エッセイ「マセガキエピソード3選」
小学1年生の頃、先生に「玉」という字が入った熟語を何かわかりますか? と問われて、皆が「玉子」のあとなかなか答えを出せないでいるところに、私がすっと手を挙げて「玉露」と言ったら「な、なんだこいつ、すげー!」みたいにクラス内がざわついた時のことは、今でも忘れられない。
中学生の頃(その頃私は身長140センチくらいしかない小さな子だった)、混み合っているバスから降りようとして「失敬、失敬」と言ったら乗客の失笑を買った時のことは、今でも忘れられない。
小学3年生の頃、英語劇というものをやった。「ジンジャーブレッドマン」というのが題目で、その中に「Run Run Run」(彼は走った、くらいの意味)という語りの部分があった。ここを私は「ランラランララン♪」と効果音みたいに言ったら、英語の先生たちが「可愛いこの子」みたいな感じでクスッと笑った時のことは、今でも忘れられない。