保湿化粧品が多すぎる_使う意味_選び方_良い商品をまとめてみた_

保湿化粧品が多すぎる。使う意味・選び方・良い商品をまとめてみた。

ハイライト
・保湿剤には4つの目的がある
・化粧水、乳液、ローション、クリーム、ワセリンの使い分けをシンプルに
・オススメの保湿化粧品はこれだ!
サークルメンバー:はずスラさんよりギモン提供してもらいました!

保湿化粧品があまりにも多すぎて、何を基準に選べばいいのかさっぱりわかりません。冬は乾燥しやすい季節ですし、エアコンや暖房でなおさら肌がカサカサになってしまいます。乾燥は肌の大敵。乾燥が酷いとシワを引き起こして肌の老化を引き起こします。

Journal of Cosmetic Dermatologyに2018年に掲載された保湿剤についてのレビューを中心に、科学に裏付けされたスキンケアの秘密をシェアしていきます。

結構長くなってしまったので、せっかちタイプな方は目次からオススメ商品に飛んでみてください!

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保湿剤には4つの目的がある💡

保湿剤の4要素

保湿剤の役割は4つに分けられます。

これから、4つの役割についてしっかりとお話していきます。そのなかでカタカナ成分の名前がいくつも出てきますが、今の段階で覚える必要はありません。成分名はサラっと読み流して、4つの役割についてしっかり見てもらえると嬉しいです。


■1つ目は、肌の滑らかさと柔らかさを改善すること。

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皮膚が硬い状態。それはいわゆるガサガサ状態です。皮膚の角質が硬くなり、手触りもガサガサとなります。角質層が滑らかで柔らかい状態となっていることは、「美しい肌」にはとても重要です。

エモリエント(Emolient)=”柔らかにする”という言葉の通り、肌を柔らかに保つ成分は、エモリエント成分と呼ばれます。持続力が成分によって異なる為、それが化粧品の値段や効果の違いとなっていきます。

*覚える必要はありませんよ。あとで商品をしっかり紹介します。

1.保護エモリエント:肌の表面に長く続く層を作ります。
 (例:ジリノール酸ジイソプロピル、イソステアリン酸イソプロピル)

2.油脂性エモリエント:油性成分の層を作ります。
 (例:ヒマシ油、プロピレングリコール、ホホバ油、
    イソステアリン酸イソステアリル、ステアリン酸オクチル)

3.乾燥エモリエント:肌にべた付かない層を作ります。
 (例:パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸デシル
    イソステアリルアルコール)

4.収れん性エモリエント:他のエモリエントの油っぽさを軽減します
 (例:ジメチコン、シクロメチコン、ミリスチン酸イソプロピル
    オクタン酸オクチル)


■2つ目は、肌の水分を保持すること

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肌がきれいに見える為には、角質層の水分が20~35%を維持する必要があります。水分が10%以下になると、カサカサ肌の最上級ともいえる乾皮症になってしまう場合があります。いわゆるひび割れや角質の剥がれが起こる最悪の状態です。

したがって、肌に水分を補給することは重要です。

ここで注意しておいてほしいのは、肌に水分を補給するのはあくまで”水”ということ。保湿剤に含まれる”水”が肌に水分を補給します。残念ながら、保湿剤の他の成分が肌に水を補給することはできません。当たり前です。水分=水ですが、水分=保湿剤になることはあり得ません。水分補給だけなら、水を塗っておけばOKです。

しかし、皮膚を洗った後には皮膚を保護する成分も流されてしまう為、水分を保持するためのバリアが失われています。それを、保湿剤で補うのです。

まとめると、保湿剤が含む水分によって肌を潤し、バリア機能を補うことによって蒸発を防ぎ、潤った状態を長引かせることができます。

バリア成分の例
・炭化水素系:ワセリン、パラフィン、スクアレン
・シリコン系:ジメチコン、シクロメチコン、アモジメチコン
・動植物性油脂:ラノリン、シアバター、アボカドオイル、ナッツオイル
・多価アルコール:プロピレングリコール、ブチレングリコール
・エステル系:ラノリン、ミツロウ、ステアリン酸ステアリル
・リン脂質系:レシチン


■3つ目は、肌ツヤを良く見せること

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わざわざ保湿剤を塗る理由は、肌の健康を保つことで肌をキレイに見せる為です。肌ツヤとは、肌の輝きのことです。肌ツヤが良いということは、肌が均一ということです。

人間は年をとると、皮膚のメラニンやコラーゲンが不均一に散らばってしまいます。そんな肌を見たとき、老化した肌だと感じるのです。

保湿剤には、ベンガラや酸化チタン、酸化鉄などが良く使われます。これらの成分は光を反射することで肌ツヤを良く見せるのに役立ちます。


*酸化鉄ってなんか体に悪そうな名前ですが、安全ですよ。

このページにめっちゃ詳しく書いてあるので気になる方はどうぞ。


■4つ目は、肌に有効成分を届けること

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肌に栄養成分を届けることも保湿剤の役割です。ビタミンA、ビタミンCなどのビタミン類などの栄養素を届けることができます。

しかし残念なことに、多くの美容成分は皮膚のバリアを通過することはできません。したがって、角質層に多少なりとも効果があるにせよ、根本的な肌質改善は不可能と思った方が良いでしょう。

したがって、肌に栄養を届けるのは、あくまで補助的役割です。

無駄に高い成分を大量に消費するのはやめましょう。


🖐️保湿剤の5つのタイプ

保湿剤の4つの目的が分かったので、保湿剤を選ぼう!

と思った時に出てくるのが”化粧品の種類多すぎ問題”です。細かく分ければもっとたくさん分けることが出来ますが、私は5つのタイプに分けてみました。

タイプ

この画像は、化粧水(セラム)など、左側にあるほど水っぽい製品を表しています。

水っぽい商品は、肌に水分と栄養素を補給するために使います。しかし、その多くが水分である為、バリアをしてあげないと水分がすぐに飛んで行ってしまうので意味を成しません。

逆に、軟膏(ワセリン)やクリームに含まれている水分は少なく、栄養成分を届けるのには向きません。しかしバリアとして水が蒸発するのを防ぎます。エモリエント材として皮膚を柔らかくしなやかにしてくれます。ツヤを見せるのもこちらの商品です。

ゲルだけ水と油では分けられない例外なんですが、ここではとりあえず中間的な性質を持っていると思っておけばOKです。いわゆるオールワンジェルというやつもゲルの1つです。

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よく化粧品を塗る順番について聞いたこと、ありませんか?

この図を左側から読んでみてください。その順番になっています。

なぜかと言うと、軟膏やクリームは外部からの成分をバリアするためにあります。したがって、バリアの後にセラムを塗ったところで成分が吸収されにくくなってしまい、意味がありません。したがって、いくつかのタイプを併用する場合は左から使う必要があります。

*セラムと化粧水は違う!というヒトもいるかもしれませんが、細かすぎて説明向きじゃないので省いています。勘弁してください。あくまで初心者向けの記事です。
あえて化粧水・美容液・セラムは全部一緒と考えます。


結局、どのタイプを使えばいいの?📚

完璧にやりたいなら、左から順番に使っていくのが良いでしょう。でも、私たちにはスキンケアに時間をかける余力はないことが多いので、最小限の選び方をシェアします。

・普段使いでしっかりケアしたい
  → 化粧水+ローション(乳液)or クリーム

・混合肌?肌質わからん、とりあえず1つで何とかしたい
  → ゲル

・外出しない+肌の乾燥が酷い
  → ワセリン

・敏感肌・乾燥肌だけど、1つで何とかしたい
  → ローション(乳液) or クリーム

・オイリー肌だけど、1つでなんとかしたい → ローション
 (化粧水だけで乾燥させているとオイリー肌悪化の可能性があります)

タイプ

カサカサ系のヒトは右側、真ん中から左を選ぶということです。

注意すべきは、水分をとどめておく効果がないので、化粧水だけで使用するのはオススメできないということです。


オススメの”化粧水”💧

先ほど少し触れたように、化粧水に含まれる栄養成分のほとんどは肌のバリアを通過できません。したがって、化粧水に求められる性能は、水分を保持してくれるかどうかにかかっています。

素肌しずくは人間の肌表面で作られる天然の保湿成分”セラミド”を含む保湿化粧水です。さらに、パッケージに大きくプラセンタと書いてある通り、プラセンタを含む商品です。プラセンタはエイジングケアや抗酸化作用があると言われており、この価格で手に入るのは素晴らしい特徴です。

とにかくプチプラなので、迷ったらこれで良いんじゃないかな~という出来です。アレルゲンとなるハーブ成分やアルコールも入っていないですしね。

素晴らしい。


オススメの乳液(ローション)🥛

とにかくコスパ最強!といえるのが極潤です。極潤は高い保湿能力をもつヒアルロン酸を中心の成分とする乳液です。保湿力はセラミドほどではありませんが、自重の200~600倍の水分を保持できるヒアルロン酸は優秀な成分であることに間違いありません。


しかし、少しだけお金を足すと、その最高の保湿成分と言える”セラミド”を8種類も含むうえ、セラミドの産生を促すジヒドロキシリグノセロイルフィトスフィンゴシン(念仏か)が含まれているすごい商品を手に入れることができます。エモリエント成分のBGもしっかり入っているので、皮膚を柔らかくすることもできますし、水分が飛んでいかないようしっかりバリアできます。ものすごく良く考えられて作られています。

こいつがあるおかげで、もはや化粧水+乳液で保湿ケアはかなりカバーできるハズ。これを使うなら、クリームは必要ないかも・・・


■オススメのゲル(オールインワンジェル)

とりあえず1つだけで何とかしたい!という人にオススメなオールインワンジェル。プラセンタ、ヒアルロン酸を中心にした保湿成分に加えて、炎症を抑えるグリチルリチン酸も入っているので、敏感肌の方には安心です。


■オススメのクリーム

クリームと乳液の区切りはあいまいで、ローションより少し油っぽいのがクリームです。乳液をしっかり使う場合はクリームを使う必要はありません。

皮膚がカサカサに乾燥しやすい人は、化粧水で水分を補給した後にクリームを使うことで、ローションよりも保湿効果を高めることができます。

Curelのフェイスクリームは、セラミドを主成分とする低刺激のクリームです。カサカサ肌の方が使うのには最適。


■肌の水を逃さない、最強の成分はワセリンだけど・・・

ワセリンの保湿力は最強です。バリアとして働き、有害物質が肌に接触するのを避けることができます。もともと体に備わっているバリア機能を回復するためにも有効です。その保湿力は他の追従を許しません。

「肌から蒸発する水分(TEWL)を99%削減」できるのです。

だから、外出予定がなければ、保湿力という意味ではワセリンが最強。

でも、テカりすぎて外では使えませんよね。テカテカで外を出歩くのは恥ずかしいです。普段使いにはほかの保湿剤を選ばなくてはいけません。


まとめ

保湿化粧品の種類はそれこそ数えきれないほどあります。私は5つのタイプに分けて紹介しましたが、それでも十分多いですよね。

皆さんの肌に合った保湿剤を選ぶには、どうしても知識が必要になります。

今回の記事を読んでいただければ、全く知識のない方でも、最低限の知識を身に着け、最初の保湿剤を選ぶことができます。

また、普段しっかり保湿剤を使っている方も、意外と肌に合っていない化粧品を使っていたり、お金のかけ方がコスパの悪い方法になっている可能性があります。この記事を使って見直しをすると、効率よくお金を使って美肌を手に入れることが出来るでしょう。

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引用

Draelos, Zoe D. "The science behind skin care: moisturizers." Journal of cosmetic dermatology 17.2 (2018): 138-144.

Lodén, Marie. "Role of topical emollients and moisturizers in the treatment of dry skin barrier disorders." American journal of clinical dermatology 4.11 (2003): 771-788.

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