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ここからみらい

この街が好きすぎて
とうとう働く場所にした。
いままでの仕事とはだいぶ違うし
ここまで大人数のオフィスも初めて。

休憩室からはみなとみらいが見える。
昼休みは緩んだおしゃべりで満たされ
たくさんの女の人がいるけれど
知っている人は一人もいない。
おしゃべりしたいわけじゃないから
さみしくはない。
大きな窓の向こうの海と空。
未来のように広がる。

心地よい一人時間と
みんなで取り組む仕事。
安心と緊張と孤独と連帯と
ここには私にとっての安心や得意があった。

今までライターとして細々とやってきた。
書くことが好き。
本も雑誌も好き。
その世界で叶えてきた夢もあったけれど
もうだいぶ前から
やっていることと本当にやりたいことが
なんだかずれていった。
書くことが好き。
いつも口にしていた言葉は嘘ではないのに
その言葉にがんじがらめになり
本当に作りたいものからは遠ざかっていく。

けれど。
コロナ禍の今の状況で
ステイホームで
いろんなことを考えた。
本当に大切なこと。
やりたいこと。
大切なのに後回しにしてきたこと。
やるべきこと。

離れることと手放すこと。
前にも書いた、母の束縛から距離をとる。
怖くて手放せなかった仕事から
少し距離を置く。
でもそれは
いつか戻る場所だと思っている。
それまでは
「この街で働きたい」
そんな理由で仕事を選んでも良いじゃないか。

一生懸命働くよ。

最近この職場で
友だちが1人できた。

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