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ヅカオタ的美術鑑賞 パナソニック汐留美術館 ベル・エポック ー美しき時代ー
劇団四季の「アラジン」を観劇する前に、時間があったので近くのパナソニック汐留美術館で開催されている「ベル・エポック―美しき時代ー」を観に行きました。
日曜日はネットで予約が必要とあったので、予約を入れて美術館へ。
新橋駅からは地下でつながっています。予約の時間より早めについたので、近くをうろうろしていると、大正モダンな建物が……
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お茶の文化創造博物館という「お茶」に関する展示をしているところのようです。「おーいお茶ミュージアム」もありましたので、伊藤園さんがやっているのかな?
このオシャレな建物は、旧新橋停車場を復元した建物のようです。
そっか、「汽笛一声新橋を~」ですものね。
うろうろしている内に時間になったので、美術館へ。
高層ビルが立ち並ぶエリアで、入り口には警備員さんが立っていて、なんだかビルに入るのも緊張しちゃう。とってもきれいなビルです。
ベル・エポックー美しき時代ー
パリに集まった芸術家たち
ワイズマン&マイケル コレクションを中心に
という展示会です。
パリ万国博覧会、ムーランルージュ、フレンチカンカン、サラ・ベルナール、ロートレック、ミュシャ、ルネ・ラリック……
ヅカオタが大好きなパリの華やかな時代!
この時代が舞台の作品といえば「伯爵令嬢」とか「ピガール狂騒曲」とかありますよね~
そんな時代の美術品やルネ・ラリックの香水瓶とか、マイセン磁器の食器やエミーユ・ガレのランプとかオシャレなドレスとかアクセサリー、有名なポスターなど様々な物が展示されていて、どれもこれも観ていて楽しいです。
一番印象に残ったのは、サラ・ベルナールが舞台で使用した百合の冠。
ほら、ミュシャの描いたサラ・ベルナールのポスターって有名ですよね。
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このミュシャがデザインした百合の冠を、立体的なものに作り上げたのがルネ・ラリックで、それが展示されているんです。
立体的な百合はパールがちりばめられた金属でとっても豪華です。
実際に「遠国の姫君」でサラ・ベルナールが着用したものだそうです。
それを間近に見られるなんて、なんだか感動!
ヅカオタは、舞台の小物を観るのが大好き。
しばし、立ち止まってサラ・ベルナールが着用しているのを想像してみました。
「華麗なるエンターテイメント劇場の誘惑」のコーナーは撮影OKでした。
この華やかな時代は、音楽やダンスや、エンタメを人々が楽しんだ時代でもあるんですね。
アンリ=ガブリエル・イベルスが描いた作曲家ガストン・マキーの上演目録の表紙。どれも、素敵~
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長いスカートを流れるように動かすスカートダンス。
ダンサーのロイ・フラーは、床から照明を当ててスカートの動きを強調して人気を博したのだそうです。
「魅せられて」のジュディ・オングさんのお衣装は、この時代にすでに発明されていたのねって(違うか?)驚きますよ。
シャルル・モランが描いた、ロイ・フラーの黄色の衣裳とオレンジ色の衣裳
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入場口の横で、この時代を紹介する映像が流れています。入場前でも後でも良いので、これは必見です。
だって、動くロイ・フラーやサラ・ベルナールの姿を観ることができるのですから。
当時人気のキャバレー シャ・ノワール。
「黒猫」という意味を持つこのキャバレーはポスターがとっても有名です。
私は、ミュージアムショップでこのポスターがデザインされた眼鏡ケースを買いました。ケースだけかと思ったら中に眼鏡拭きも入っていて嬉しい! 手ごろなお値段で、良いお買い物でした!
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そのシャ・ノワールの壁に飾られていたのが、ジュール・シェレのリトグラフです。
「音楽」「パントマイム」「コメディー」「ダンス」とタイトルがついた作品もとっても素敵です。
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シャ・ノワールでは影絵芝居が上演されていたみたいです。
その影絵芝居の再現映像も、展示会場で観ることができますよ。日本の浮世絵に影響を受けていて、日本的な絵も出てきます。
浮世絵はヨーロッパの芸術家に様々な刺激を与えたんだなあって感じます。
シャ・ノワールに集い、影絵芝居を楽しんだ当時の紳士淑女のざわめきを想像すると面白いです。
贅沢なブルジョワジーたちは、流行りのファッションやアクセサリーの話で盛り上がっていたのでしょうか。
それを冷めた目で見る風刺画家がどこかにいるかもしれない。
彼はそんな風景を切り取って皮肉をこめた風刺画にするのかもしれません。
一方でキャバレーで遊ぶことのできない貧しい人々や娼婦の目には何が見えていたのかしら?
キュリー夫人やサラ・ベルナールなど女性が活躍する時代でもあったんですよね~
美しき時代に思いを馳せて、色々と想像するのも楽しいです。
とても見ごたえのある展示会でした。
とっても、おすすめです!
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美術鑑賞まとめ|おとぼけ男爵