め、起伏をつくる
書く前に必ずオチを決めてください。
このnoteの中でも特に伝えたいことの一つはこれです。
ゴールを知らないままマラソンをするなんてあり得ないですよね?
中間の展開がフワッとしていたとしても、どんなオチにするかはできるだけ詳しく決めましょう。
オチになる展開が思いつかないのであれば、残念ですがその記事は書くことが難しいです。
オチと言ってもただ物語を終わらせるだけではダメで、読者のUVに明確に繋がる意味のある終わり方をしなければなりません。
もっと言うと、オチは二重に用意することをオススメします。
二重のオチという言葉が指す形式は様々ですが、このうち基本的なパターンの一つである「ストーリー自体のオチのあとに記事のオチが来る形式」を考えてみましょう。
「ストーリー自体のオチ」は記事のストーリーにあたる文章(説明文、インタビュー、探査ログ、映像記録etc)のオチです。
たとえば私の著作であるSCP-3099-JPでは、異常性の説明が徐々に剣呑な雰囲気を帯びていき、最終的に不気味さが一つのピークを迎えて着地します。
これで一つ、ストーリーとしては一つのオチがつきました。
しかしこれだけではUVの決め手としては弱いですね。
そこで二番目のオチ、「記事のオチ」をつけるのです。
「記事のオチ」はその記事全体の完全なオチです。SCP-3099-JPでは補遺が記事のオチになっています。
補遺の中でSCP-3099-JPの異常性に関する不穏な新情報が提示され、その不明瞭さが記事全体を締めることに寄与しています。
このようにオチを二重にすることでより記事を引き締め、UVの決め手を増やすことができます。
さて、既に異常性のアイデアと、それにくっつくいくつかの展開が用意できていると思います。先程オチも決まりましたね。
ということで次はストーリーの中盤に起伏をつくることについて話していきます。
簡単に言うと、起伏とはUVの決め手になる描写です。
先程も軽く「UVの決め手」という言葉を使いましたが、UVの決め手とは読者がUVを押したくなる部分のことであり、これが少ないと当然NVやDVばかり押されます。
起伏がないストーリーの場合、たとえ良いオチがあったとしてもそれまでの流れが淡々としていて面白みがなく、UVの決め手が少ないため評価が低くなっていくのです。
ではどんなことをすれば起伏ができ、UVの決め手が生まれるのでしょうか?
まず異常性アイデアにくっついている展開のアイデアを見直してみましょう。
その展開が読者のUVに繋げられるかを考え、自信があればそれを記事に配置し、その展開を際立たせることを意識して執筆を始めてください。
自信のない展開は、自信のある展開の導入として利用するか、そのまま脳のゴミ箱に捨て置きましょう。
起伏はストーリーを次の段階に進めるための重要描写(起承転結で言えば「転」)になることが多いですが、ストーリーを変化させるため以外にも起伏をたくさんつくり、読者のワクワクを煽るのもオススメです。起伏があることでワクワクが生まれ、ワクワク感はそのままUVへ繋がっていきます。
余談ですが、起伏に至るまでの導入や説明は読者のストレスになりがちですので、起伏以外の部分はシンプルに削っていくことも意識してください。(もちろん削りすぎて説明不足や論理破綻にはならないように)
5. 書き終わる時期を決める
単純ですが重要なルールの一つ。
人は締切がないといつまでも先延ばしにしたり、延々と「改稿」を続けてしまう生き物です。
これは新人だけでなく、ベテランのSCP著者でも同じですので心配する必要はありません。
「私はじっくり書きたい」という人もいるかもしれませんが、それならじっくり書くための長い期間を用意すればいいだけです。
オススメなのはコンテストの開始日・締切をそのまま自分の締切にすることです。コンテストで競うということでモチベーションも上がりやすいですし。
が、思っていたより執筆が難航して締切を過ぎてしまうこともあるでしょう。締切を守るコツなどの話をしようとすると話題がズレてしまいますし、何よりこれを書いている私自身が遅刻魔ですので何も言うことができません。
というわけで締切を過ぎてしまった場合にどうするかを考えなければなりません。
締切をギリギリ過ぎてしまった時。そんな場合は本来の締切から一週間〜一ヶ月以内に新たな締切をつくりましょう。
締切をつくるだけではモチベが湧きにくいですので、何かしら動機を立てることをオススメします。(記念日に合わせるとか、「この日に投稿できたら美味しいものを食べる」というご褒美を用意するとか)
ちなみに個人コンテストというものもあるので是非チェックしてみてください。
全然書き終わらず、批評募集もできないまま締切を過ぎた場合は、一旦上記の方法で締切をつくって再チャレンジしてみましょう。
それでも全然筆が進まず、展開が思いつかないのであればそれはボツにするべきかもしれません。
ここで大事なのは、締切を過ぎたことだけを理由にして執筆を中断しないことです。
どうしても展開が思いつかない、完全に燃え尽きてしまったというなら別ですが、ただ締切を過ぎただけで諦めるのは勿体ないですし、最悪次の執筆の時も同じことを繰り返します。
特に初心者であれば書き終える経験を身に着けましょう。
一度書き上げる経験をした人はそうではない人よりも「感覚」が違ってきます。黒閃みたいなものですね。
この感覚はとても言語化がしにくいので、たとえ投稿に至らないとしてもとりあえず書き上げてみることが大事になります。
6. 「読者はあなたのことを何も知らない」と知る
さて、そろそろ書きたい頃(もしくはもう書き始めている頃)かもしれませんがもう少しお付き合いください。
次にお伝えするのは読者とあなたの間のすれ違いについてです。
例えばあなたが謎多き本のSCPを書いたとします。
異常性は「読むと自分の未来のポテンシャルが分かるが、ページをつくるために寿命が吸われて老いていく」というものでした。
しかしあなたはその説明を端折り、Dクラスが本を読んでいたら突然老いるという実験記録だけを書きました。
この場合、読者は「なぜ老いたのか」を考えてくれるでしょうか。答えはNOです。
大抵の読者は「突然Dクラスが老人になったけど、面白さがよく分からなかった。」という感想をいだき、DVを押して去っていきます。
読者はあくまで自分の暇な時間を使って読みに来ているのです。作者の意図なんて3割も伝われば良いほうでしょう。
記事の主題にしたい意図は、自分が思うより倍以上はっきり描写しましょう。
7. 1DVは2DV
これはSCP著者のizhaya氏のツイートから引用した言葉です。
元ツイートはテレキルを取るための心得ですが、どんな評価帯を狙うにしても重要な視点だと感じたため紹介します。
このツイートでは「誰かがDVをした場合、ただ評価が下がるだけでなく貴重な読者が一人失われる」という話がされています。
記事を残したい場合、初期評価0から-1になるともうその時点で低評価削除圏内ギリギリです。
ここから+1に上げるためには新たに二人の読者に読んでもらう必要があり、そこで二人共DVであればもう削除通知が来てしまいます。
何が言いたいかと言うと、記事を残したいのであればUVを増やす努力よりもDVを減らす努力のほうが実を結びやすいということです。
極論誰もUVを押さないがDVにもならない記事は永遠に評価がマイナスにならないので残すことができます。
よって、話題性を狙ってトガったSCPを書くより、多くの人が考える「SCPらしさ」に沿うような堅実な構成の記事を書いた方が「少なくともDVではないな」と読者に思われ、記事が生存する可能性が高いです。
ちなみに一見トガっていて話題性を集めた記事の多くは実はしっかりDV対策をしていますし、トガりが中途半端にならないよう戦略的に書かれています。
では、どんな内容を書けば「SCPらしさ」に沿えるのでしょうか。
これがとても難しいのですが、頑張って考えていきましょう。
まず、第3章の「育てられないアイデア」のリストに載っているようなアイデアは一部のサイトメンバーから完全に Not for me(私向きじゃない)と思われてる可能性があります。
また、「登場する財団職員の仕草・口調・話の内容」がSCPらしさを失わせてる場合もあります。
例えば研究員がくだけた口調をしているとか、残念なミスをしてしまうシーンがあるとか、アノマリーに優しすぎるとか、感情的すぎるとか……。
なぜこれらがSCPらしさを失わせてしまうかというと、多くのサイトメンバーの共通認識として財団は倫理よりも正常性を重視して冷徹な行動・言動を繰り返す、巨大な天才集団だからです。
もちろん読者を納得させるような理由があればこれらのイメージをスルーしてもいいのですが、ぶっちゃけただのリスクにしかならないので基本的に避けるべきです。
SCPらしさをなくしてしまう更なる要因は、「要注意団体の扱い方」です。
JPには日本生類創研という有名な要注意団体がありますが、皆様はこの団体にどんなイメージを持っているでしょう?
おそらく、「非倫理的な実験をしている」「科学の追求のためならなんでもする」などのイメージがあると思います。
これに加えて、皆さんはニッソに対して「構成員は冷酷で、それは組織内にも自身にも向けられる」「身内に甘いようなことはしない」「規模は基本的に国内で、生物学や薬学などの分野以外にはあまり手を出していない」というイメージをなんとなく持っていませんか?
この潜在的なイメージが罠なのです。
書いている本人も言われてみたらそういう解釈をしていたのに、いざ書いていたらズレていたということが結構あります。
このズレは読者にははっきりとわかるので、「なんか違う」と思われてDVや NVを押されてしまいます。
要注意団体を記事で使うときは既存の関連記事をちゃんと読み、その団体に与えられているイメージを潜在的なものも含めて掴んでから使いましょう。
「SCPらしさ」を消してしまう主な要因はこんなところでしょう。
しかしこれはあくまで一例に過ぎないため、批評時にその点をしっかり聞くことが必要です。
そして改めて言いますが、
重要なのはDVを減らす努力です。
8. とにかく書き上げる
さて、いよいよ執筆行為そのものに関する話をします。
執筆スタイルは本当に人それぞれですし、集中して一気に書き上げる人もいればTwitterを見つつのんびり進める人もいますし、締切ギリギリでようやく重い腰を上げる人もいます。
共通しているのは、「記事を投稿している人は全員記事を完成させている」ということです。
当たり前のことだと思うかもしれません。実際当たり前です。記事は公開しないと作者以外誰も読むことができません。
しかし、今までたくさんのサイトメンバーがSCP記事を書き始めたものの、自分の納得行く展開を書けなくて中断したり、8割くらい書いて満足してサンドボックスからフェードアウトしていきました。
どうしても、本当にどうしても続きが書けなくなってしまったのであれば執筆を中断するべきでしょう。
執筆はマラソンと似ており、執筆もマラソンもリタイアが認められています。
しかしマラソンと決定的に違うのは「完走者」と「リタイア者」の差です。
マラソンであればリタイアしてもその経過の努力が評価されるかもしれません。
ですが執筆のリタイア者は、沿道で手をふる観客とほぼ変わりません。
なぜなら書いている経過をほとんどの人が見ていないから。
自分の中で納得がいかないとしても書き上げてみる、という心構えを持つことが記事を残す上でとてもとても重要なのです。
また、書いているときはできるだけ文章の修正をしないようにするとサクサク進めやすくなりますし心の中のハードルが下がります。文章なんて後で直せば良いんです。
出来上がった文章を見て、もし少しでも「まあいいか」と思えるのであれば気軽に批評に出してみてください。
9. 批評を受ける
批評の受け方、批評の活かし方といった情報は既にサイト上に多数残されていますので話すことは少ないです。
ただ一つ強調して言いたいのは、「全ての批評がベストアンサーとは限らない」ということです。
あなたの記事が間違って解釈されたり、批評者の価値基準に重きが置かれて批評されたりすることは往々にしてあります。
そんな時は勇気を持って「変えない」ことを伝えましょう。
ただし、「記事が間違って解釈された」ということは6章で示した注意点が守りきれていないということですので、どうすれば正しい意図が伝わるか考え直してください。
10. 完璧は存在しない
ここまであなたは目標を決め、アイデアと展開を用意し、選別し、オチを決め、読者を知り、必死で書き上げ、批評を分析することができました。
本当にお疲れ様です。
あとは本当に、投稿するだけです。
ですがどうしても「まだ改善点があるんじゃないか」という考えがよぎり、投稿に踏み切れないかもしれません。
それでも、絶対に投稿してください。
恐らく何らかの締切をしっかり決めて頂いてると思いますが、わざわざそれを破ってまでひたすら「改善点」を探し続ける必要はありません。
ガイドやエッセイを読み、先人の記事を参考にし、このnoteの9段階のステップを踏み、直近の批評をあらかた反映させたのであれば、もうあなたの記事は「残る記事」になっているはずです。それだけではなく、ただ残る以上の結果を得られる可能性も高いでしょう。
投稿への不安はあるかもしれませんが、そもそも作者が「完璧だ」と思って作品を公開することなんてほぼ無いです。
なにかしらに不安を抱きながら皆んな書いて、投稿してます。
ここまでの頑張りを信じて一歩を踏み出してみましょう。
このnoteは以上です。このnoteがきっかけでSCPの執筆を始めてくださる方がいれば幸いです。
それでは。
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