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日報『たとえ全てが虚しいことだとしても』_20240305

○やったこと

  • 読書『存在の耐えられない軽さ』/ミラン・クンデラ -70p

  • 二次創作・話の構成アイデア出し

○所感

美の感覚に導かれた人間は偶然の出来事をモチーフに変え、そのモチーフはもうその人間の人生の曲の中に残るのである。モチーフは人生にもどってき、人生を繰り返させ、変え、発展させるが、それは作曲家が自分のソナタのテーマをそうするようなものである。

『存在の耐えられない軽さ』ミラン・クンデラ

人間は救いようのない絶望の時でさえも、自分の人生が美の諸法則によって構成されるということを知らずにいるのである。

『存在の耐えられない軽さ』ミラン・クンデラ

『一切皆苦』や『ヴァニタス』といった概念をここ1年で知ってから、少しばかり辛く虚しい現実と向き合うのが楽になったような気がする。後者に関しては、『ブルーアーカイブ』というソシャゲが知る契機となった。

『ブルーアーカイブ』とは、スマートフォン向け『学園×青春×物語』RPGである。プレイヤーは学園都市キヴォトスの連邦捜査局『シャーレ』の顧問教師……つまり『先生』となり、学園の生徒たちと信頼関係を築きながら様々な事件を解決していく。

メインシナリオの完成度は非常に高く、特に『エデン条約編』はかず多くのプレーヤーから絶賛されている。僕もそんなプレーヤーの一人だ。

『エデン条約編』のなかでも特に印象に残っているのが、白洲アズサが口癖のように唱えるこのセリフ。

たとえ全てが虚しいことだとしても、それは今日最善を尽くさない理由にはならない。

『ブルーアーカイブ』エデン条約編より

生きることに、何かに打ち込んだときにふと虚しさを感じることがある。それらの努力が無意味であるような気さえ起きる。そのような不安が過った時、僕は上の言葉を思い出している。虚しいことが、今日最善を尽くさない理由にはならない、という虚しさへの強い反抗の言葉。それは虚しさや無力感に打ちひしがれそうになっていた自分にとって、落ちていく気分に碇を下ろしてくれた。僕にとって『ブルーアーカイブ』は青春であり、人生だ。

ここ一年、やつれながらも、このコンテンツだけはずっと追ってきた。追わせるだけの引力があった。それは、本ゲームのシナリオライターであるIsakusan氏の『面白いものしか作りたくない』というハングリーでストイックな姿勢からも窺える。(参考:http://buruaka-matome.doorblog.jp/archives/11988362.html)

キャラ造形もバリエーションに富んでいて、なによりヘイト管理が上手い。悪役側のヒロインも魅力的に可愛く描いてしまう。ちなみに僕はどのキャラも好きですが、特に桐生キキョウ、鬼方カヨコ、月雪ミヤコ、杏山カズサが好きだ。梅雨も裸足で逃げ出す高温多湿デッキである。

この1年(2023年〜現在)にかけて、くたばらずに生き抜けたのは紛れもなく、ブルーアーカイブというコンテンツのおかげだった。とりわけメインシナリオ更新が待ち遠しかった。どんなに困難な壁が立ちはだかっても、生徒と力を合わせてハッピーエンドを掴み取る。そんな骨太で心強いストーリーラインは生きる気力になった。

なんなら今書いている二次創作物もブルーアーカイブ関連の予定だ。一次創作物もおいおい、文学フリマへの出店を視野に進めていければ、と考えているけれど、まずは自分の好きなキャラに向き合いたい。鬼方カヨコ(ドレス)の幻覚と向き合わせてほしい。

ハスキーボイスとウィスパーボイスを足して二乗したような声で脳が狂わされている。あと、浮き出た鎖骨の色っぽさがたまらない……。
僕は幻覚を見た。君も幻覚を見るはずだ。

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