#39絵を描く。 世にも奇妙なグレーの世界④-色味編
凸凹発達の9歳息子の絵を展覧しています。
言葉の壁が厚い彼にとって、絵を描くことは、自身を表現するツールの1つになっています。
毎日A4コピー用紙にせっせとしたためる絵の数々。
3年生になり、新たに気付いてしまった『グレー世界の奇妙な難題』
・時間編【間に合う間に合わない問題】→#37時間編にて
・季節編【カレンダーと季節と温度と半袖長袖問題】→#38季節編にて
今回は
【色編】の奇妙なグレーの世界のお話しです。
それでは、どうぞ。
【色編】
色味。
正にグレー世界の代名詞と言っても
過言ではありません。
これはどっちに近い色味なのか…
ざっくりと見分けは付きますが、
ちゃんと気にして 見れば
例えば『青』でも悩ましいほどにバリエーションが豊富です。
この機微な違いがあるために
大まかにくくって良いものか…
あの抜けるような青のニュアンスはどう伝えたら良いものかと…などと
自分以外のヒトと 感覚を共有するために
四苦八苦することがあります。
息子「信号機の青は緑だねぇ。
黄色はオレンジだよねぇ。」
「フランスは体操着の色だよ。
あと ANA と 布団のシーツもね。」
息子の描く信号機の目は
緑っぽい色をしています。
相変わらず見逃さないし、青信号の名前に惑わされもしません。
そう。
確かに信号をよく見ると
青緑のような気がします。
なんなら黄色だって ちょっと渋めな山吹に近いような色味です。
毎度 観察眼が鋭いな〜と思いつつ
そういえば 自分が子供の頃は
青信号が今よりずっと『緑』に見えていたのを思い出しました。
青信号と呼ぶうちに
私の脳が勝手に変換してしまったのか
LED化されつつある現代の色味が
少し青に近づいて見えるだけなのか…
軽い気持ちで調べたら、
なんとビックリ!
信号機の色は国際的に決められており
世界で統一されているようです。
国際的な信号機の3色→『赤』『黄色』『緑』
あれ?青ではなく『緑』を採用している…
昔の日本人は 青と緑はあまり区別せず
どちらも『アオ』と呼んでいたため
緑信号も青信号と呼んだそうです。
ちなみに
日本の青信号は、
色覚障がいのある方に配慮して
基準内で青に近い緑色を使用しているとのこと。
信号機って簡素で単純なデザインだと思っていましたが
グローバルでユニバーサルなデザインだったわけですね。大変勉強になりました。
信号機に関しては、
【交通ルール編】にてグレー世界の話が
まだまだ続きますが…
さて。
息子の体操着の色の話です。
ハーフパンツは紺色です。
3年生の12月から 国旗を描くことにハマっている息子に言わせると
フランスの国旗のブルーの所が
体操着の色と同じだと言うのです。
他にも
飛行機ANAの機体の色の一部や
布団のシーツの色も。
色味を細かく見ている息子にしては珍しく
大雑把に 紺と青をくくってみたのかな〜
なんて思いましたが
ここは 百聞は一見にしかず。
一応 確認してみます。
布団のシーツの色は 紺です。
ANAも画像検索したら文字色など
確かに紺のような色味で 納得です。
問題はフランス国旗です。
私の記憶ではトリコロールカラーの青味は
明るい青だったような気がしていたので
いやいや体操着の紺とは全然違うでしょ〜
と思っていましたが…
最近、図書館で借りた『国旗と国章図鑑』なるマニアックな本を開きました。
私 「!? (…ホンマや。)」
ちなみに 図鑑によると
フランス国旗の青は パリ市の色で『自由』を意味しているそうです。
関西人ではありませんが
ホンマにホンマなやつで驚いたのと同時に
色覚の鋭さに関心し、
色彩豊かにモノを視ているだろう息子の世界を 少し羨ましくも思えてしまった次第です。
次回は【交通ルール編】です。
ではでは。
▼世にも奇妙なグレーの世界シリーズ
▼60色クーピー大活躍
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