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きっとどこかにあるはずの映画館

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生きるための映画リスト List of Films to Keep Alive (2024/5-2024/11)

抱きとめている映画を並べはじめて、1年が過ぎた。1年とは、なんとあっという間なのだろう。 1年のあいだで自分自身にもたくさんの変化があった。 今日まで広げた26本を見渡してみると、自分はいつも領域を行き来して、揺れ動いているように思う。 現実と虚構、過去と未来、自己と他者、善と悪、愛と憎悪、生と死。 そういえば、過去に手掛けたプロジェクトもそんなことをテーマにしていた。 この半年は特に揺れ動いていた、そんな気がする今日の満月までの14本。 13. ペトルーニャに祝

    • 生きるための映画リスト List of Films to Keep Alive (2023/11-2024/4)

      「なぜ映画を観るのですか?」 カウンセラーからのふいの質問に、ぎゅっと喉の奥がつぶれた。 「人間を、理解するために観ています」 やっと絞り出した声は思ったより震えて、涙がこぼれたのに自分でも驚いた。 子どもの頃からずっと、人間も、この世界も理解できなかった。 決められた幸せや喜び、差別、暴力、破壊。あたりまえのように繰り返されるすべてが、どうして繰り返されるのか、何ひとつ解らない。理解ができない世界では、存在している実感が無かった。 納得するために、ひとつひとつ指