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<セミナーレポート> まあせんせいの保育園・幼稚園二刀流経営術

12/15(木)に開催したオンラインセミナーのレポートをお届けします。
保育園、幼稚園、保育手法が異なる園をどう経営し、どんな組織体でどんな保育をしているのか?余すことなくご紹介いただきました。

ぜひセミナー動画をご覧ください!

※こちらからセミナー動画をご覧いただけます。

【菊地学園とは? 岡田先生】(2分40秒〜)

最初に、菊地学園保育担当部長の岡田先生より、菊地学園とは?どんな組織があって、どんな保育をしているのか?を全体的にご紹介いただきました。「心育」「育ち合い」という菊地先生の言葉に感銘を受け、東京都内の公立保育園を退職し、菊地学園に入職した岡田先生。
学園傘下の「こころの花」ほいくえん登戸駅前の園長を務めた後、現在は法人本部事務局の保育担当部長として学園全体の保育現場のリーダーとしてご活躍されています。

保育現場に近い立場で組織運営をしています。

最初に、菊地学園の教育理念と運営施設についてご紹介いただきました。

職員の自己評価チェックリストではこの理念を理解しているか、というところを
最も重視しているそうです。
しらこばとグループと「こころの花」グループ2つの形態に分かれています。
2つのグループ教育理念は共通でも、教育保育の手法は異なります。

学校法人の強みを活かし、2つのグループでは「教育」✕「保育」を特色とした「特別教育プログラム」を取り入れています。これも全ての子どもが幸せになってほしいという願いを実現するには、豊かな経験体験が必要という考えのもと取り入れています。

2グループで共通で取り入れられているのがICT教育プログラム「きっつ」です。
現場職員はミーティングを中心に運営に関わっています。

菊地学園は「理事長が誰よりも保育に熱い」と岡田先生。全国から想いに賛同する職員が集まっているそうです。そんな菊地先生のプロフィールはこちら

【対談 菊地先生✕池谷】(20分20秒〜)

次に弊社代表の池谷が理事長菊地先生へ数々の質問を投げかけながら、菊地先生のビジョンをあぶり出して行きました。

●もともと保育士だった菊地先生がなぜ幼稚園の理事長に?

菊地先生のご実家は都内に25園を経営する大型社会福祉法人です。そこの経営を引き継がず、菊地先生は静岡で「歌のおにいさん」活動をしていました。その中でさまざまな園に出会い、ある幼稚園の園長先生が「教育方針に合わない保護者には入園してほしくない」と言っていた一言がずしりと心に残ったそうです。学校法人であることの強さを感じ、「幼稚園をやってみたい。」そんな想いが湧き上がりました。周囲に「どこか経営者を探している幼稚園は無いですか?」と聞いて回っていたそうです。そこに現在のしらこばと幼稚園の話が舞い込み、幼稚園を経営することが叶いました。
世襲が多い園業界の中で、いきなり他人が園長となってすんなり事業継承できたわけではなく、最初の一年は雨の日も雪の日も門に立ち園児を迎えたり、雑用をこなしたり。徐々に職員から信頼を得て、保護者への信頼につなげていったそうです。

(池谷)チャラい印象ですけど、実はとても実直な方ですよね。
(菊地先生)チャラい見た目も印象付けるため、自分のブランディング戦略です(笑)

●異なる保育スタイルの園を経営するのはなぜ?

幼稚園を事業継承した当初は、「保育園寄り」の保育スタイルに大きく方向転換したそうです。しかし、保護者からは「あの時は良かったね…。」という反応、園児が徐々に減ってしまいました。保護者が求めている事とずれていると感じたら、すぐに方向転換するのが菊地先生。幼稚園のコンセプトを明確化し、「教育」や「しつけ」を重視する保護者に分かりやすく保育方針を伝えました。一斉保育できちんと教育する「幼稚園スタイル」を取り戻しましたが、その中にも「自己選択の余地」というスパイスを入れた保育方針にしました。無事園児も戻ってきて、現在の菊地学園があります。地域のニーズや幼稚園が今まで培った文化、伝統はないがしろにできないと思い知ったそうです。

そんな中、「子どもが毎日行きたい、と思う園はどんな園なのだろう?そんな場所を作ってみたい」と考えるようになりました。そこで生まれたのが「こころの花」ほいくえん。実はこの園名、菊地先生のオリジナル楽曲「こころの花」から由来しているそうです。

●幼稚園、保育園でのきっつ保育はどう異なる?

岡田先生に紹介いただきました。実際保育に取り入れてみると、「きっつ」は色々な保育形態に対応できると感じているそうです。
しらこばと幼稚園では、「一斉保育」で行っています。一斉保育の意義は、一緒に同じ時間を共有しているからこそ、「プレゼンする」「友だちの話を聞く」など、子どもたちへの刺激がより多く伝わることだそうです。創作活動にも「選択できる余地」を入れることにより、自己選択して自分で考え行動するという経験もできます。

しらこばと幼稚園でのきっつ保育の様子

「こころの花」ほいくえんは「コーナー保育」で使っています。きっつがやりたい!という意欲からスタートします。保育室は3歳〜5歳が同じフロアで過ごしています。年長児が年少児に使い方を教えたり、「育ち合い」が生まれています。もちろんトラブルもありますが、問題解決して成長できるチャンスととらえ、子どもに任せているそうです。

「こころの花」ほいくえん登戸駅前での保育の様子

●そもそもなぜ「きっつ」を導入しようと思ったのですか?

「教育理念を実現できるツールだと感じたから」と菊地先生。もしダメならやめればよい、良いと思うものはすぐに取り入れて、合わないと思ったらすぐに方向転換するのが菊地先生流。
保護者も何かよく分からないものは不安に感じます。あえて一緒に遊ぶ機会を作ってどんなものかを体感してもらったり、何より子どもたちが家に帰ってきっつの楽しかった話をしてくれるので、きっつに関しては保護者理解は問題なかったそうです。

●今後の展望は?

多角化経営で園が多くなると組織運営が大変なのでは?との投げかけに「むしろ楽になりました」と菊地先生。事務局は他業界から転職した職員も多く、そんな職員からの知恵を借りながら職員全体の「社会的価値」を向上させることを常に意識しているそうです。菊地先生は、菊地学園は教育業界のベンチャーだといいます。保育士であるだけでなく、一般社会で通用する人であってほしいとの思いで、
・職員全員に名刺を配布
・ジャージは禁止
・すっぴん禁止、ネイル髪型自由
・非常勤職員も大切にする
などさまざまルールを定めています。「子どもの憧れの存在であれ」「常に成長しよう」というメッセージを発信しています。
そうして組織を成長させ、職員の中から園長や理事長を排出したい。職員に違う景色を見て欲しい、と仰る菊地先生。
少子化、コロナなど逆風を感じる幼児教育・保育業界にあっても、職員一人ひとりの可能性を信じて、次々と挑戦していく菊地先生の姿勢がとても印象的でした。

【質疑応答】(1時間08分00秒〜)

「菊地学園の魅せ方とは?」「菊地学園が考える幸せとは?」「これからも多角化経営を継続する?」「採用はどうしている?」などなど沢山の質問をいただきました。こちらは是非動画でチェックしてくださいね。

そんな菊地学園の実際を御覧いただける公開保育を実施します。
●開催概要
日時:2023年1月12日(木)9:45〜12:00(受付9:15〜)
場所:学校法人菊地学園認定こども園しらこばと幼稚園 
   埼玉県越谷市袋山631−3
   東武スカイツリーライン せんげん台駅より徒歩7分
   ※駐車場はありません。

現地参加¥2,000(税込)
オンライン参加 無料
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