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読書感想文 パラソルでパラシュート
ネタバレ、あらすじありの読書感想文です。
タイトル パラソルでパラシュート
作者 一穂ミチ
出版社 講談社
あらすじ
契約社員の受付嬢は30才になればやめなければならない。
29才の受付嬢の美雨は、仕事の余命があと一年しかない。その一年を、おもしろくすごそうという亨の言葉に、嬉しくなる美雨。
亨はお笑い芸人で、シェアハウスに住んでいた。美雨は時間があればシェアハウスに行き、住人達と交流を始めた。
家に住むのはお笑い芸人の郁子さん、マコちゃん、ネバーさん、そして、霊のぐるぐるさん。時々来るのは亨の相方弓彦だ。
お笑い芸人として面白くありたい、売れたい、賞をとりたい、テレビに出たい、舞台に出てればいい、競争したくない。様々な思いを抱えているお笑い芸人たちとの交流を通じて、美雨も少しづつ変わっていく。
感想
お笑い芸人が主人公の作品といえば、又吉さんが芥川賞をとった火花が有名ですが、私はこちらの方が好きかな。
面白いですし、読みやすいです。
一穂さん自身がお笑い好きなのだろうなって思える、お笑いシーン。こんなお笑いありそうだし、面白い。
思わず、笑ってしまう。
美雨は、なんとなくゆるゆるした人なのに、意外と大胆で面白いキャラクターです。
こんな、シェアハウス住んでみたいなあって思いますけれど、これは小説だからありうる話なのでしょうね。実際は、そんな会ったばかりの男の家行ったらあかんよっておばちゃんなら言ってしまうなあ。
30前の女性に対する差別や、世の権力ある爺が若い女性に期待している事を皮肉ってコミカルに描いているのも面白いです。
以前読んだスモールワールズより、こちらの方が私としては面白かったです。
一穂ミチさんの作品、直木賞候補だったスモールワールズの感想