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SNS支援をやっているテテマーチが、分析ツールを立ち上げて5年目で大きな壁にぶつかっている話

※ この記事は、B2Bマーケティング Advent Calendar 2023の記事です。
アドベントカレンダーの記事や感想に関してはXのハッシュタグ「#B2Bマーケアドベント」をご覧ください!

こんにちは!
テテマーチでプロダクトマネージャーをしているオオワシ(@owashi017)です!
#B2Bマーケアドベント の14日目を担当させていただきます!

今回は『SNS支援をやっているテテマーチが、分析ツールを立ち上げて5年目で大きな壁にぶつかっている話』をしようと思います。


まず、本題に繋がるのでプロダクトとわたしの経歴を簡単にご紹介します。


『SINIS for Instagram』とは?

『SINIS for Instagram(以下、SINIS)』とは、Instagramの分析ツールです。SNS運用のご支援をしている弊社、テテマーチだからこそ!の機能や見せ方にこだわりがあります。

2018年にリリースをして5年間、5万件以上のInstagramアカウントに登録していただいています。

オオワシの経歴(一部)

2020年  テテマーチ入社、SNSディレクター
2021年  SNSキャンペーンツールのディレクターやセールス
2022年  Twitter分析ツールの立ち上げ(PdM)
2023年  『SINIS for Instagram』のプロダクトマネージャー


さて、ここから本題です!

SINISは無料から使えるフリーミアムモデルのプロダクトです。
有料プランも月額1万円、5万円と安価のためユーザー数も多く、ハイタッチで全てのユーザーのサポートをすることが難しくなっています。

そのため、プロダクトの体験を通じて課金を促す「プロダクトレッドグロース」のモデルを目指している最中です。

また、SINISは2018年にリリースしてから、積極的なマーケティング活動を行っていませんでした。
そのような中でも、5万アカウントに登録いただき、賞を受賞したり、ユーザーから感謝されることも多くありました。

実際にわたしがSNSの運用者をしていた際にも、
「もっと早く知りたかった~🥺」
と思うほど、SNS運用者に必要なものになっていました。

というもの、SINISの特徴のひとつとして、ユーザーの声を取り入れたプロダクトであることが挙げられます。

弊社テテマーチには、SNSマーケティングの支援事業部があり、SINISのターゲットである「SNS運用者」が社内にいます。それにより、ニーズに応えた機能を、すぐに、追加できる環境でした。

プロダクトのリリース自体が早かったこともあり、クチコミや検索からの流入をメインに、プロダクトとしてはかなり順調に成長していたと思います。

そして今年の3月、社内の体制変更もあり、わたしはユーザーとして使っていたSINISに、プロダクトマネージャーとして関わり始めました。
“自分の担当するプロダクト”として見るSINISは、ユーザーとして見るSINISとかなりのギャップがあったことを覚えています。

SINISが抱えていた課題

わたしが入った頃のチームは、リリースから5年間で明確になってきた課題に対して、問題意識が生まれ、解決に向けて取り組み始めたタイミングでした。

①「SINISが使いこなせない」とユーザーが離れていること

早い段階でInstagram分析ツールを提供し始めたSINISは、当初イノベーター理論で言う「イノベーター」や「アーリーアダプター」にあたるユーザーに使っていただいていました。

そこから5年が経ち、Instagram運用の市場も大きく成熟してきました。そして今、誰もがInstagramを当たり前に使うような時代になりました。
結果として、SINISの利用層も「アーリーマジョリティ」や「レイトマジョリティ」が増えました。しかし、現在その層を取り込み、定着してもらうことに苦戦しています。

前述の通り、SINISは社内のSNSディレクターの声を取り込んだサービス開発をしています。しかし、社内のディレクターは他社のSNSのご支援をする“SNS運用のプロ”であり、SINISのユーザーの中では、SNSに対するリテラシーがかなり高いユーザーであることがわかりました。

SNSリテラシーが高い人のニーズに合わせたプロダクトは、実際のユーザーとの乖離が生まれてきてしまいました。Instagram市場の拡大とともに、「SINISを使いこなせない」というユーザーが増え、毎月数百件の新規ユーザーが増えているにも関わらず、アクティブユーザーの数は常に一定でした。

つまり、たくさん増えて、たくさん減ってる状態…!!😢

②利用促進できる仕組みができていない

SINISのようなビジネスモデル(フリーミアム)の場合、プロダクト自体がユーザー体験を向上させることが基本。ユーザーが容易に使い始められたり、考えなくても次のアクションがわかるようなものにしていく必要があります。

しかし、現在は「アーリーマジョリティ」や「レイトマジョリティ」にとって使いづらいプロダクトになってしまっているため、カスタマーサクセスのハイタッチなサポートが欠かせない状況です。

カスタマーサクセスも少数で対応しているため、全ユーザーをサポートすることは現実的ではありません。それにも関わらず、カスタマーサクセスのマンパワーに頼りきりの状態。
ユーザーのためにも、カスタマーサクセスのためにも、早く脱出しなくちゃいけない。

③スピード感が遅い

ユーザーにとって使いやすいプロダクトであり続けるために、プロダクトも常にアップデートが必要です。特に、SNSの流行の移り変わりはとんでもなく早いので、ユーザーの求めるものもかなりのスピードで変化していきます。
本来であれば、小さな単位で開発し、ユーザーに提供し、検証をしていく、ことが求められてくるのですが、弊社ではそのような体制になっていませんでした。
ここには様々なものが影響しています。

  • 会社のカルチャー
    「いつまでに」「どんなものが完成して」「どのくらいの売上が」といった部分が確定しないと進めにくい。(それが当たり前だと思っていた)

  • 人員の不足
    デザイナーの不在、エンジニアの不足により、しっかりとユーザーのためになるものを見極めて、最小の開発をしていく必要がある。

  • 開発手法の話
    上記から繋がりますが、必要なものだけを作っていく必要があったため、ウォーターフォール寄りの開発をしていた。

移り変わりの激しいSNS市場の中で、上記のような開発を続けていると、ユーザーの必要なものとSINISは乖離が生まれていきます。
このままでは、さらにユーザーに使ってもらえないプロダクトになってしまう可能性が…!💣

課題と向き合わなくてはいけない

課題は多いものの、既に多くのユーザーに使っていただいていることも事実です。今後も、いいプロダクトであり続けるためにも、これまでの形に囚われず、開発の進め方、会社としての考え方を改めていくタイミングだと考えています。
まず行おうとしていることは以下です。

  • UI・UXデザイナーの採用

  • UI・UXの改善

まずはしっかりとプロの目線でユーザー体験を考え直すことが必要です。
現在、業務委託のデザイナーさんに入っていただき、ゴリゴリと手を加えている最中です!!!

デザインシステム
  • 開発手法の変更

今までチーム内では何度も「スクラム開発がいいよね」という会話はしてきました。
今後、正しい選択をできるようにするためにも、まずはプロダクトマネージャーとエンジニアで同じ目線で会話できるよう、スクラム開発の勉強会をし始めました。

今日デザインをリニューアルします!

課題を解決するための第一歩として、
12/14の今日、デザインをリニューアルします🎉

SINISを使っている人、使っていない人を含め、1からInstagram運用者を理解しなおすところから始め、UI・UXデザイナーさんと画面に落とし込んでいきました。

ユーザーから多く上がっていた悩みは主に「どの数値を見ていいかわからない」「ネクストアクションがわからない」の2点。
それを踏まえてメインで使っていただくダッシュボードを、以下のように変更しました。

・数値を最低限に絞って表示
・パーソナライズした「分析のポイント」を表示

詳細はこちらから👇
https://tetemarche.co.jp/news/tete-23121401

最後に

まだまだ課題はたくさんですが、一歩ずつ向き合って、プロダクトも組織もアップデートを重ねていきたいと思います!
応援よろしくおねがいします!

テテマーチ、SINISに興味を持ってくれた方へ

様々なポジションで一緒に働いてくれる方を募集中です!
少しでも興味を持っていただいた方がいれば、お気軽に連絡ください😊
(テテマーチ歴5年のオオワシにDMでも大丈夫です!)

明日12/15の #B2Bマーケアドベント は、 IVRy(アイブリー)のイズミヤマさんが担当です!

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