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台湾人、塩辛いものが苦手

日本人の私たちが韓国やタイに行ったとき、現地の料理を「辛い」と感じることがあるが、台湾人にとっての「辛さ」は少し違う。それは、塩辛さだ。日本人が塩辛いと感じないものでも、台湾人にとっては辛すぎて食べられないということがよくある。

たとえば、甘辛いものは台湾人にとって最も苦手な味の一つだ。日本のてりやきや甘辛いソースは、日本人にとってはお馴染みで美味しいものだが、台湾人には全く合わないことが多い。

台湾人が日本料理を食べた時の反応

たこ焼き: 台湾人に全然食べてもらえず結局全部私が食べた

最近、台湾人の友人が日本の大阪に遊びに来たので、旅行案内をする機会があった。そのようなわけで彼らと一緒に日本料理を食べる機会があったが、その反応は驚かされることばかりだった。たこ焼き、お好み焼き、焼きそばなど、日本の定番料理は「塩辛すぎる」として、箸をつけてもらえなかった。とんかつにソースをかけると「辛すぎて食べられない」と言われ、納豆に付属のだしをすべて入れると「しょっぱすぎる」として、半分だけ使って食べるように調整していた。

カツカレー: 塩辛いとかなり不評。

特に印象に残ったのは、日本のカレーやラーメンで、これらも「しょっぱすぎる」と言って、残されてしまった。ぶっかけうどんに使うだしも同様で、「出しが辛すぎて美味しそうに見えない」と不満げだった。

食べてもらえた日本料理

塩辛さの調節を自分でできるので、味に関して好評。

一方で、台湾人にも受け入れられた料理もある。たとえば、しゃぶしゃぶだ。しゃぶしゃぶは、肉をお湯に通して食べるだけなので、塩辛くなく、気に入ってもらえた。ただし、台湾では鍋料理は安価な食べ物であるため、日本でのしゃぶしゃぶの値段が高めであることに対しては不服そうだった。

ほとんどお湯でにているのかと思うくらい薄い鍋

また、台湾人は自炊も好む傾向があり、「日本の食べ物は塩辛く、値段も高いから自炊をする」と言い出した。近くのスーパーを紹介し、材料を買ってもらい、自炊することになった。彼女たちは鍋料理を作ったが、日本人の私からすると、非常に薄味だった。これが「塩辛くない」料理なのかと、改めて台湾人と日本人の味覚の違いを実感した。

次にできること

たこ焼きがダメなら、明石焼きをすすめるのも一案だろう。明石焼きは江戸時代に卵焼きにタコを巻いて食べたのが始まりで、それが美味しかったため大阪の人々が自分なりにアレンジし、小麦粉を使ってたこ焼きを作り始めたという歴史がある。たこ焼きが全国的に広まったため、たこ焼きのほうが有名だが、実際には明石焼きが元祖である。こうしたエピソードを中国語で説明しながら食べてもらえば、台湾人にも楽しんでもらえるかもしれない。

また、京都のおばんざいのような、優しい味の日本料理も台湾人に受け入れられる可能性がある。

結論

これまで私は、たこ焼きやお好み焼き、カレーなどは外国人にも喜ばれる食べ物だと思っていた。しかし、同じ言語を話す中国大陸の人々が好む食べ物であっても、台湾人には全く違う反応を示されることに驚いた。塩辛さに対する感覚がこれほど異なるとは、同じアジア圏であっても文化や地域によって大きな違いがあることを改めて実感した。

台湾人は本場のベトナム料理さえも「塩辛すぎる」と感じることがあり、逆に日本人はベトナム料理が好きであることから、もしかすると日本人とベトナム人の味覚は似ているのかもしれない。また、私は台湾料理を食べると「不味くはないが、美味しいとも思えない」と感じていたが、今回の経験でその理由が「塩辛さがないから」だと気づいた。今度台湾に行った際、もし料理が物足りなく感じたら、少し塩をふりかけてみようと思う。

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