怪しい短歌 ト 10首
夢で見た街の灯りに照らされた人混みの中あの子を探す
昼過ぎのため息満ちた青天に浮かぶ気球を見上げるトカゲ
あなたにはあなたの声がクマゼミのように大きく叫べなくても
命あるさみしさよ今太陽が鳶とあなたと草木を照らす
思い出は美化され辛苦の繭になり眠るあなたを守り続ける
熟しきったパイナップルを舐めるハエむせ返るような甘い芳香
口笛は真夜中に吹くヘビが来る連れて歩けば会話が弾む
幽霊が出ると囁かれる広場見物客が後を絶たない
沈黙とともに歩けばふたりきり一人ぼっちの夕暮れ小道
温かい日向に暗い影降りて怯える木霊花飛びこむ
2025年7月頃まで、毎週月曜21:00頃に1首、自作の怪しい短歌をポストの予約をしてあります。
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