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通信制高校の教員1人あたり生徒数80人へというニュース。数字の意図を議事録から読む
通信制高校に関わるニュースが来ました。
「文科省が通信制高校の教員負担を改善する省令を近々発するよ」という内容。
文科省は2023年度からの適用を目指し、近く関係省令を改正する
「80人に1人」を教員数の最低基準にすべきだとした
といった記述がなされています。
これについて、文科省HPにあった議事録をあたってみたところ、「80人」という数字がどのようなニュアンスで弾き出されたものなのかを知ることができました。
議事録に掲載されていた「主な意見」
議事録から、80人という数字に関係の深そうな意見を抜粋します。
数字を設定するに当たり、どうしても必ずこれ だけは必要ということを強調する表現が必要
実際は毎日学 校に来ているわけではなく、自学自習できる生徒もいるため、学校の実情によって大分違 ってくると思う
教諭等1名当たりの生徒数は40人が理想的な数字だろうとは思うが、現実的について こられない私学もあることを踏まえると、80 人が良いか。徐々に理想に近づけていくと いう形でいかないと、大きな混乱が生じるのではないか。
教諭等1名当たりの生徒数を80人とすることは妥当だと思うが、この数字は将来の検 証結果を踏まえて変わり得るものであることを書いていくべき。
これらの意見を読む限り、「80人」には、
80人は最低限としての数字
理想は教諭等1人あたり40人だが、いきなりそれを設定すると学校側がついてこれない
学校への配慮として80人とするが、徐々に理想に近づけたい
というニュアンスが込められていることが読み取れます。今後80人から更に減ることこそあれど、80人を超えることはないでしょう。
今後、学校側の経営状況や生徒数の増え具合を見ながら、上限80人という数字は緩やかに減っていくのではないでしょうか。
生徒数の増え具合については、
平成 12 年度から令和4年度にかけて、 公立の通信制高等学校に在籍する生徒数は半減している一方で、私立(学 校法人立・株式会社立)の通信制高等学校に在籍する生徒数は2倍以上 に増加している状況となっている
高等学校の在り方に関する調査研究協力者会議
(審議まとめ案)
という記述からも、今後も増え続けると予想できます。