ひきこもり支援から学びたい少数派支援~めっちゃ勉強になる作業療法の世界8~
内閣府の調査によると、15歳~39歳のひきこもりは54万人(2015年調査)、40歳~64歳では61万人(2018年調査)、親和群は155万人と推測されています。
以下、全国の満40歳から満64歳までの5,000人に調査した結果(2018年)からです。
男女割合
ここでは男性の方が多い結果に見えますが、女性が61%という数字が出ている調査もあります。よく読むと、過去の調査において、専業主婦や家事手伝いの回答者を数字に含めていないなどがあるため、今後の調査で丁寧にみる必要がありそうです。
きっかけ
退職、人間関係、病気、職場になじめなかった、の順番です。
昼夜逆転生活
20%以上が「ふだんの生活態度について、昼夜逆転の生活をして」います。
何をしているか
テレビを見る、インターネットをする、本を読む、新聞を読む、が多いですね。通信手段は携帯電話が多いです。女性は家事をする、が高いですが、男性は低い。ということは、ひきこもり中年男性の場合は家族が家事をしているのでしょう。(推察)
誰にも相談しない
男性の44.7%が誰にも相談していません。
ひきこもり状態でなくなったきっかけ
フリーコメントの抜粋です。
粘り強く職安で自分が出来そうな仕事を探したからだと思う。
気にしてくれる家族、友だちが、ときどき声をかけてくれたこと。
病院のデイケア
社会と関わりたいと思った。毎日が退屈に感じた。
特にない。自然と。
友達に趣味に誘われて出かけるようになりました。
必要な支援のネットワーク
ひきこもり当事者の根本的な原因は92%が生きづらさだそうです。改善するために必要なのは、安心できる居場所です。
ひきこもりが長期化する仕組みは、社会からの圧力がひきこもり状態をつくり、本人と家族の不安が大きくなります。ひきこもりに対する「外出と就労への圧力」がその不安を追い込みます。家族も本人も孤立し、治療や相談を拒絶し、ひきこもりを継続させます。
支援する仕組みは3つ。
・当事者ネットワーク
・支援団体や社会団体
・支援の専門家チーム
女性の支援
上記は企業の女性を支援する仕組みと共通します。
・女性だけのネットワーク
・他社や異業種との交流
・外部の専門家チーム
そして、この仕組みは他の少数派支援にも応用できます。
違う視点で学び、自分の知識と掛け合わせることで、自分の領域が整理できます。同様の体験をしたいかたは、作業療法の学会にご参加を。
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