エッセイ「サングラスについて」
2022年7月14日に、当時のTwitterで私はこう呟いた。
「常時サングラスかけてるアイドルっていないのかなぁ・・・
需要あると思うんだけどなぁ・・・」
それから2年後の昨年4月に、この投稿を見た(わけない)「乃木坂工事中」のスタッフが、「乃木坂46サングラス選手権」なるものを開催した。
メンバー全員がサングラスで登場。私にとっては積年の願いが叶う企画であった。…がしかし、この企画が抜群の盛り上がりを見せたかというと、うーんと言わざるを得ない。出オチ感もちょっとあったし、やはりアイドルたるもの、顔の表情が見たいのに、肝心のサングラスで表情がよく見えないからだ。2022年の私の思いつきは、こうして儚い泡沫となった。
そもそも私がなぜサングラスにこだわるかというと、18〜20歳ごろまでずっとかけていたからであり、この「ずっと」というのは家の中も含む。風呂のときと寝るとき以外はずーっとサングラスをかけていた。そのことの名残りがあるのだろう。
サングラス論としては、蓮實重彦がゴダールについて述べたもの(大意→サングラスは人目から隠れるはずのものなのに、かえって目立ってしまう)と、丹生谷貴志が述べたもの(大意→自分のサングラスは普段のメガネより度が低く、それをかけているときの感覚がスピノザの「第三種の認識」に近い?)の他には思い出せない。タモリやみうらじゅんのことが気になって仕方ないのも、他にあれこれ理由をつけようとも、結局の結局は彼らがサングラスだからかもしれない。THE ALFEEでは圧倒的な桜井賢さん推しである。
やっぱりそうだ、自分はサングラスフェチなのかもしれない。書きながら改めて気づかされた。