
賃貸の審査が通らないから家を買った話
ウェンツが不動産を購入したというニュース。
住居購入の理由は、賃貸契約をしたくても信用調査で審査が通らないから。
かく言うわたしもそうでした。ほんとに審査が通らないんです。
不動産屋さんではじかれるんですよね。家主まで行くのにハードルがありました。
わたしの場合、理由は明確。保証人が年金暮らしの母親だったから。
勤め先の資本金を見せても、年収を見せても、だめでした。
見せびらかすようなものではありませんが、信頼できる会社に勤めてて、資格も持っていて、勤勉だったので、なんで審査が通らないのか初めはわかりませんでした。
母親が年金だからと言われて、友人に話したところ、そこの父親も年金生活で問題なく審査が通ったというのです。
不動産屋に再度話しました。すると「お父さんだったらよかったのに」と。
は?
と思いつつ、喧嘩しても何も得られるものがないので、そこは断念。
また別の不動産屋さんでも同じようなことがありました。
次に言われたのは「血のつながらない叔父でもいいです」だって。
意味不明です。
そもそも血のつながりと不動産契約と何か関係していますか?
とか言ったって仕方なくて。社会の不条理に闘う余裕も気力もなく、しぶしぶ別の不動産屋さんに行きました。
そうしたら、最初の不動産屋さんで断られた物件が通ったんですよね。
なぁんだ、家主さんがこういうかただから、とか言われてきましたけど、違ってました。不動産屋さんの独自判断でした。
ってことで、無事に賃貸契約ができました。
しかし、その後また引っ越すとき、こんなことを繰り返したくないと思い、家を買いました。ここまでが、関西に居たときの話です。
わたしは現在東京都にいるのですが、転勤で来ました。
転勤は会社の命令です。家を買ったら転勤するというジンクスどおりですね。
不動産契約の苦い思い出があったので、転勤先で賃貸契約するのは嫌でしたが、仕方のないことでした。
案の定、同じことが起きました。会社に保証してもらったらどうかと不動産屋さんに言われて、今度は人事に相談しました。
人事から言われたのは。。。
「あなたの個別事情であって、会社は関知しません」
ごもっとも。うちの家庭の事情なんて知ったこっちゃない。わたしが独身であるのも会社の知ったこっちゃない。保証人サービスに契約して発生する費用は会社負担の理由もない。会社は雇用している個人を保証することはできない。
でもわたしは負けずに闘いました。
単身赴任の男性が帰省する旅費は払いますよね?マイホームを購入することを会社は推奨して勉強会も開きますよね?この転勤は会社がわたしに命令しているのですよね?なぜわたしの困りごとに無神経なことをするのですか?
人事と言っても若い係長クラスです。課長や部長を出してもらうようにも言いましたが、出してくれませんでした。
言っときますが、わたしのいた会社はいい会社でした。真剣に話は聞いてくれてました。でも、ダイバーシティとかそういう話もない頃のことです。結局はクレーマーから何度も電話がかかってた、的なオチになりました。
今思うのは、あの時、不条理に怒り、交渉してみてよかったってこと。
何の疑問も持たず、誰とも交渉せずにいたら、今頃ウェンツの話を聞いて、可哀そうだけど芸能人だし仕方がないかもな、と思ってたかもしれません。
ウェンツは20年前のわたしです。
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