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大海明日香
2020年4月28日 19:02
おだやかであれ、と、いうのは、くるってしまえ、ということだったし、くるってしまいたい、と、思うことほどやさしくて凡庸なことはない、終わらないものがないかわりにうまれたこと、奇跡だとも絶望だとも思ってやりたくなくて、だから永遠になってしまいたい。永遠に、きみに干渉していたい、鑑賞されたい、音楽家よりも音楽になりたかった、詩人よりも詩になりたかった、画家よりも絵画になりたかった、恋をするよりも、
2020年4月17日 18:21
うちの満月の日のおやつは、手づくりのドーナツときまっている。 これはだれにもヒミツにしなければならないことなんだけど、お母さんには、魔女の友だちがいるんだ。ふわふわの黒い髪をたずさえた彼女はアリサといって、満月の夜にだけうちに遊びにきてはうれしそうにドーナツをほおばって、ぺらぺらといろんな話をして満足げに帰っていく。 アリサの話は、いつもおとぎ話みたいに不思議で、お母さんのこもりうた
2020年4月9日 21:21
もらったものを大事にできないまま捨てたりするので(燃えるゴミの日は火曜日です)あげたいときになんにもなくってうろたえたりする(リサイクルはいいことだってペットボトルキャップが言ってる) いつだって猫を抱くことより抱かれる猫をうらやましがったので、わたしなど、とうに端に追いやられていて、生活が部屋の真ん中で大きな顔で座っている。捨て猫にはなりたくないのよ、野良猫に、なれるほど、執着がない