終わりの始まり
死に救いを求めていた
「死」の意味も「救い」の重みも知らないのに
苦しみを解消するには自分自身をここから放逐することにしか思いが至らなかった
すべての人の一言一言ががぼくを攻撃するために放たれていると感じていた
いや、実際にぼくは奇妙な奴として口の端にのぼり、悪罵を投げられていた
そして狼狽えるぼくをみんなで嘲笑っていた
認知の歪み?自意識過剰?強迫性障害?
色々とdoctorは診断してくれた
「病気」ほど立派なものではないのに
薬も処方してくれる
ぼくの為に立派な大人が労働するのは申し訳無くて耐えきれなかった。
親も先生も
「腫れ物に触るように優しく接してくれた」
この誤用をぼくは気にいっている
本気で心配してくれているのは理解できたがやはり罪悪感が払拭できなかった
優しくしてもらっておいて図々しいにも程があると思うけど、感謝の気持ちを表現する方法を遂にぼくは探しあてることができないまま老年期にさしかかっている
ことばに恐怖を抱く、言いたいことを上手く表現して相手に理解してもらいたいが、理解したことをどうすれば確認できるのか
さも得心した顔で頷いてくれる。そこに嘘はないと思うけど、本当に理解してくれているのかは証明できない
それでも前後の発言や行動から判断してほぼ理解してくれているのが解れば良しとしないと会話は進まない
そしてまた深夜に膝を抱えて悩む
悪く捉えられてないか?間違ったことを言ってないか?そんなことが反復される
この辺りまでなら自己完結している
少なくてもぼくの「主体」は存在している
しかしそこでは終わらなかった
「主体」にも疑問を向け始める
「病」は日常を侵食し始める
「終わりの始まり」であります
つまらない自分語りです