どこでも出口。
毎日過ごしていると、目盛りが上がるように息が詰まってくのは、呼吸領域が限定されているからだって知ってた? 限られた中で過ごしているんだもの、そりゃ酸素も減って当たり前さ。「3歩進んだ角からふたつめの十字路までは自由にしていていいよ」って具合に、わたしたちは制約の内側で生きている。
区切られた外側には、未知の世界が広がっているというのにさ。与えられた空間からはみ出せば、わたしたちはひとりぼっちにされちまう。
息ができる区間は機密性が高くてね、だから酸素が漏れ出ることはないんだが、守られている反面、ガードがあまりに固すぎて、呼吸領域から外には出られないようになっている。そんな厳戒態勢然のシステムが、よけいに息苦しさを重くする。
必要だと思うんだ。いつでもどこでもイクジット。そろそろドラえもんが持ってきてくれる、、、わけないか。