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回るよ回る

私が象になったところで
足元に生える草を
踏みつけることはできるだろうか  


私が百獣の王になったところで
威厳を保ち
王の座に居座ることはできるだろうか 


私がサメになったところで
水面を泳ぐ人間に
恐怖を与えることはできるだろうか 


私が心臓になったところで
その命が果てるまで
鼓動を刻み続けることはできるだろうか 


私が時計の針になったところで
まだ見ぬ未来に
時間を進めることはできるだろうか 


私が君になったところで
君のフリを続け
こんな私と人生を歩むことはできるだろうか 


私がなにかになったところで
この臆病で引っ込み思案の口下手を
何か一つでも無くすことができるだろうか 


私が私になったところで


ああ また ひと回りしたのか 

ところで もう何回目だろうか 

それすらも 分からないとは


まあ もうひと回りするのも 悪くない



つぎこそは




#生まれ変わり #詩 #自由詩 #こころのなか #言葉屋 #人生  

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