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【温泉シャーク感想】滾る情熱!特撮とサメへの愛がとまらない!【#汁なし大盛り担々麺5杯目】

これほど劇場で見なかったことを後悔した映画はない。

それぐらいマジで面白かった。
まじで話のテンポ感もいいし、サメを出し惜しみせずに、多くの見せ場(人間もぐもぐシーン)があって自分はかなり好みでした。

サメ映画はいわゆるパニックホラーである。そのパニック度合が絶望的であればあるほど素晴らしい。しかし時に、その絶望度がサメへの恐怖でなく、画面のつまらなさに絶望することもしばしばある。
そして、サメ映画はただのパニックホラー、モンスターパニック的な要素をより引き立たせるためにシリアス要素にも手を出し始めた。

MEGは正直、モンスターパニックと称するべきではないと思っている。
ぬっと暗闇から現れる亡霊のような巨大なメガロドンは確かに恐ろしいし、とてもお金がかかっているのもわかる。でもこれはジェイソンステイサムのアクションシーンを楽しむためだけのムービーなので、サメ映画ではなく、ジェイソンステイサム映画である。というか確か海底探索のためのアレソレだった気がするので、サメの研究をしているわけでもなかった気がする。
これ、公開されているときにたまたま見に行く機会があったのでうろ覚えです見直したいというほど好みではなかったので見なくていいかなと思うものの、MEG2というものがあるらしいのでそれは見るかもしれない……。


いや、これMEGの話じゃなくて
温泉シャークの感想記事なんだってば!!!!!!
これ以上話がそれないように本題へGO



感想


ふざけてるけど真面目、軽妙でもアツい展開に心が滾る

サメの生態にふれるシナリオで驚いた。
これは直近で見たムーンシャークもサメの生態に触れていていたので、ひとつのムーブメントなのか、たまたまなのかはわからないが、ちょっとおもしろいなと思った。しかし他の作品と違うのは、現実世界に存在するサメの生態をふまえて、「温泉シャーク」という設定を盛り込んでいるところ。

「何故サメの被害に?」
⇒そもそもサメ除けが展開されているため入れないはず
⇒外側からでなく内側に存在するのでは?
⇒古代種のカラカラドンホンスカリドゥならありえる!

カ、カラカラドンホンスカリドゥ?

え? カラカラ……え???


博士も自信たっぷり

このネーミングよすぎる。
実は特撮作品を知り合いから勧められて、初めて見たのが仮面ライダーWだったのですが、そのとき初めて耳にした「アノマロカリス」以降の衝撃を受けた。なんだその名前!?と思って調べたら古代生物というではないか。
古代生物の名前ってなんでこうもハチャメチャなのに耳に残るのだろうか。その名残をカラカラドンホンスカリドゥは継承しているようにも感じる。

そもそもホホジロザメの学術名が「Carcharodon carcharias」
(カルカロドン・カルカリアスという読み方)らしい。

温泉シャークの正しい読みがカルカロドンホンスカリドゥならば、ホホジロザメの一種であり、何らかの生態進化によって温泉水に適応したと思われる。(他のサメのページを見る限り、基本的にサメは「-don(~ドン)」ってつくっぽい)

ウ~~~ン!
設定がきちんと練られている!高評価!!

※ちなみに、「ムーンシャーク」では、サメの生態について触れられてはいたけど、まぁそもそもがトンデモ技術のバイオテクノロジーによって生み出された生物兵器によるトンデモ現象っていう印象が強い。
まあ、温泉シャークでも触れられていたロレンチーニ器官で電流感知することで船の位置がばれてしまう(から通信ができない、仲間と連絡を取れない絶望感)、という設定は練られていてよかった。
とはいえ満足度は温泉シャークのほうが圧倒的だったのでムーンシャークを見る場合は温泉シャークの前に見たほうがいいと思います。

温泉シャークを未視聴の方がこんなふざけた感想文をみていることはないとおもうのですが、映画レビュアーのホッカイロレンニキがオールマイティラボのパロディ動画として温泉シャークの生態をまとめてくれていますので是非予習として見てみてください。

ちなみに要約するとこんな感じのサメです。
・原始軟骨魚類で体が柔らかく排水管を通ることができる
・ロレンチーニ器官で電流を流し海自の船破壊
・メタンガス放出して陸自壊滅

ちょっと待って……

身体が柔らかいからどこでも侵入できるという設定
シャークトパスで見たかったなぁ!?!??!?!

自分が見たのはシリーズ2作目の『シャークトパスVSプテラクーダ』なのですが、シャークトパスって大体デカイ海をうようよしてるだけなんですよね。せっかく軟体動物のタコが入ってるのに、狭い隙間に忍び込んで襲いまくるというのもなく。人間のドラマパートは死ぬほど退屈だし……。

『ムーンシャーク』では「奴らは単為生殖で増えていく」という生物兵器たる凶悪さを見せつけてくれたけど、「温泉シャーク」は普通に交配かなぁ。卵生?胎生?
古代種だからこちらも単為生殖もありえそうだけど、キング温泉シャークという群れの長がいるのだから、キング温泉シャーク(アルファオス)を筆頭としてるのかもしれないな……。
卵生だったら『シャークトパス』の1作目の終わりみたいに、卵がどこかへ流れ着いてパニック!みたいな展開もありそうだなぁ。


謎は謎のままでいい。筋肉は全てを救う、それだけだ。

まずこの映画の展開を整理しようとすると下記の内容になる。

アホなカップルの女が謎のマッチョによって助けられる(なぜ?)
⇒犯人のわからない殺人事件というサスペンスじみたシリアス展開
⇒署長の一時退場、あわや市長と博士。しかし謎のマッチョによって助けられる(だからなんで???)

と、要所要所で、謎と筋肉でみちみちのマッチョが全てをかっさらう。
冒頭の登場で「何だコイツ!?」と思わせ、再びの登場で「何だコイツ!?」part2。マッチョが登場してからはずっと「何だコイツ……!?」という感情で展開を見守りつつ、クレジットで「何だコイツ……」という感想になった。でも、それがよかった。

もしマッチョが饒舌に過去を語ってたらマジで蛇足になっていたと思う。
なんていうのかな、『シャークトパスVSプテラクーダ』のアレみたいな。

このあと死ぬよ!


あ、でも温泉シャークでも名言みたいなの出ましたね。

ひらがななんだ……と思って思わずつぶやいた。

結構漫画とかだと「哭く」の文字使われるので見た目のインパクトだけで言ってしまったけど、慟哭の「哭」の字なので、ウワァアアアアアア~って感じでおいおい泣くことを意味してるんだよなぁ。

だから「なく」なのかも。
シャーシャー言うててかわいいね、サメさん……。


続編を望むキモ・オタクの妄言

しかし、温泉シャークの化石が発掘されているということは、当然その遺伝子を研究し復活させようとするマッドサイエンティストもいそうじゃないですか?なんかうさんくさそうな海外出身の方を俳優で起用して演じていただきましょうよ。そんで今度は舞台(場所)を九州に移して、温泉シャーク復活しませんか????????

九州に眠るスゲー古代生物と何かを掛け合わせたモンスターを戦わせるのはどうですかね。いや、構図がまんまシャークトパスVSプテラクーダなんですけど。モンスターパニックものの定番としてのVS系作品を温泉シャークでも見たいんです。
ゴジラだってVSモノで撮られているので、どうですか????


シャークトパスVSプテラクーダがつまらなすぎて、面白いモンスターパニックのVSモノが見たくて仕方なくて妄想がとまりませんでした。

※以下、自分が考えたVSモノの温泉シャークの妄想です※


温泉シャークが再び帰ってきた!?

暑海で発見された古代ザメの化石が盗まれた。
カラカラドンホンスカリドゥ、通称「温泉シャーク」の復活が目的である謎の財団Sは、違法な動物実験や遺伝子研究により学会を追放されたマッドサイエンティストを雇用する。
見事化石からDNAを採取し、復活させることに成功した博士。他の温泉地でも生き延びるのか、生態研究もするために狙いを暑海から別の場所にうつることになった。

───O県辺府(へっぷ)市。九州の温泉街として有名な辺府市は、温泉シャークの登場により平穏な日々が壊されていく。
O県にあるサファリパークのゾウの飼育担当員女性が、突如現れた温泉シャークから小ゾウをかばうため自ら犠牲となってしまう。亡くなった飼育員の手を握りしめる婚約者でもあった同僚の飼育員男性。ゾウたちは亡くなった女性を悼むように集まる。復讐の炎を胸にともした男性は顔をあげると、1匹の若いオスのゾウと目が合った。ゾウは視力が弱く、クリアに見ることはできないはずなのだが、男性をまっすぐ見据えている。そしてその瞳には、男性と同じく、温泉シャークへの強い怒りが宿っていた。

温泉シャークに対抗すべく頭を悩ませていた政府は、財団Sと対抗している秘密結社に所属している男・鴻(おおとり)に依頼する。かつて財団Sに所属していたらしいが、訳ありで組織を足抜けしたのだという。
温泉シャーク討伐の策はないか、バスバスターコールだけは避けたいと相談する政府の高官。鴻は、ニュースで話題になっている、サファリで怒り狂うゾウと、深い悲しみに暮れる男性を見てある1つの策を思いつく。

─────── 改ゾウ人間 ホット・スプリンガー。


・・・


ああっ、やめて! 石投げないでぇっ!
自分でもわかってるんです!
こんなウソ予告のクソみたいなテキスト書く必要ねえじゃんって!!!!
でも書きたくなっちゃったんだよォ!!!!
続編がないなら妄想で満足するしかねぇじゃんよぉ~~~~!!!!!!

ちょっと面白そうじゃないすか!?
B級感あるクッソ無理矢理な魔融合がありつつ、改造人間という仮面ライダーリスペクトしてシリアスな話になれますよ!!!
大分ではないのですが、福岡にキタキュウマンというローカルヒーローがいるので九州のローカルヒーロー総動員して撮ってみるとかでも面白そう。

でも推しは右の悪の秘密結社だよ!

※悪の秘密結社、今のスーツにバージョン変わっていくまで結構変わったものの、元々のデザインが天才なので見てください。


急にローカルヒーローの話になってしまいましたが……
なんでゾウと人間の魔融合なんだって思う変わった方々がいらっしゃるかもしれないので、以下自分の妄想の材料を書き散らしておきますね。

・ゾウは体もデカくて強い(バカの理論)
⇒水も多く飲む。また温泉水を飲むことによって更に体が強化される。
 人間でも飲める温泉水なるものがあるが、改ゾウ人間なのでどんな温泉水も飲めるし、温泉によって変身フォームが変わる。

・ゾウは社交性がありコミュニケーションがとれる。
⇒しかし復讐心が強い生き物でもあり、鋭いキバで突き刺したり、
 巨体を生かして体当たり、踏みつぶして殺すこともある。

・長い鼻を水面にだして息継ぎが可能。早くはないが泳げる。
⇒温泉シャークは水中で機動力がエゲツナイので基本的には陸上での戦闘になりそうだが、もし水中線となっても鼻を利用して息継ぎもできるし正直温泉水全部吸い込んだっていい。

・ゾウを神聖なものとしても崇め奉られるので強い(謎理論)
⇒なんか最終フォームみたいなのはめっちゃ神々しい感じになる。

 


総評

とまあ、素面の状態でこんなトンデモ妄想爆発させるぐらいよかった作品でした。いやはや、サメ映画に怪獣モノ、特撮モノのエッセンスを加えることでコミカルなシーンもシリアスなシーンもバランスよくとれるのが本当にお見事。特撮に対しての愛も、そしてサメ映画の名場面に対するリスペクトも感じられました。

3Dプリンタが建築用の重機に見えるのも、なんというか映像的な騙し方(それっぽい見せ方)もなるほどな~と思いましたし、合成のあまさはインディーならではの味を感じてよかったです。

自分もクリエイターの端っこの人間ながらも、見た人々の心にバシッとハマるようないい作品をつくっていきたいなぁと改めて思うのでした。


続編……またはスピンオフ
待ってるよ…………!温泉シャーク……!

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