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妖精と石

英国は妖精の国

朝の光に包まれた森を歩けば、
妖精たちの宴のあとのフェアリーサークルや、
踊り疲れて置き去りにされた片方の靴が見つかるかもしれない。


暗い夜道には、意地の悪いドゥアガーが潜んでいるかもしれないし、
月の隠れた並木道に佇むバンシーに手招きされるかもしれない。


運が良ければ生垣の根本で、
片方靴屋のレプラホーンに出会ったり、
もしかしたら、
民家の納屋にはブラウニーが住み着いているのかもしれない・・・・

brian froud fairy


英国の美しい自然に囲まれて暮らしていると、
何百年も昔から語り継がれている妖精神話の妖精たちが、
実は今も現実の世界に生息しているのではないかと、本気で思えてくる。



太古の昔から人々は妖精の存在を信じてきた。
妖精とは、天使と人間とのあいだに存在するもの、
目には見えずとも、我々人間の運命にも影響を与える超自然的な存在。


妖精が誕生する背景には、
我々人間が培ってきた風習や文化、
その土地の自然や風土が色濃く反映しているのだ。

brian froud fairy


神の使いである天使は、誰にでも良い恩恵を与えてくれる。
しかし、妖精の全てが必ずしも我々人間の味方では無い。
悪い行いをして追放された堕天使が、妖精であるとも言われている。

だからと言って、妖精のいたずらをむやみに恐れる必要は無い。
我々が妖精の存在を認め、尊重し、
興味本位に彼らの生活を妨害したりしなければ、
害を与えるどころか、むしろ幸運を授けてくれるかもしれない。


妖精は、
“良い行いには良い行いで、悪い行いには悪い行いで返す”と、
言われているのだから。
妖精は目に見えないかもしれない、しかし妖精は存在する。

brian froud fairy


我々の目に見える全ての物は、エネルギーからできている。
しかし我々は、そのエネルギーを目にすることは出来ない。 

例えば、鉱物に属する石たち・・・
我々人間より遥か昔からこの地球に存在する、
我々人間の生命のルーツとも言える存在。
そのような石たちには、
この母体となる地球の溢れるエネルギーが凝縮されているはず。

その様に偉大な力を持つ石たちが、
目に見えない世界との架け橋となってくれる。

“妖精と石”、それらは、
我々人間が見える世界にだけとどまらないよう、
不思議な見えない世界へと誘ってくれる、
唯一無二の存在と言えよう。



Púca プーカ と緑色の石 (英国の不思議な妖精と石達 その1)

Selkie セルキーと白黒まだら模様の石 (英国の不思議な妖精と石達 その2)

leprechaun レプラコーンと賢者の石 (英国の不思議な妖精と石達 その3)

brownie ブラウニーと、茶色の石 (英国の不思議な妖精と石達 その4)

Green Man グリーンマンとストーンヘンジの石英国の不思議な妖精と石達 その5)



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