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【スポーツ経験者必見‼】問題解決思考と戦略思考の違い。教えます

私の経験談

「弊社は問題解決思考を全員身に着ける!」

そんな号令を代表が発したことが、すべての始まりだ。

曰く、「How思考でこれまでやってきたが、再現性が無いことで新人が育たない。加えて、How思考で出た提案に対してロジックを確かめられないことでアドバイスを求めた側が疲弊してしまう」

シンプルに言うと、ロジックの無い魔法使いから、ロジックバキバキの科学者集団になろうというわけだ。

なんともありがたい話だ。

私としても、謎理論による施策を実行するのは非常につらいところにあったので、この方針は非常に喜ばしいことだ。

一方で、「問題解決思考ってなんぞ?」と頭に浮かんだ。

Googleで調べてみると、やれ”マッキンゼー”やら、”ゴールドマンサックス”などコンサル界隈で使われる、問題解決のプロが使う思考法らしいことは分かった。

弊社でも問題解決思考を身に着けるために、様々な取り組みがされた

・社内で考えられている問題をチームに分かれて取り組む
・朝礼の時間を使って問題解決思考の研修を受ける
・代表が率先して問題解決思考の気づきを共有する

これまで問題解決思考を身に着けるために充てた時間は、200時間を超えるだろう。(あと、9,800時間あれば、私も問題解決のプロになれるかもしれない)

これ程時間を掛ければ、ある程度は問題解決のプロセスが分かってくる。

だが、どうにもしっくりは来ていない。

それはなぜかを考えていると、一つの解決策にたどり着いた。

これもすべて、問題解決思考を身に着けたことで辿り着けた。

結論:理想から考えない

問題解決思考を身に着け、自信をプロフェッショナルだと自負している人ほど驚いていると思う

どれくらい驚くか分かりやすく説明すると、ディズニーランドが夢の国を捨てて、キッザニアを始めるくらい可笑しなことだ。

それはなぜか。

理想から考えなければ、現状との差分を出すことが出来ず、問題を設定することができないからだ。

通常、問題解決思考とはWhat,Where,Why,Howの順で問題を解決するための施策を考える。

そのため、そもそも問題は何かという”What”を設定しなければ始まらない。

だからこそ、その問題を設定するために必要な理想と現状の差分を考えるプロセスが必要だ。

だが、私はこれをしない。

なぜか、

これが誤りだと考えているからだ。

この理由を説明する前に、戦略思考についても説明したい。

戦略思考とは

戦略思考とは、目的を達成するために必要な戦略を立案し、実行する思考のこと。

どうかあなたの解釈と違っても怒らないでほしい。

これは私の解釈で、一般論とも全く異なるものだ。

だから、今は留飲を下げて、拳に血を滲ませながら私の解釈に頷いてほしい。

なぜ、これを引き合いに出したかというと、私は戦略思考をかれこれ10年以上してきたからだ。

つまり、この考え方が癖のように染みついており、やりやすい。

ただ、それだけ。

それ故に、なぜ問題解決思考に戦略思考が活かせないか非常に謎であった。

どちらも”目的を達成するというプロセスを導き出す”という点で重なっている。

なのに、なぜこうもやり辛いのか…

この答えを打ち明ける前に、一つ戦略思考のエピソードを共有したいと思う。

今回は、テニスの試合を題材として使う。

テニスの試合の目的は、言わずもがな”勝利”である。(八百長や娘を人質に取られていない限り)

その勝利のためにすることと言えば、自分のコンディションを確かめるのと同時に相手を徹底的に分析する。

どんなサーブを打つのか、フォアハンドを強烈か、体力はありそうか、などなど

もちろん試合中も分析は続く。

そうやって相手の”強み”と”弱み”、”癖”を特定し、戦略を立てる。

もし相手がバックハンドが苦手ならば、バックハンドに集中して球を集める。

そうやって、”勝利”を確実にするための戦略を立案し、実行する。

工程としては、
「目的設定→分析→戦略立案→実行」
「試合の勝利→強味・弱味の分析→バックハンドに集中→実行」

スポーツ経験者ならこの戦略立案方法を懐かしく思うモノもいれば、

「これを仕事でもできたら幸せだ!」

そう思う人もいるんじゃないか?

私はそう思っていた。

だから、どうやったら実現できるのか考え抜いた。

その結果、違いを特定することができた。

この違いが分かるだけで、ただの体育会系ビジネスマンからロジカル体育会系ビジネスマンに変化することができる。

いや、進化できる。

そうなれば、年収も増えて、結婚もできて、レッドカーペットを歩けて、大統領ともお友達になれるはず…

それくらい人生に変化が出るだろう。


その違いとは

結論を言おう、”現状をマイナスである”と認識することだ。

拍子抜けだろうか。

それとも、意味が分からないだろうか。

まず、問題解決思考とは、現状がマイナスであり、それを解決するために使われるものだ。

コンサルタントの皆々様が頼られているのも企業”問題”を解決してほしいからである

それは、売上の低迷している、新規事業が生まれない、採用が上手くいかない。

このように、問題解決思考は問題を解決し理想の状態に近づけるために使用される。

一方で、戦略思考は現状がマイナスだろうが、プラスだろうが、ゼロだろうが関係ない。

スポーツでいえば、相手に負けている、勝っている、そもそも始まっていないなくても、戦略思考は使えるのだ。

他にも違いはある。

これはロジックの違いだが、

問題解決思考
①問題の設定→②問題の個所の特定→③原因の設定→④原因に対して解決策の設定

戦略思考
A目標の設定→B分析→C戦略立案

この中で重なるのは、①=A、②=B、④=C

要は、原因の特定が含まれていない。

これは半ば思い付きなので、流していただいてもいい。

何が言いたいかというと、両社は思考するスタートラインもロジックも違うのだ。

勘のいいひとなら、私が何を言いたいか分かったと思う。

”スタートライン”が違うのだ。

そう、これが理想から考えないということ。

理想は考える… だが、それは後だ

もう余談になるくらい、明らかになっていると思うが、あえて解説すると


現状はマイナスであると意識せよ

元青春強者の体育会系はこれをしよう。

現状はマイナスであると意識すること、これなしにはあなたたちは問題解決思考ができるビジネスマンにはなれない。

あなた達はこれまで問題の設定をしていなかった。ただ勝利という目的を達成するために必要なことをしていただけだ。

これではビジネスの世界では困るだけだろう。

なぜなら、既に目的が設定されていた世界ではなく、自分で目的という問題を設定しなければいけないのだから。

だからこそ、まずは現状は問題が起きていると認識するために、現状はマイナスであると意識しよう。

同じことを言った気もするが、これだけ覚えてくればかなり戦略思考から問題解決思考への移行ができるのではないか。

例えば、サッカーだったらどうだろうか、

設定として、今あなたのチームは0-3で負けている状態だ。

問題個所として、
・天候が雨であること
・エースが不在であること
・敵チームの応援団が多いこと
・チームが守りに入っていること

これらが挙げられる。

原因としてここでは、”チームが守りに入っていること”と設定。

この原因を解決するために”失点恐れず、攻める”という指示を出すとしよう。

イメージがしやすかったのではないか。

例え、今あなたが担当しているプロジェクトや仕事が好調でも、「今はマイナスであり、問題がある」と考えると戦略思考が問題解決思考に変わるだろう。


ここまで読んでくれた人は気づいたと思うが、戦略思考と問題解決思考は、最初の認識の設定の違いによって切り替えられる。

なので、現状がマイナスでなかったら、戦略思考になるし、マイナスであれば問題解決思考になる。

ここでネタバレだが、私は冒頭で戦略思考を10年以上してきたと書いてきたが、私のテニス歴は11年だ。

テニスとは、斯くも戦略ゲームだと再認識させられる…

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