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空を切る初夢。
年明け初めて見る夢に縁起が宿る。一富士、二鷹、三茄子。
気合いを入れていい夢見るぞと鼻息荒く布団に潜っても、毎年、その目論見は不発に終わる。見る夢はふだんと何ら変わらない。世知辛いか、異様か、不思議か、怖いか、はたまた懐かしか。
明け方、眠り溶けやらぬまどろみに、仕事に行かなきゃ、の脅迫感が立ち込めて、霧が晴れるように氷が溶け切ると、正月休みの途中に戻ってくる。
ああ、今年もまた夢も希望もない初夢をやらかしちまったと、天上のシミを見上げて舌打ちひとつ。
なるほど、三大縁起夢の主役たちは滅多に現れえぬものだから、確率的視点から縁起がいいとされてるのね。現実の厳しさに、今さらながら気がついた。
頻繁に起こりえぬものといえば、2024はしょっぱなから悪いほうに針がふれきった惨事が続いている。元旦のアレといい、2日のソレといい、3連チャンにならなきゃいいけど、の3日目。
そういえば、善悪も、長短も、始まりも終わりも、哲学的には表裏一体なのだそうな。悪いことが物事の裏面ならば、ひっくり返って表面が現れれば、縁起も良くなろうってもんだ。
災い転じて表面を現せば吉となるってことだな、おそらく。
起こってしまった惨事は書き替えようはないけれど、足元の裏っかわにはいいことが控えている。新しい1年は始まったばかりなのだから、ここいらで気合いを入れて、悪いことで埋められそうなその卓袱台を盛大にひっくり返してやろうじゃないの。なんてったってわれらは開運なんでも開拓団。今年の余すところ363日を暗い顔で過ごすだなんて、真っ平御免の助なんだから。
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