舞台感想 GANMI×宝塚OG DANCE LIVE 「2step」
宝塚OGを起用したショーやコンサートの企画、プロデュースに取り組む会社として2020年に設立された株式会社タカラヅカ・ライブ・ネクスト。
宝塚をご卒業後のジェンヌさんの生き方は様々だけど、エンタメの世界で生きようとするOGをサポートするシステムはいいなあって、設立のニュースを聞いた時には思っていました。
でも、今まで実際に足を運ぶことはありませんでした。
きっと、会社も試行錯誤しながら色々な企画を立ててきたのでしょうね。
やっと、私が行きたい!!と思った演目が!!こちらです。
GANMI×宝塚OG DANCE LIVE「2step」
ダンスの世界大会で優勝を飾った11人からなる男性ダンスアーティストグループGANMI。
世界的な人気グループの振り付けも担当するダンスアーティストGANMIとコラボするのが、宝塚OGである宇月 颯、風馬 翔、隼海 惺、矢吹世奈、綾 凰華、飛龍つかさ、輝生かなで、そしてゲストには湖月わたる。
宝塚時代から、ダンスには定評のあるOGばかりではありませんか!!
海をバックに何かに挑むような表情の出演者たちのポスターを見た時、これは観てみたい!と思いました。
イープラスさんの貸切り公演が行われるので、申し込んでみました。
どうやってチケット取ればいいかわからない時に、イープラスさんにお世話になるのは、ヅカオタあるあるなのかもしれません。
絶対、イープラス貸し切りは宝塚ファンが多かったと思います。
もうすぐ開演という時間になるととちらほらと手拍子が始まります。
きっと、何度もご覧になっているファンの方がしておられるのでしょう。
最初はどうすればいいのかわからなかったけれど、客席のライトが落ちると一緒に手拍子をしてみました。手拍子の音が大きくなると共に、音楽とライトがバアアーン!!! ライトというより閃光!って感じ!!
一瞬で気分が上がります!
真っ赤な衣装の出演者がライトに浮かびます。観客は、彼らのパワーに巻き込まれます。キレのあるパフォーマンスに瞬きも忘れてしまいます。
GSNMIさんのダンスは今どきのダンスというのでしょうか。
重心低めでキレがあって、動きが早くて重力に反するような。
もう、なんだか言葉で表現するのが難しいのです。語彙力がないし、記憶も定かではないので、上手く言えない。けれど、簡単な表現なら
カッコイイ!!
ひゃー、カッコイイ!
OGさん達もカッコイイ!!
最初は、誰が誰だかわからずに見ていましたが、本当に皆カッコイイ!
まあ、そんな感じです。
徐々に誰が誰だかわかってきます。
OGさんは皆、綺麗なお姉さんになっているのだけれど、風馬 翔さん、綾 凰華さん、飛龍つかささんはすぐに分かりました。
ま、記憶が新しいってこともあります。
リーダー的な存在である宇月 颯さんは、印象がちがってええ?本当にとしさん?って思いました。
だって、すっごいかっこいいお姉さんなんだもの。本当にアトスを演じた方か???
隼海 惺さんは、私は在団中のお姿をあまり存じ上げないので、どちらかといえば初めましてのダンサーさんです。
矢吹世奈さんは、すっごく柔らかな女性らしい印象になっておられました。
驚いたのが輝生かなでさん。
最初、誰? 誰が出演してたっけ? って紹介されるまで名前が出てきませんでした。
輝生かなでさんね、急にご卒業なさったときには、ちょっと裏切られた気分になったものです。
これからってところだったのに。もったいない……
でも、彼女のダンスを見ていて思いました。
こんな風にダンスを踊りたかったんだろうなあ~
もう、ホントに心から楽しんで、はじけるように踊っておられる姿を見ていると、宝塚独特の「型」を大切にする、一糸乱れぬ動きとは違う世界の「自己表現」をしたかったのかもしれないなあって感じました。
GANMIさんのダンス。
OGたちのダンス。
習得の仕方も、工夫の仕方も、それぞれに違う世界だろうけれど、「踊ることが大好き」という点では共通していて、お互いがお互いを尊重しあって作品を作り上げている感じが、彼らの熱気から伝わってきて、胸が熱くなりました。
それと共に、観客も作品の一部という感じで、巻き込まれていく快感があって、とても楽しいんです。
そして、「8時だよ全員集合!」の学校コントのような「二歩高校」のコーナー。OGさんも、女子高生の制服だからね~
先ずはつかさ先生の音楽の授業。なんだっけな、映画「天使にラブソングを」で使われていた神様をたたえる歌。
つかさくんの演技力、歌唱力が発揮されて盛り上がります。
そして、かける先生の国語の授業は、早口言葉。ジャージ姿のかける君に笑えます。多分、毎日アドリブで変わるのだろうけれど、イープラス貸し切りでは「おしとやかに」ということで、日本物の雪組出身あやなちゃんは、日舞の振りで登場して笑いを誘います。でも、笑いはさそえども、その姿の美しさはさすがの雪組出身者。OGさんの姿勢の良さや品格は隠せないものですねえ。ふざけていても本格派。
まあ、リズム感抜群の皆さんの早口言葉は楽しいです。
まさに言葉のダンスです。
そして、二歩高校の掃除夫として登場するのが、湖月わたるさん。
GANMI扮する悪ガキ高校生が投げ捨てるペットボトルをゴミ入れでキャッチするわたる様。さすがの運動神経で、全ペットボトルをキャッチ!
そして、一瞬で掃除夫から色っぽいパフォーマーに変身すると、一人で舞台を支配なさります。
さすが、スター!
歌もダンスも、日々研鑽を積んでおられるのでしょうね。ベテランでありながら、ベテランくささを感じさせないパフォーマンスでした。
「すみれの花咲く頃」をアップテンポにアレンジしたダンスなども繰り広げられたり、客席も巻き込んだGANMIさんの「学園天国」など、一緒に楽しめる公演でした。
1時間半の公演はあっという間で、めちゃくちゃ楽しかったです。
久々に客席降りの演者の笑顔とパワーを近い距離で浴びることもできて(風馬 翔くんが目の前でくしゃくしゃの笑顔を見せてくれました)、本当に楽しかったです。
公演はすでに千秋楽を迎え、もう見られないけれど、夢のような一時間半を過ごせたことが幸せでした。
としさんが「こんな公演はもう二度とできないと思うけれど」みたいなことをおっしゃっていましたが、そんなこと言わずに、またやって欲しいなあ!
以前、「梅棒」の公演を観て大感動したのと同じく、今回も楽しんだので、これからは、ダンスの公演もちゃんとチェックしようと考えています。
人間の体って本当に美しく動くものですねえ~
ちなみに、梅棒の舞台感想はこちら
舞台感想 梅棒16th showdown「曇天ガエシ」|おとぼけ男爵 (note.com)
ダンスに定評のあるOGさんとのダンスコラボ。
これからも見たいなあ~
結愛かれんちゃんとか、こういう作品で観たいなあ~
ダンスの上手いOGさん、いっぱいおられますものね……
それと、早花まこさんが書いておられる記事があるのですが、これがとっても面白いのでおすすめです。
早花まこの「2step」できますか
第一回宇月颯インタビュー
第二回湖月わたるインタビュー
第三回Sotaインタビュー
第四回稽古場レポート
第五回稽古場レポート
第六回稽古場レポート
最終回公演レポート
以上、備忘録を兼ねた舞台感想でした。
宝塚以外の舞台感想はこちら
宝塚歌劇以外の舞台、映画感想まとめ|おとぼけ男爵 (note.com)
宝塚の舞台感想はこちら
宝塚歌劇 舞台感想まとめ|おとぼけ男爵 (note.com)