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特殊化しやすい男性脳

男と女では、脳の構造が違うとよくいわれていますが、一番の特徴は、左右の脳を繋ぐ脳梁の幅の太さに違いがあることです。
男性の脳梁は狭く、それに比べて、女性の脳梁はやや太くなっています。
脳梁の太さは、左右の情報の行き来に関係しますので、男性の脳梁が狭いということは、情報処理の連携がうまくいかないことを意味します。
つまり、それは同時に脳の機能が一箇所に特化しやすくなるというわけです。

具体的には、男性の脳梁は女性に比べて20%も少なく、それは約2万本分の神経繊維のうち、4000万本分に相当するそうです。
五感から入る刺激が交差するところでそれだけ少ないということは、当然、明確な差がみられるだろうと想像できます。
では、特化しやすいとは一体どういうことを指すのでしょう。
もう少し掘り下げてみたいと思います。

右脳と左脳

左脳は主に読み・書き・計算を優位とし、右脳は主に空間認知・図形感知・音感を優位とします。
男性は、左右のどちらか一方が特化しやすくなる、硬くて、融通の効かない脳だといえます。
でもその分、ずば抜けた才能を持ちやすくなるのかもしれません。
左脳が特化すれば、アインシュタインやエジソンが誕生しますし、右脳が特化すれば、ピカソやモーツァルトが誕生するというわけです。

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                              Wikipediaより

過集中の陰にあるもろさ

そしてもう一つ。偏りを持ち専門化した脳は、とても脆いのが特徴です。
一方に集中している時は、もう一方は機能をストップさせることが、どうも原因のようです。
一つのことに集中することで、雑念が入ってこない過集中状態を作り出しますが、他のことには全く関心を示さないのです。
つまり、集中している時は周りが見えにくくなり、何も耳に入らない状態に陥るというのは、多くの天才といわれる人たちの共通した特徴なのです。
なので、徹底して突き詰めることを求められている時はいいのですが、そうではない時は、あっけないほどの脆さを見せます。

どこかが突出すると、どこかが凹む

そして、脳全体のアンバランスさも極端です。
仕事はズバ抜けて優秀でも、極端に生活能力に劣る部分を持つなど、アンバランスさを抱える天才の話を聞いたことがあります。
アインシュタインは、子どもの頃から学校にランドセルを忘れて帰ったり、旅行先に旅行用品を全て置いたまま、空の旅行バックを持って帰ってしまうことが度々あったようです。

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                              Wikipediaより
また、自分の初歩的な計算ミスを、7年に渡り決して認めようとはしないという、相当な頑固者だったともいわれています。
モーツアルトはかなりの浪費家で、身勝手な人だったというのは有名な話です。

パニックを起こしやすい

また、得意・不得意の差が激しいということは、特化されていない方の脳を使い、問題を解決しなければならない事態に遭遇すると、パニックに陥ることも多いようです。
どうしていいのか分からなくなり、冷静さを失って、キレる。
中には、追い詰められて自ら命を断つということもあるのです。

臨機応変に対応できる女性脳

その点、女性は、何かあればチャンネルを臨機応変に切り替えられるので、男性に比べて行き詰まることが少ないといわれます。
特化しにくい脳のメリットは「柔軟性」。
柔軟性に特化した女性脳は、追い詰められる場面でも、本領を発揮します。
普段は心配性で、気が小さいように見える女性も、いざとなると肝が座り「なんとかなる!」と悠然と構える女性も意外と多いのかもしれません。

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あえて、これだけの違いを作ったということは、適応に適していたからです。
人間とは、お互いに足りないところを補うことで、完成された1つになることで生き延びにかけたのかもしれませんね。

鶯千恭子(おうち きょうこ)

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