怪しい短歌 ヲ 10首
怪しい短歌 リ に続いて連作を作ろうとしてまた話の要約みたいになったもの。
橋に1人眺める川の底深く泳ぐ影あり人に似ている
山深く川岸の宿の御夫婦はかつて河童を捕えたという
靴の上這うヤマビルをこすりつける石の固さ
7人の登山者たちとすれ違う途端に味が消える桃ガム
遠くから疲れたでしょう招かれた廊下の奥の暗い水槽
傷ついた河童を示し存外に頑丈でねぇと眉をひそめる
せっかくだ河童を食べていきますか快活な声浅くなる息
川音が大きく聞こえ身を起こす白昼に見た宿はもうない
ヤマビルの手首に吸い付き指先に血は滴りて私は無力
水泳がうまくなるかも朗らかな友の応えで固める日常
ちなみにこの歌の背景として作った
Xでは2025年10月頃まで、毎週月曜21:00頃に1首、自作の怪しい短歌をポストの予約をしてあります。
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