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今日は月がいてくれた

十二年前の秋の終わり

街灯がポツリポツリと光る
月もない帰り道
駅に向かって歩く

駅につくと
ホームには誰もいない

冬のはじまりの寒さだけが
そこにあった

見えない未来に揺れて
迷っていたあの頃

こわくても不安でも
それでも進んでみたかった道

今、その道の上に立っている

そして今また、岐路に立っている

今だから背負えるもの
今だからおろせるもの

何を選び
何を選ばないか

誰もがこうやって
岐路に立って
生きているのだろう