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二種の新生姜漬け ・つけもの録/その1

新生姜の漬物二種

二種類の調味液

今年の春には、新しく面白そうな調味液を入手したので、漬物にチャレンジした。
一つは、「延命酢」有限会社近藤酢店醸造のみかんから作られたお酢だ。

成分表を参照していただけるとわかるが、糖分を加えた甘い混合酢である。このため酸味と甘味がどちらも感じられるため、そのまま炭酸割りにしてもジュース感覚で飲める程。
これを使ってニンジン・ラペを作ったところ、生のまま刻んで一晩漬けるだけで十分な出来上がりとなり、家族にも好評だった。ピクルスや甘酢漬けを手間なく作れる点と、味わいも自分たちに合っていたのが決め手だ。

もう一つは「梅酢」。株式会社つけもの工房花谷という三重の工場で製造されたもので、販売は産直市場だった。
同工場で製造された梅干しが、今風でなく紫蘇と塩だけの酸っぱく塩辛い梅干しであったので、たいへん気に入り常備していた。補充に訪れた際に同工場の梅酢が売られていたので、これは良い発見と思い購入した。
色の濃い塗料のような梅酢を、まずはキュウリ漬けでテスト。塩気がかなり強く梅干しの強い酸味がしみ込んで、鋭い感触のキュウリ漬けが完成した。大根も酒肴に最適なものができそうで、楽しみが増えた。

新生姜の加工

新装開店したスーパーに遊びに行った際、見切り品に大振りの新生姜が置かれていた。痛みも少なそうだったし、何より安価だったのでこれ幸いと購入。三連休の遊びにと、試験的に新生姜漬けにトライすることと決めた。

翌日開封すると、芽の部分が柔らかくなって変色していた。調べると、この部分は腐食が早く傷みやすい原因となるので取り除く旨書かれていたので、スプーンでこそげ落とし、ついでに茶色になった皮もキレイに掃除した。
レシピでは次に薄切りにして茹でる工程となっていたので、その通りに。笊で冷まして絞り、写真のように瓶とジップロックに2:1くらいで封入。それぞれに調味液を浸るまで入れてみた。

出来上がり

本文作成時は、漬け込んでから一週間程経っている。出来上がりはいかがかという感想では。
・甘酢漬け
繊維感の残るシャキシャキとした歯ごたえ。これは厚みがあり過ぎたか。酸味よりも甘味を感じ、それよりも生姜感が強い。もともと酢が弱いためか、生姜の辛さが際立つ出来上がりだった。もう少し漬けて置いたら辛さも収まるかと期待。

・梅酢漬け
梅の塩気と酢がちょうどよく生姜の辛味を押さえていて、箸休めに丁度良い。その分とがった味が無いので、決め手に欠ける印象。紅ショウガよりも色は濃いながら甘酢のように生姜辛さを感じないので、これはこれで。

このような結果になったが、目に見えての失敗にはならなかった。甘酢については通常の穀物酢と砂糖や出汁などで味を変化させて、いわゆる「ガリ」になる過程を経ればまた違ったかもしれない。けれど、この延命酢だけで簡易に作ることが目的だったので、工夫とするならピーラーで薄くし、茹でて塩をする作業を多くし辛味を抜くかどうか。
梅酢についても、ここににさらに塩や酢を足すことで味に特徴を出させることも必要かと思った。

美味しい生姜付けへの第一歩としてはまずまず。次の段階へとレシピを学んでみるつもりだが、それよりも作ったこれらを食べるのが家族ではほぼ自分のみという事実。
工夫はまず食べきるためのレシピ探しからということで、ひとまずはこれにて。


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