それでいいの？
「またしても談合が候補者を当選させる裏事情が暴露されて、『清き一票』がカモフラージュにすぎなかったことに落としてきた肩をさらに落とす」
『彼らはそれでも《国民のためだから》と言って、間違ってはいないことを（納得してもらうのではなく）刷り込もうとしてくる』
《選挙活動のときは平身低頭、よろしくお願いしますと頭を下げるのに、当たったら手のひら返し、ふんぞり返りの上から目線。みんながみんなそうだとは言わないけれど、裏金問題で記者を罵倒したあのおっさん、いい加減にしろよってきぶんになった》
【みなさんのおっしゃることは、どれもこれもがごもっとも。わかります。よぉく理解できますよ。わたくしも同じでございますよ、誤魔化しやちょろまかしはいけません。断固、根絶すべきです。浄化していかなければならないのです、しかと肝の銘じて臨まなければならんのです。
とはいえ、争うようなことになってはいけません。争いは人を傷つけます。紛争に発展し、ひいては戦争だなんだ、となったらみんなが困ります。でしょ？
ここは穏便に前に進めさせていただくということで、ご納得いただきたいのです。きちんと反省をし、次からよりよくしてまいりますので、今回は平和裡に着地させるというのでいかがでしょう。
ですから、その件につきましては、あの宗教団体との結びつきについての再調査などということは、ほじくり返すだなんて、あえて争いを起こすようなことは、ちょっと、ねえ。
だ、か、らぁ、前に進まなければならんのですよ。つべもこべもおっしゃらないで。やることはひとつでしょ。やるのは今でしょ、林修さんもそう言ってるじゃないですか。
ここ、空欄のところにですね。ここにわたくしの名前など書いていただきまして、それからあそこ、ほら見えますでしょ、四角い箱、穴が開いているでしょ、そこにすぽんと、恨みも愚痴も破れた恋もゴミ箱に放るみたいにして入れてくれればいいんです。ただそれだけのことじゃないですか。簡単なことです】
この国は、これから先もずっと変わらない。のか？
変えさせまいと目論む勢力は、変えなければと息む勢力の鼻息をさらりとかわし、今日も出来レースをハラハラドキドキの体を装いながら展開していくんだろうなあ。
みんな猫をかぶってさ、正義の面の後ろ手で、都合の悪いことを見られないように隠しもつ。
じゃあ、顔を悪用されちゃった猫は何をかぶればいいの？
仕方ない、こっちも喜劇でいくか。
猫の顔はすっかり潰されちゃったから、カオはもう見せられません！ の着ぐるみで顔隠し、なりきりジブリでいこうかい】