絡まる糸
見えない糸
見えない鎖が
巻きついていく
この手にはそれらを断つ
ハサミが握られているのに
いつしか
使わなくなったハサミは
手入れもされず
錆びついていく
振りほどこうとしても
絡まっていくばかり
絡みつく度に
丁寧にとくように
その糸をよく見つめれば
良かった
自分の人生に
あって欲しいか、そうでないか
未来の損得など考えず
いつか重くなった心と身体が
大切なものまで
バッサリと引き千切らないように
糸や鎖を繋いでしまう
自分自身の正体を
握りしめている価値観を
明らかに見つめられたらと願う