携帯越しに鈴の音で目が覚める。 小学生のときに親に買ってもらったという シンプルな目覚まし時計だ。 もう何回鳴ったら一旦止まるかも 覚えちゃった。中々起きないだも…
寝転がって半分夢の中 あなたの素肌の温もりを感じた 誰よりも早くあなたの誕生日を祝った 後ろの席にプリントを渡すたびに あなたの横顔を見つめてしまった 近づきたく…
なぜかショッピングモールで ビー玉をひっくり返した少年。 気がつけば青年の足は 転がるビー玉の先へと向かっていた。 彼の原動力は一体なんだったのか。 それは今も分…
ふたつのむねの ふくらみは あたたかな かぜにのりこみ ときどき さみしさをひめて はじけるように なきさけぶ あなたがくれた そのすべて ろかしてのんで すてないで ま…
閉店間際の居酒屋に飛び込んだ。 働いていたのはあなただった。 あの頃と同じ、 クールな目つきで背筋が伸びていて、 私と真逆のようなあなた。 私は毎日眺めていたから…
晴れた日のプールから漂う香り。 かと思ったらただの通り雨の後の アスファルトの香り。 コンビニ弁当の卵黄は卵黄風の何か。 ほぼカニ、ほぼホタテ、ビッグカツミニ。 …
泳いでいたのも束の間。 いつしか土の中にいた。 久々に鼓動が聞こえたから、 藻掻いて這い上がってみた。 暗くてよくわからなくて、怖くて、 なんだ外の景色もそんなも…
巣立つ場所は同じなのに どうしてこうも生き方が違うのだろうか。 いつだって毎日会いたいのに。 生きてるよー!って無言で言ってくれたら それだけで僕も生きられるのに。…
栞を失くしました 本が読めません なので新しい栞を見つけました なんとか読めるようになりました 初めて夜に本を読みました ずっと笑っていました 愛おしいけど眠たく…
まんまと騙された。 まさかあいつがあんなやつだったとは。 耳にタコができるほど聞いた。クソが。 何度巻き込まれたら気が済むんだ。クソが。 噂は独り歩きして、柄は全…
伝えるのが不器用な人は、誰かの音楽を頼る。 そして自分の音楽で伝える。 私もその1人。 あなたと同じだね。 強くなれるご飯を食べることが多くなった。 塩味が増すのは…
なにか生み出せる予感がした。 面白いアイデアが浮かびそうな気がした。 腕を組み、頭を捻りながら歩く。 電車を1本逃した。 ドラマみたいだった。 「まじかよ。」って大き…
絶対に自分では設定しない音量の小ささ。 お気に入りのお菓子。こだわった嗜好品。 窓明かりが弱くなり暗くなっていく部屋。 そして何よりも。 大きな頷き、小さな笑い、…
「まだ、好きでいてもいいですか?」 あなたのその問いに正直戸惑った。 あれだけ酷いことをされたのに 自分の中に情けが残っているのか。 私の口から出た答えは 「お好き…
もう何年も晴れない。 あの日、妙に大人びた君へ。 子どもらしく振る舞えない子どもだった君へ。 多分、僕には言えないくらいの理由、 育ってきた環境とか、そういうの。…
涙があふれた。 あなたが夢に出てくる。 私にとっては幸せな悪夢だ。 充実している生活。 ことは足りている。 なのに、気づけばあなたが頭にいる。 そばにいる。となりに…
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2024年10月6日 06:39
携帯越しに鈴の音で目が覚める。小学生のときに親に買ってもらったというシンプルな目覚まし時計だ。もう何回鳴ったら一旦止まるかも覚えちゃった。中々起きないだもん。また「おやすみ」が言えなかった。何度言えるか分からないのに。こんなことばかりしているからあなたが頭から離れないんだよ。写真からあなたの部屋の香りがするんだ。大きめのベッドのふわふわした香り。泣いてばっかりだよ毎日
2024年10月1日 10:23
寝転がって半分夢の中あなたの素肌の温もりを感じた誰よりも早くあなたの誕生日を祝った後ろの席にプリントを渡すたびにあなたの横顔を見つめてしまった近づきたくてあなたの好きな曲の歌詞を紙に書き出してまで覚えようとした好きな本やCDをあなたと貸し借りしたあなたと会えないと思っていた日に偶然会えて飛び跳ねるくらい嬉しかったあなたにかっこよく見られたいからいつもより真面目に授
2024年9月26日 18:21
なぜかショッピングモールでビー玉をひっくり返した少年。気がつけば青年の足は転がるビー玉の先へと向かっていた。彼の原動力は一体なんだったのか。それは今も分からないけれど膝をついて必死に掻き集めた。渡したら「ありがとう」と言われた。青年の頬には名前のない感情が流れた。駆け込んだトイレの鏡に映る青年の顔は赤くなった目を除けば追い詰められて死んだスクリーンの中のあなたとそっく
2024年9月13日 16:20
ふたつのむねの ふくらみはあたたかな かぜにのりこみときどき さみしさをひめてはじけるように なきさけぶあなたがくれた そのすべてろかしてのんで すてないでまいにちつけた あくせさりひろげてとじて はんぶんこほんものの にんげんはおそらくあなたにせものの にんげんはおそらくわたしぎたーのげんが すれるおとぴあののぺだる しずむおといきられるおと ここちよいうそ
2024年9月5日 23:55
閉店間際の居酒屋に飛び込んだ。働いていたのはあなただった。あの頃と同じ、クールな目つきで背筋が伸びていて、私と真逆のようなあなた。私は毎日眺めていたから一目でわかったけどあなたは私のこと気づいてないみたい。そりゃそうか、体型も髪型も変わったし、メイクも覚えたし、名字も母親の旧姓だし。あの頃のあなたの中にいた私はもういない。そもそもあなたの中に私はいなかったか。ははは。あ
2024年8月22日 15:51
晴れた日のプールから漂う香り。かと思ったらただの通り雨の後のアスファルトの香り。コンビニ弁当の卵黄は卵黄風の何か。ほぼカニ、ほぼホタテ、ビッグカツミニ。週休二日制は毎週二日休めるわけじゃない。美しい建造物の建設に携わった人で命を落とした人が何人いるか。いっぱい渡してくれるプレゼントは他の女の忘れ物なだけだったり。いつも突っかかってばっかりだったのに、急に返事が素直に
2024年7月30日 09:42
泳いでいたのも束の間。いつしか土の中にいた。久々に鼓動が聞こえたから、藻掻いて這い上がってみた。暗くてよくわからなくて、怖くて、なんだ外の景色もそんなもんか、と。悲しくて涙が出なかった。でも、心のどこかで信じて待っていたらだんだんあの日に感じた光が溢れた。それは暖かくて、包まれるようで、触れていないのに触れられているようで。嬉しくて涙が溢れた。彼はまだ知らない
2024年7月29日 07:55
巣立つ場所は同じなのにどうしてこうも生き方が違うのだろうか。いつだって毎日会いたいのに。生きてるよー!って無言で言ってくれたらそれだけで僕も生きられるのに。卑屈な僕の詩をあなたに捧げよう。明日も明後日もそのまた先も。届くかな、届いたらいいな、届くわけないか、、が届いていたとき。人は混乱する。嬉しさと惑いと後ろめたさがある。いや、そんなもんじゃあないな。今の僕はこの感情に名
2024年7月17日 20:24
栞を失くしました本が読めませんなので新しい栞を見つけましたなんとか読めるようになりました初めて夜に本を読みましたずっと笑っていました愛おしいけど眠たくなったのでそっと本を閉じましたでも失くした栞が忘れられなくて夢に出てきました失くした栞と読んだ本の思い出が鮮明に夢に出てきました起きても失くした栞は見つかりませんしばらくして気がつきました失くしたんじゃなく捨
2024年7月10日 17:00
まんまと騙された。まさかあいつがあんなやつだったとは。耳にタコができるほど聞いた。クソが。何度巻き込まれたら気が済むんだ。クソが。噂は独り歩きして、柄は全て反対側。鋭利な光は全てこちら側に向いている。気付かぬうちに、知らぬ間に。狭い視界に小さい脳でよくもまあ何でもかんでも鵜呑みにして吠えるものだ。考えることを放棄するな。あまりにも愚かだ。世界は変えられなくても自分は変
2024年5月26日 16:33
伝えるのが不器用な人は、誰かの音楽を頼る。そして自分の音楽で伝える。私もその1人。あなたと同じだね。強くなれるご飯を食べることが多くなった。塩味が増すのは少し嫌だけど、他のどんな塩味よりも美味しく感じる。いつかのあなたと同じだね。どんなスタンプをも持っているあなたはいまどこでなにをしていますか。海を越えて行ったあなたと空を越えて行ったあなたはいまどこでなにをしています
2024年5月20日 07:53
なにか生み出せる予感がした。面白いアイデアが浮かびそうな気がした。腕を組み、頭を捻りながら歩く。電車を1本逃した。ドラマみたいだった。「まじかよ。」って大きめに呟いた。あなたは目の前にいるのに現れなかった。画面越しのあなたは画面越しの誰かと笑っている。幾日も幾日も。楽しい夜の予感がした。スロウなビートに乗せて歩み出してみた。後ろからサラリーマンに蹴られた。周りには幸せ
2024年5月1日 08:43
絶対に自分では設定しない音量の小ささ。お気に入りのお菓子。こだわった嗜好品。窓明かりが弱くなり暗くなっていく部屋。そして何よりも。大きな頷き、小さな笑い、流れる涙、漏れる声。ほとんど全てが同じタイミングだったこと。ちょっと思い出すんじゃない。ずっと忘れない。あのネクタイを結んだのは私。頭を撫でて胸を貸したのも私。肌の温度、胸の鼓動、儚げな顔、撫でる速度。たかが数日。
2024年4月22日 11:04
「まだ、好きでいてもいいですか?」あなたのその問いに正直戸惑った。あれだけ酷いことをされたのに自分の中に情けが残っているのか。私の口から出た答えは「お好きにどうぞ」だった。未だにあの言葉が少し引っかかる。あなたのSNSのアイコンに映るのは婚姻届の上に乗る指輪。正解とはなんなのか。永遠の課題から目を背けたくなる日々。存外、案外、悪くない。にやにや。
2024年4月5日 09:23
もう何年も晴れない。あの日、妙に大人びた君へ。子どもらしく振る舞えない子どもだった君へ。多分、僕には言えないくらいの理由、育ってきた環境とか、そういうの。君の中にある価値観・生き方として無意識に。だから僕の前で無邪気に笑う姿がとてつもなく愛おしかったんだと。今になって思う。でもあの日。君は妙に大人びた顔をした。まるで同い年とは思えない。同じ音楽に触れて、同じ授業を受
2024年3月23日 22:24
涙があふれた。あなたが夢に出てくる。私にとっては幸せな悪夢だ。充実している生活。ことは足りている。なのに、気づけばあなたが頭にいる。そばにいる。となりにいる。いなかったはずなのに。それはまるで不協和音のように。ほろほろと砕けて落ちていく。涙とともに流れ落ちていく。「また明日」と毎日言いたくなってしまうことが恋の始まりなのかもしれない。主人公になるな。お前が思う