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頑張ることが正義?そんなバカな話があってたまるか

頑張ることは正義だというが、僕個人の感想としては頑張る必要はないと思う。だって、大変じゃないか。

汗水たらして真面目に頑張り、必死に努力するのは間違いではない。寧ろ尊い事で、心の底から尊敬する。僕はそんな人が大好きだし、自分だってそんな人でありたいと思う。が、だからと言って全ての努力に意味があるとか、価値があるとか、必要性があるんだと言われると、全力で抗議したいのは本当の所だ。悲しい事を言いたくないが、世の中には無駄な努力や無駄な作業というのが、知りたくない程に存在する。

そして、その無駄を「絶対に大事だ」と思っている人の方が多く、なんだか少しだけ違和感を感じる日も少なくない。それは、学校生活でもそうだし、実は会社に出ても変わらない気がする。

僕は昔から単純作業や脳死作業という事が、極端に苦手だ。その作業をしている間に、脳内では数えきれない夥しいほどのトラウマがフラッシュバックしていて、作業を完了するまでに何度も心が折れる。心を空っぽにしたら?と言われるが、それを意識的にできる人って、みんな凄いなと思う。僕には無理だ。

時折、心の中が空っぽの時もある。そんな時は全力で作業に集中できるかというと、実はそんなことはない。
頭の中でグルグルと下らない事を考え続けていたりする。本当に嫌になるなぁと思うが、このループ思考は止まらない。

楽しい事で満たされている時は、正直言ってとってもうれしい。頭の中では自分の思い描いたファンタジー世界が広がって、何処でもない自由な空を力いっぱい飛び回り、当てもなく冒険の旅をすることができる。

登山の事やハイキングを考えていると、それはそれで「今日はこのトレイルを歩きたいなぁ」なんて、様々な日本の山々に心を奪われながら、どんな道だったら楽しめるだろうと心を豊かにすることができる。思いでの中には、これまで歩いてきた様々な難敵や、最高の道が思い起こされて、しなければならない作業をやめて、思わず思考の世界に入り込んでしまう。

勿論「おい、作業しろ」と言って怒られると、その都度「ああ、すみません」と言いながらペコペコしないといけないし、時には面倒なことになるのだが。でも、頭の中で思い起こされるのは楽しいことが一割トラウマ7割、残った二割は考えてもどうしようもない、「なんでこんな事をしなければならないんだ」という、無意味で不鮮明な事ばかりだ。

それ、本気で考えてどうするんだろう。
馬鹿なのかなって事ばかりで、正直考える必要性が、僕には見えてこない。

僕は、繰り返し作業と言われる行為をしている時にはいつもこれを感じる。努力という行為にすら、同じようなことを思ってしまうし感じてしまうのだ。よく、「努力に意味をもたらせて毎回考えながら」などというが、これが極端に苦手だった。

正直な話、ポケモンでも、100レベルまで育て上げる事ができず最終的には育て屋さんを活用して放置ゲーにしていたほどだ。後は、飴は馬鹿みたいに多用し、バグを使用してまで収集していたような気がする。

それくらい、僕は好きな事でも努力ができないタイプの人間だ。馬鹿なんだろうな、根本的に。

という訳で、僕は基本的に生きる事に才能がない。才能はないが、こうして生きているし、「みんな凄い」と感心して心の底から尊敬を覚えている。大変なことはできるだけせず、苦労は少なくしたい。

頑張ることが正義だというのなら、僕は最弱の大悪党でいいや。無理だし、僕は怠惰こそを愛し、頑張らない生き方をしたい。

そんなことを、心の底から願っているような人間の屑であると同時に、そんな屑屑しい自分が大好きな間抜けだ。

「じゃあ、努力できるように足搔けよ?」

そんな声が聞こえてきそうなものだ。まぁ、僕だってそう思って頑張っていた時期もある。それは、とても素晴らしい事だと思うからだ。

その素晴らしい事に対して真面目に取り組んでいたが、その内心がぽっきりと折れてしまった。原因は何だっただろうか、毎回違うから分からないけど、大きなことが起こるか、最終的に寝込む羽目になるのか。どちらかだったと思うが、結局のところ、肉体が精神を凌駕しても、最終的に肉体も限界を迎えてむき出しの精神が、思い切り叩きおられるのだ。

故に、僕は「無理に頑張る」事をやめて、のんびりと必要最低限の努力で生きる事にした。必要な事を必要な分だけ、最小限で生きていく。

その生き方を、かれこれ十年ほどしている。怒られることも多いし、「もっと本気になれよ!」と言われることも少なくないが、僕はこれでいいのだ。

怒られてもそれは僕が悪いので、「そうですね」と言って心を痛めながら、「うん、適当にやろう」と思ってまた適度に手を抜いていく。

頑張ることに向いていない性格なんだから、無理なんてしても仕方ない。

僕はそう思って、ゆっくり生きていこう。

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レン_歩くエッセイスト
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