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自分の世界が広がる恋愛はきっといい恋愛だと思った

社内の部活後に参加した飲み会で、他の方の恋愛トークをちょこっとだけ聞いた。

「ジャスミンのお酒あるじゃん?茉莉花ってやつ。俺嫌いなんだよね、元カノが好きだったから。」
元カノから貰った物は捨てたという人もいた。

なるほどと思った。
恋愛に対する考え方は十人十色で、正解はきっとない。

この人は、元カノが好きだったものを別れたことが原因で、嫌いになったと言う。
「自分のことを嫌いになった人」の好きな物が嫌いというのは、人間の感情的に非常に正しいと思う。
というか、普通はそうだろう。

果たして自分はどうだろうか。
元カノが好きだった食べ物、好きだったこと、好きだった曲、好きだった映画。
全部、自分に教えてくれたもの。
今では自分も好きになっている、思い出補正だろうか。それとも、好きなまま振られたからこう思えるのか。
それなら嫌いになる前に振られて良かった、どこまでいっても嫌いにはならなかった自信はあるけど。

元カノの存在は、自分の視野を広げ、大袈裟に言えば世界を広げてくれた。無色な自分に、こんなにも色を与えてくれた。

だから例え嫌いになって振られたとしても、貰ったものは大切にしたいと思う。自分の好きな人の好きな物だからだ。
元カノは、好きだった人の好きな物を今でも好きでいてくれるんだろうか。

別に好きでいて欲しい訳では無いが、自分も元カノの世界を少しでも広げることが出来ていたら、嬉しいなと思った次第だ。

自分の好きという気持ちと、相手から嫌われている気持ちのどっちが大きいかで、相手の好きな物が嫌いな物に変わっていくのかもしれない。

ただ結局、元カノが自分の世界を広げてくれたのは間違いなくて、そんな人と出会えたことは本当に奇跡みたいだと思う。
別れた後に、その奇跡に感謝できることが、本当の意味での幸せなのではないか。と思った夜だった。

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