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会話型AIツール「miibo」で架空の不動産会社のお問い合わせAIボットを作る

みなさん、こんにちは!オトーワンですっ。
今回は、イチオシの会話型AIツール「miibo」で作った、架空の不動産会社「オトーワンリアルエステート」のお問い合わせAIチャットボットの作り方をご紹介しますね!

【ご注意】
本記事で紹介している内容は、執筆時点での情報に基づいています。miiboの機能や利用規約は随時更新される可能性がありますので、ご利用する際は最新の情報をご確認ください。また、架空の会社名や設定例として「オトーワンリアルエステート」を使用していますが、これは説明のための仮想の例となりますことをご了承ください。
本記事はAIチャットボット作成の一例を示したものであり、一個人の見解によるものです。
また、詳細な設定の内容までは全て網羅しておりません。
この記事の内容を参考に、皆さまの目的や状況に応じて、適切にカスタマイズしていただくことをお勧めします。


miiboとは?

miibo(ミーボ)は、会話型AIを簡単に構築・運用できるプラットフォームのことで特に、プログラミングの知識がなくても、ノーコードで高性能なチャットボットを作成できるのが特徴です。

完成した、miiboのお問い合わせAIチャットボット画面

以下は、今回制作した架空の不動産会社「オトーワンリアルエステート」のmiiboのお問い合わせAIチャットボットのリンクです。


作り方の手順

AIチャットボットの作り方の手順は大まかに分けると、以下の5つのステップになります。順を追って説明します。

  1. miiboのアカウント登録をする

  2. 初期設定をする

  3. ベースのプロンプトを設定する

  4. FAQデータを登録する

  5. ユーザーの利便性を考慮する


1.miiboのアカウント登録をする

以下のmiiboのサイトでアカウントを作成します。
料金プランは、
・無料お試しで使える[トライアル]
・趣味で楽しむ有料の[ホビー]
・本格的に始めたい[スタンダード]
・リッチに使い込みたい「プレミアム」
が、あるので、まずはお試しの[トライアル]で登録します。

アカウントを登録している様子は以下の公式動画からご覧になれます。
※アカウントを作成するところから動画が始まります。


2.初期設定をする

アカウントの登録ができたらログイン後、一番左上のネイビー色の"▽"から「新規作成」を選択してエージェント(ボットの単位のようなもの)を新規に作成します。

次に左に並んでいるメニューから「エージェントの設定/基本情報の設定」を選択して、エージェントの名前、提供者名、紹介文、画像を準備していれば、アイコンのアップロードをおこないます(全て後でも設定可能)。

▼初期設定の様子は以下の1分で解説している公式動画からもご覧になれます▼

次に、左メニュー「エージェントの設定/AIによる応答の設定」から言語モデルを設定します。miiboでは様々な言語モデルを設定することが可能ですが、今回はモバイルファーストや消費するトークンなどを考慮して、スピード&コスパ重視の”GPT-4o-mini”を選択。初期設定は一旦ここまでにします。

「言語モデルの選択」画面

3.ベースのプロンプトを設定する

このお問い合わせAIチャットボットのベースのプロンプトを設定します。
miiboには、あらかじめ数種類のプロンプトのテンプレートが用意してあるので、その中から「お問い合わせ対応AI」プロンプトに不動産会社の要素やその他禁止事項などを追加してカスタマイズします。
※左メニュー「エージェントの設定/AIによる応答の設定/プロンプトエディタ/プロンプトテンプレートから選ぶ」

「プロンプトテンプレートの選択」画面

さらに、miiboにはプロンプトを作るためのチャットボット「プロンプトエディタ」が付いているので、これを使います。
「AIにプロンプトを考えてもらう」を押してチャットボットを使う。

「AIにプロンプトを考えてもらう」画面

「AIにプロンプトを教えてもらう」画面に以下の情報を入力してカスタマイズしたプロンプトを作ってもらいます。
※以下の内容は一例となりますので個々で最適な情報を入れてお使いください。

不動産会社のお問い合わせチャットボットを作りたいです。
以下のお問い合わせ対応AIのテンプレートに、カスタマイズ要件の内容を追加してプロンプトを
作ってください。

#お問い合わせ対応AIのテンプレート
※※※※ここに「お問い合わせ対応AI」のテンプレートの内容を全部貼り付けます※※※※


#カスタマイズ要件
・不動産会社の名前は「オトーワンリアルエステート」です。
・前提データに対して余計な情報を付け足すことも禁止です。
・エージェントからユーザーに質問することを禁止します。
・物件に関する質問は、「何でも答えます」といった主旨の発話を禁止します。

情報を入れると、以下のようにmiiboがプロンプトを考えてくれるので、コピーをした後に「プロンプト文字数」の中身を差し替えます。

「AIにプロンプトを考えてもらう」

4.FAQデータを登録する

今度は、この問い合わせAIチャットボットの肝になる、架空の不動産会社「オトーワンリアルエステート」のよくある質問のデータをmiiboの「ナレッジデータストア」の画面から登録します。

FAQデータは、以前このブログで配信した記事『【サンプル付き】チャットボット用のFAQデータを作る(不動産会社編)』のFAQサンプルを使います。※この記事の「サンプルデータをご覧になれます」の箇所を参照。

ナレッジデータストアとは?

ナレッジデータストアとは、今回でいえば、FAQのデータ(例:「定休日を教えてください」「家を借りる初期費用はどれくらいかかりますか?」など)を蓄積しておく場所になります。 ユーザー(お客さま)の質問に対して、ここの情報を参照した上でAIが応答内容を生成します。

ナレッジデータストアは、miiboが提供するAIに専門知識を与えるためのデータベースです。これは、AIに与える情報をプールしておく、いわば専門知識のバケツのようなものです。このデータストアに登録された情報は、RAG(Retrieval-Augmented Generation)の仕組みを通じて、AIの応答生成に活用されます。

出典:miiboのナレッジデータストア完全ガイド:AIチャットボットの精度を劇的に向上させる方法

ナレッジデータストアへの登録

左メニュー「会話の設定/ナレッジデータストア/(右下)+データを追加する」から、今回は「手動でデータを追加する」でFAQのテキストデータを直接登録します。

ナレッジデータストアの「データを追加する」画面

ここで、データの「ラベル(後から修正不可)」「本文(FAQデータを丸ごと貼り付け)」「カスタムフィールド(AIが質問に対する回答を導きだす時の情報の検索性を上げる)」を登録します。

そして、今回のケースでは、以下の内容で登録しています。
【タイトル】「物件に関する質問」で登録
【本文】FAQサンプルデータの「物件に関する質問」の部分を登録
【カスタムフィールド】「カテゴリ/物件に関する質問」で登録
※カスタムフィールドの詳細については以下のリンクを参照。

「手動でデータを追加する」画面

今回は、サンプルのFAQデータから3種類に分類したデータを登録しています。

「ナレッジデータストア」画面

そして、今回は説明しきれませんが、ナレッジデータストアの「チャンク指定」機能もあわせて使うと、AI応答の精度が向上し、より的確な情報提供が可能になります。※詳細は以下のリンクを参照。


5.ユーザーの利便性を考慮する

手順の最後に、ユーザーの利便性を上げる手段の一つとして「クイックリプライ」の設定をします。
クイックリプライとは、チャット画面に表示される発話候補を表示することです。 発話候補を表示することで、ユーザーは簡単なクリックorタップで質問ができるので、入力の手間が軽減されます。
今回は、チャットボットにアクセスした際に一番最初に表示する発話候補を設定します。※詳細は以下のリンクを参照

左メニュー「エージェントの設定/クイックリプライの設定」を選択します。 そして、「選択肢に優先的に表示する文章」に文言を登録します。
今回は、実際にありそうな
「物件を借りる際の初期費用」
「店舗の営業時間」
「契約時に必要な書類」
「内見はどうすればできるか」
の4つを登録しています。
※ここは自由な文言で表示する個数も任意で決められます。

「クイックリプライの設定」画面

実際にクイックリプライはお問い合わせAIチャットボット画面で以下のように反映されます。

miiboのお問い合わせAIチャットボット画面

まとめ

今回は、会話型AIツール「miibo」を使って、架空の不動産会社のお問い合わせAIチャットボットを作成する方法をご紹介しました。miiboのアカウント登録から、初期設定、プロンプトの設定、FAQデータの登録、そしてユーザーの利便性を考慮したクイックリプライの設定まで、順を追って説明しました。
より詳細な情報や最新の機能については、miiboの公式Noteをご覧いただくことをおすすめします。また、miiboデザイナーの岡大徳氏のメルマガでは、AIチャットボット作成に関する様々なヒントや最新情報が得られますので、ぜひチェックしてみてくださいね!
ということで、今回はここまでです。結構ボリュームある内容になった~では!


PS.この記事でご紹介した、お問い合わせAIチャットボットを実際にwebサイトに設置する方法を説明した記事を公開しました(2024年10月22日)。

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