怪しい短歌 二 10首
見上げれば見上げるほどに高みから見下すような夜の街並み
穏やかな子泣きじじいの寝顔には過ぎたる日々の面影のあり
その祖父の泣き声重く夜は濃くただ穏やかな眠りを願う
海岸に投げ捨てられた酒瓶の行き場は砂の底にあるのみ
振り返りさえしなければ行けるから優しい声が背中を押した
そこかしこ感じる気配枕元足元天井ベッドの真下
そこにまた涙はこぼれ落ちるだろう過ぎたる時を知らぬ者から
最後には怨霊になって道連れにしちゃいたいような人に会いたい
あの夜はホタルみたいに見えていた見惚れてたから気付けなかった
あぁまるで墨を透かした月光だ君の笑顔の陰る様子は
2025年7月頃まで、毎週月曜21:00頃に1首、自作の怪しい短歌をポストの予約をしてあります。
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