Swallowを見た

凄まじくおどろおどろしいホラー映画であり、
大変な応援映画だった。
この物語の主人公ハンターは、妊娠をきっかけに起きた異食症になる。
よく聞く氷から始まって
ビー玉、画鋲、乾電池!!
病院で処置してもらうも、
再び5センチくらいありそうな釘を飲んで、
再手術。

妊娠により気がおかしくなったのか?
それまでの自分(石鹸などの販売員)には想像つかないくらいの贅沢な生活での、
よき嫁・よき妻を演じていたストレス、妊娠のプレッシャーによるものなのか…。

まだ異食症と知らない義理母はハンターを呼び出して質問する。
「私は「できるフリをしろ。」という言葉が好きよ。これまですごく励まされたわ。あなたは幸せ?幸せのふりをしている?」

義理母も不安だったのだろう。
女優志望だったという義理母も、おそらく裕福とは言い切れない出身で、
女性を自分のお飾りくらいにしか考えていないような主人のもと、
一人不安で、でもなんとか食いしばって生きてきたのだろう。

義理母はハンターに常に慈愛に満ちた同情のような哀れみのような眼差しを送っている。自分に重ねたところがあるのかもしれない。力になりたかっただろう。だから、自分が励まされたという本や言葉をかけたのだろう。見方によっては、彼女は他人の羨むような幸せを手に入れた。しかし、彼女は違う道を選んだ。

彼女は、それまで憎んでいた自分の過去と訣別し、進み始めたのだ。

その先は、困難な道だろう。

最後、トイレから出てきた彼女は、他の女性となんら変わりのない表情をしていた。
むしろ、力強く、それまでよりずっと力強い輝きを持って歩み始めたのだ。

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