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大海明日香
2020年10月30日 18:42
いきぬかなければならないひとはしななければならないひとでもあって、からだは一日に数回、たわんでいる、ここは地球です、と、定めたのが神様やその使いであったとしても、わたしたちはそれを疑わなければいけない、できれば、朝、目を覚ますたびに、そうして、新しい名前をひとつ、考えたりして。 砂糖は何杯、入れますか、ミルクは入れますか、あなたのコーヒーの飲み方を知っていれば、ねむるときにいつでもお腹
2020年10月23日 21:51
たとえば骨がいっぽん、折れたとしても気づかないくらいの平穏、わたしがかみさまだったら永遠のあいだ、きっといちまいの小さな葉が枯れるのをじっと、じっとただ見ている1年があると思う、ひとは、時間を殺した瞬間に(故意でなくとも)そうやって残酷になったり鈍感になったりするのかもしれない、どこの樹に住んでいたのかもわからない折れた枝を拾ったことがある、どの花と生きていたのかもわからない汚れた花弁を捨てた
2020年10月12日 20:32
よるがこんなにながいので蛍光灯を点滅させるモールスいみもなく夜ですと伝えにゆくよるがこんなにながいので空想の中で帰路につくコスモスすきかって道路にはみだしていくよるがこんなにながいので心臓にまで学ばせようとするアクセスかわるがわる情報は入れかわっていく ながいよるを終わらせるボタンをもっているのはきみだけで、なのにきみはそのことを知らないので、たとえば寝返りをう
2020年10月3日 18:11
イヤホンは飾りになる、感情は風になる、暴言を吐かれる、ついぞ見られなかった夢が目の前で逆再生されている、ぼくたち(と、ついつい君のことまで包含しようとしてしまうのをゆるしてほしい)は、あるときを境に、細胞の数をかぞえはじめる、生というものの酸味がそこにあると、十(とお)までしか数えられないおとこが被告人席で高らかに叫ぶ、羊は銀色の毛を逆立てて有罪と宣告する。 流刑地の街には蛇がいっぴき