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森さんは誰だったのか?

あれから1か月が過ぎ、わたしたちは何に気づいたでしょう。
ということを明らかにすべく、座談会を開催いたしました!全7回、32人のクローズドイベント。ご参加いただいた方々、ありがとうございました!

60分、延長なし。最初からそう決めていましたので、それぞれに重要と思うことをお話しいただけたのではないかと思います。しかし、座談会というのは不思議なもので、話し出すと脳内に別の話題が出てきたり、他のかたの発言を聞いて思い出して話したくなったりしますから、時間で終わらないと永遠と続いてしまいます。名残惜しくても、一旦終了しました。

参加者は働く女性に限定しましたが、割合は8割が企業の女性管理職。2割が女性活躍推進関連の事業者でした。優先的に女性管理職へ声掛けしたからです。理由?自分の周囲に多いからです!

テーマは「森発言からわたしたちが気づいたこと」なのですが、発言それ自体だけでなく、そこから端を発した諸々の出来事を、1か月経ったいま、わたしたちはどのように考えているのかを話しました。

1枚の図をもとに解説していきましょう。

★読む前にお願いしたいこと

ここから先は、座談会で出てきた意見を分類して紹介します。スライド1枚にまとめたものを使って解説します。スライドが一人歩きしないように、あえて説明文を入れていませんので、それはこのnoteで補足しますね。

これを読んでいただいてるあなた。きっとこのテーマに何かしら考えがあるからここまで読み進めてきたのですよね。ありがたいことでございます。

ぜひおすすめしたいのは、これから先を読む前に、「森発言からあなた自身が気づいたこと」をメモで書き留めることをおすすめします。出てきた意見を見て、自分の意見と同じかどうか、また、自分にその発想があったのか、を見ていただく方が楽しめると思います。


書いた?


ほんとに書いた?


ほんまに?


ほい、それでは続きをどうぞ。



●よみがえる過去の出来事

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ずっと我慢し、黙認してきたんだなぁ。
もうすっかり慣れっこになっていたよなぁ。

(図の左下の★ついてるところの話です、以下同様に★つけます)

時間は有限、まず結論、要点だけ、短く話す。そういった振舞いができるよう訓練し、男性同様に見てもらえるよう努力する。しかしそれはいつの間にか我慢することで思考停止となり、慣れてきた風土に昔感じたような違和感はなくなり、それでも時折再発見する不条理な行動も黙認してきてしまった。

と、何度も気づいていたのに、またどこかで封印してしまっていたと、今回また思い出した。過去の自分に、そこまでやらなくてもいいんだよ、もっと違和感を大事にして発言してもいいんだよ、と言ってあげたい。

慣れちゃいけないことはわかっていたけど、発言を聞いてもさほど驚かないし、今更なに言っちゃってんの、という感じ。


●主語は誰?

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客観的に見ると、俯瞰して考えると・・・。
年配の男性はみんなこんな感じ。
日本はジェンダー意識が海外より遅れてる。
昭和の考え方はこうだったけど、もう令和だし。

今回、興味深かったのは、多くの場面で主語が「わたし」だったことです。ただ、この客観性の話題だけは、主語が「わたし」以外でしたので、そこだけまとめてみました。批判的な意見も含まれていました。


●この話とわたしの関係性は?

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以前ならこの手の議論に関わらないようにしていたなぁ
攻撃や過度な対立をしたくないし見ているのも辛い
せっかくの機会だから、対話や議論をしたい、すべき、してほしい

関わらないようにしてきた話は過去エピソードであって、いまの考えは対話や議論を希望する話題がほとんどでした。そのあとは、毎回ごく自然な流れで、これからどうするかをしていました。


●この話題を誰とした?

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誰かと話したいと思ってたから座談会に出た
意外にも父親が理解してて母親に説明してた
友人と話したかったがリモートワークで雑談しにくい
職場では話題にならない、しづらい
若手女性と話してみた
地域の人とは話す機会がない
著名人や活動家が話しているのを聞いてひいた

この1か月間に誰かしらと話した人が過半数でした。ただ、職場で話した人は2割程度だったように思います。職場の部下と話したり、報道を見ながらパートナーと会話したり、近しい人に話を振ってみた経験談も出てきました。座談会を企画してものの、部下から断られたという事例もありました。


●彼はいったい誰?

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うちの父親や上司も同じ、似たようなもの
スポーツの世界は似たようなことが多いと経験してきた
自分も「男性は~」と言ってしまうことがある
彼は将来の自分だ

森発言の主、森さんとは、いったい誰なのか。固有名詞で森さんだけを語る人はいませんでした。彼の姿に身近な誰かを投影して考えることで、気づきや学びを広げるプロセスに、冷静なビジネスパーソンを想起しました。特に、自分自身を投影する人が少なくなかったことが印象的でした。


●それで、これから・・・

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結局、この件をきっかけにどうしていくかが大事
わたしたちももっと発言することが必要
上司、職場、自分自身をアップデートしつづけないと
未来へのレガシー(社会の遺産)をつくるチャンス

過去の自分にとらわれず、これからどう行動していくのか、考える座談会になったのは、常に未来へ前向きな思考のあらわれです。しかも、「わたしももっと発言しよう」「自分自身をアップデートしたい」「社会遺産を残すきっかけにしたい」といずれも「わたし」が主語でした。


●あなたはどこに?

読む前に書いていただいたあなたの意見は、まとめの図のどこらへんにありましたか?他の人の意見を読んで、どんな風に思いましたか?


ここからはひとりごと。

座談会にご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。さまざまな意見があるのは当然ですが、つくづく周囲の方に恵まれていると感じました。

ひとつには、直前の声掛けに32人もの働く女性が参加してくれたことです。話したいと思ってる人が、わたしの周囲にいてくれるのだと思うと、とても安心できました。

次に、わたしを主語にした表現が多かったことです。未来に向けて常に前向きでいる女性たちに、いつもエネルギーをいただいています。

最後は、彼に自分を投影していたことです。誰かさんという他人、組織という実体のないもの、社会という大きすぎて見えないものに結論を求めるのではなく、内省する女性が集まりました。おかげでわたし自身の内省も深まりました。そして、この点をもっと掘り下げたくなりました。感情的にならず、淡々と目の前の仕事をしてきたわたしたちを物語ることのように思えるのです。不条理から目を背けず、しかし他責にしない。逃げず、めげず、前を向いて歩き続けるために、内省し、自分の行動を変えてきたことを反映しているようです。内省を少し休んで、俯瞰してもいいのかなと。そうでないとしんどくなります。

今後も座談会、やっていきたいと思います。

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コジミ
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