【室町無頼ネタバレなし感想】名前だけの人物【#汁なし大盛り担々麺4杯目】
近場の上映スケジュールをみていたら、たまたま室町無頼の先行上映回を発見したので見るか!となったので観てきました。
先行上映とかなんか特別感あっていいっすね。
土日はどうも人が多いのが苦手なので億劫になるので、平日の変な時間帯にあると助かります。
基本的には原作アリの映画は原作読んだりするのだけども、公開してすぐの映画だし、感想は鮮度が大事だと思うので脳みそが興奮している状態で書き上げるのもありかなと思い立ったゆえ、とりいそぎはネタバレなしの感想としてざざっとまとめてみました。
ネタバレ有りはしばらく経ってから、十一人の賊軍の感想と一緒にまとめて書きます。タブンネ。
ちなみにヘッダー画像はXの画像生成くんです。
公式から出ている情報は後々ネタバレ有りの記事でまとめるのでユルシテ……
情報を最低限シャットアウトしたい人もいると思うので公式サイトのリンクも入れません。
(というか私がそうなのでネタバレなし記事では公式サイトのリンクいれないです、これからも)
余談
あんまりIMAXとかで見たことがない映画ビギナーなもんで、開場していざ入場したら、あまりのスクリーンのデカさにビビった。
で、で、でかい!ほぼ前方の壁がスクリーンじゃん!(?)
しかし、PRの音声うるさすぎてキツイ。
PR流れてるときは音量絞るとかしてくれません?
鼓膜破れるかと思ったわ。
ちなみに流れた中で気になった作品は嗤う虫、敵かなぁ。
嗤う虫はなんていうか『みなに幸あれ』みたいな空気感を察知したので、みな幸みてから観たいかも。
そういえば、十一人の賊軍をみたときに室町無頼が流れてて気になったんだけど、今回は時代劇もの見当たらなかったな。
もしかして、しばらくは時代劇ない?
暴れん坊将軍の新シリーズ始まったからなかなかセット借りれないとか?
映画に通う足が遠のいてしまうかも……まぁ一応気にしておこうかな。
ネタバレなし感想
堤真一かっこよすぎ問題
堤真一バケモン級にカッコよすぎて震えたんすけど?
パッと視界に入る情報だけでもなんかこう、伊達男風というか、すごい整ってんのよな。なんやろオーラが違うねん。お召し物も素敵で…
っていやいや!俳優さんのかっこよさ語るだけなんて誰でもできんねん。
あたいの感じたことはあたいしか言語化できないんやからそれを書きなさいって話っすよね。すんません。真面目に語ります。
好きなシーンについて
作中のシーンで1番好きなのは二条に到達してドンチャン騒ぎするところですね。
喜ぶもの、悲しむもの、恐れるもの……
いやぁ、画面がどでかい分迫力もあって、すごく圧巻だった!
あれ、蓮田側の一揆衆からしてみれば喜ばしい悲願の瞬間でもあり素晴らしいけど、骨皮側からしてみれば、侍でもない、見下して軽んじていた者たちが力をつけ武器をとって蜂起し、自分たちの立場が入れ替わるかもしれない、ひっくり返されるかもしれないという恐怖、底しれぬ狂気を感じていたかもしれないなと思ったわけで。
室町の死のにおい、戦乱の世の到来の予感、下剋上の時代の気配があってよかった。
いやぁ、ほんまに、この洛中の火の玉行脚はIMAXで見てほしいです。
圧巻なので。美しすぎるのよ。
あとはカエルこと才蔵の……うわーっ!これネタバレになるから言えん!!
まじでカエルは激アツ少年漫画主人公なので、ジャンプとか読んで育った人は見てほしい。なので、漫画っぽいという感想もまぁまぁわかる。
でもさぁ、あの成長シーンはめっちゃウオオオ!!ってなったって。
本当によかった……あそこめっちゃ眩しかったもんな……!
また俳優さんの話について話すウスラトンカチ
花浮かべろとか人魂とか言うてる場合ちゃうぞボケ将軍!
(追記:公式によると将軍は足利義政らしいです)
マロ感ある(やんごとなき人でも、上品な空気はあれど、なんか頭に何も詰まってない、クソほど役に立たなそうな人間のことを指します)佇まいでよかった。
本当に俳優さんの名前なかなか覚えられなくて恥ずかしいのですが、まじで室町無頼を演じられた将軍様、浮き世離れしてる感じの雅な佇まいがお上品ですので、是非ウスラボケ将軍役ではなく、次は聡明なやんごとなき将軍様役を演じていただきたい。
あとは北村一輝演じるクソボケ貴族の大名ほんまによかったよ。最高。北村一輝のすっとぼけ演技たまらんね。前世まじでクソボケ貴族でした?てくらい説得力あるよ。テルマエでは前世ローマ人やろと思ったし、ほんま欲しい演技をされますね……。
そういえば大学時代に北村一輝ガチ恋の子おったけど今ごろなにしてんねやろ?大学時代はあんだけ『いや彼氏とかいらんし笑 興味ないし笑』言うてて社会出た途端恋人できてのろけまくり、幸せマウントをとりまくるつまんねぇ女になっちまったな…幸せになれよって関係切っちまったので、多分お幸せに暮らしているでしょう。
また俳優語りといらぬ回顧をはさんでしまった……
劇伴めっっっちゃよかった!
てかそんなことより劇伴かっこよすぎました。
迫力満点です。うるさすぎず、静かすぎて聞こえないということもなく、いい塩梅でした。
皆で歌い上げるやつだけが声入りだったのも好印象。そうそう!いらんもんな、エモい感じでしっとり歌い上げる歌謡曲は。殺し合いにはいらんねん。ごつ渋い感じでええねん。この音楽チーム天才?
おおきに、映画に集中してるときは魂で感じてるって見てる側を、うちらを信じてくれたんやな。せやね、歌謡曲はミュージカルだけでええ、言葉は不要やんね(急に何?)
文句無しのスピード感溢れるカメラワーク
めっちゃ動き回るから酔う人でそうだけど
戦いのシーンのキレ、テンポ、最高!
特に地面すれすれのところでグルンってなるの
あれどうやって撮ってんの!?編集でなんとかしてる?ドローン?
なんにせよあれ臨場感すごかったし、これはIMAXで見てよかったって思った瞬間その2だった。(※瞬間その1は無論洛中火の玉行脚です)
室町無頼、とにかく視線誘導がうまい。
カメラの動きの先に見せたいものがちゃんとある。いいよぉ〜!素晴らしい!たまにあるからね、『このシーンいる?』みたいなカット。
ただ蓮田のアップちょっと多めかなぁ!?
蓮田はいいって、アップそんな多くしなくて!と思ったけど、
まあここはヨリでドン!!!て写したいよねぇ。わかる。
でもさ〜〜!蓮田はさぁ!蓮田はねぇ!?
エキストラすごい(語彙の喪失)
クレジットみておもったけど、メイン、サブキャスト以外のエキストラの方々おおくて豪華!!!!ってなった。
エキストラの出し惜しみをするとこういうのってチャチく見えがちだから、ここは人員ちゃんと割かれててよかった。一人二役とかで撮影されてたりするんかも?クレジット以上に人がいるように感じたので、単純に構図が天才すぎたのか、IMAX様々のFXの聞こえ方のおかげかはわからんけど。
違和感もなく、本当にあの作品に馴染んでて、おさまりきらないくらい人がいるように感じられて、とても豪華に感じられた。
映画素人なので、全然玄人の方や見識深い方々にとっては浅い感想かもですが、とても個人的には『生きてる人間』感を観られて満足でした。
終わりに
いや〜〜〜、レビュー書かれる前に見れたのよかったな。
多分口コミみたら面倒くさがって見に行くのやめてたかも。
個人的にはすごく丁寧さを感じた、違和感の少ない映画でした。
なんというか映画としては優等生な感じ。
もっと全体的にドラマチックで、展開がコロコロ変わったりするハチャメチャ感、激しいゴア表現などを求めてる方は物足りないかもですね。
露悪的な感じもなく、滑り倒したおふざけ感もない。
真面目に、丁寧に、人々の悲哀と苦しみを、人の強さを、恐ろしさを描いた、そんな作品で、『歴史上にある名前だけはっきりしている人を、想像して肉付けしてみました』というのも配慮を感じました。
※ここから映画感想に関係ない雑文※
「蓮田は実は〇〇の家系のやんごとなきひと!将軍とは腹違いの兄弟で幕府を破り戦国の世を到来させた!!!史実!!!」みたいなことは普通は言わないものよねぇ。
室町無頼は最後に「蓮田兵衛は名、一行だけ」と言ってあって、本当にどんな人だったのかはわかってないミステリアスな感じがよかった。
だから、アレも本来は室町無頼のようにあくまでインスピレーションをうけました、で留めるべきだし、その説をもちだせるほどの論拠たる史料がないとダメなんもなんですが。普通はね。
もしや学ぶ機会を得られなかったのでしょうか。
いやぁ~~~~それはそれは、さぞお可哀想に!
これからまだ先が、未来があるのならば、たんと勉強されたほうがええと思いますえ〜。とっても想像力たくましゅういらっしゃるのはええことなんやけどね〜。ご自分のお国の中だけでやっていただける?そういうのは。
歴史ものをエンタメとして昇華する際は、もちろん盛り上げるためのエッセンスとしてのフィクションを入れることも大事。悪いことではない。作品をよりよくみせるための嘘であることをきちんと分かる人がいるならば。
でも、ちゃんとリスペクトがないとだめだよねって。
侍タイムスリッパーも、十一人の賊軍の賊軍も、着想元、愛の根源となるもののリスペクトを感じられた。
それは今回見た室町無頼も同じ。(室町無頼は時代劇への愛というよりも、西部風のアクションなどの、アウトロー映画系アクション映画への愛を感じました)
いつまでたってもしぶとく生き残るアレは一体、何にリスペクトを向けているのか?何の愛も感じられない作品は、誰の心にも残らないよね。
とまあ、全然映画とは別業界の、一部界隈を騒然とさせた問題作について持論という名のお気持ちを述べたところで……
ただ名前の1行のみ書かれている、蓮田兵衛。
その男に思いを馳せた『室町無頼』。
個人的には演出面で素敵な部分もたくさんあったので満足でした。これからは原作を読んで、しっかりと見解を深めます。読むの楽しみ〜。