個性を武器に!【ビックファイブ】
性格って、わかっているようで実はよくわかっていないものです。
穏やかな性格だと思っていたのに、激しい怒りを抑えられなくて、周囲を驚かせたり、用心深い人が大きな冒険に乗り出したり。
どこまでが生まれつきで、どこからが環境なのか。
長年にわたり、性格研究ではいろんな説が登場してきました。
体格で判断したり、血液型もありますね。
面白いものでは「骨相学」というものがあります。
頭蓋骨や頭のカタチで性格を判断するというものです。
これは19世紀イギリスで爆発的に流行したんですって。
例えば、神父さんは頭のてっぺんが盛り上がっているとか、犯罪者は耳の上の方がぽっこり膨らんでいるとか。
大流行した挙句、「骨相学」は結婚相手を選ぶ時や就職採用の適性検査にも使われたそうです。
ところが、次第に「科学的ではない」「信憑性に欠ける」と言われるようになり、1950年ごろになると急速にブームが去っていきました。
では、現在の性格研究では、何を用いられることが多いのでしょう。
これまでの中で一番信憑性が高いといわれ、企業の人材採用で一般的に使われるようになっているのが「ビッグファイブ」です。
ビッグファイブは、1990年に入りルイスゴールドバーグ(心理学者)によって提唱されました。
「人間が持つ性格は、5つの要素の組み合わせによる」といい、その後、多くの研究者によって研究が進められました。
その後、発表された5つの分類について、多少の違いはあるもののどれも根本的には共通しているといわれ、「コスタ&マックレー」のビッグファイブが一般的になっているようです。
どの項目においても「とても当てはまる」から「まったく当てはまらない」までの段階で評価していきます。
簡単に説明していきましょう。
【外向性】
興味や関心が外界に向かうのか
(明るさ・積極さ・社交的・刺激希求性・活動性・断行性・温かさ・群居性)
【調和性】
バランスを持ち周囲と調和的に関わろうとするのか
(思いやり・優しさ・献身的・信頼・利他性・慎み深さ・応諾・真っ直ぐな心)
【誠実性】
真面目で勉強家で責任感があるか
(規律的・良心・慎重さ・秩序・自己鍛錬・スキルや能力重視のコンピテンス・目標達成意欲)
【情緒不安性】
感情が揺れやすくすぐに落ち込んだり感情が不安定になりやすいか
(不安・衝動的・ストレスを感じやすいか・敵意・抑うつ・自意識・傷つきやすさ)
【開放性】
美的・知的・文化的に新しいものに関心を持ち開放的か
(好奇心・アイデア・審美性・価値を見極める力・行動力・空想する力)
5つに分類された性質の中を深く読み取ると、どこかにあてはまることに気づきます。
つまり、人はどの要素も持ち合わせていて、強弱というバリエーションの中で、様々な組み合わせが生まれることが想像できます。
ざっくりと自分はどの要素が秀でているのかを見極められれば、自分が進む道で、どのように頭角を出せばいいのかがわかってくると思います。
例えば、福祉職を選択する人は、自ずと調和性が高いことが想像できると思います。
そこに加えて、自分の特性をどう生かすのかを考えるのです。
開放性が優位だと思えば、周囲を明るくポジティブな方向にまとめていけるリーダーを目指してもいいですし、情緒不安性が高ければ、周囲への気遣いが得意で細やかな配慮を行き届かせることを厭わないので、人材育成に適しているかもしれません。
自分を知る。
知っているつもりで、実はほとんどわかっていないということを知る。
深く知ることで、どう活かせばいいかがわかるようになるんだと思います。
お子さんの持つ個性は、輝く原石です。
ぜひ将来の武器に育ててください。
そのためには、どう育てれば武器として輝かせることができるのかを考えるのです。
最大の環境要因は、夫婦であり、家族になります。
子どもだけでなく、自分自身の個性を知り、気づいていない自分の思考の癖をきちんと取り扱う力を持つのです。
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