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久しぶりに1クールでTVドラマを2本見ている

 かなり久しぶりに1クールでドラマを2本現在視聴している。最近は1本だけ見ていたり、1本も見ていなかったりというのが続いていた。2年前に引越ししてから、家にテレビがなく、パソコンでTVerで見逃し配信を多用するようになってから、1週間のうちはいつでも見れるとはいえ、1クールに0本か1本というのが続いていた。そのため、自分にといっては少なくとも2年以上ぶりに2本のTVドラマを並行して見ている。

 今、私が見ている2本というのは『ユニコーンに乗って』と『石子と羽男』という2本ともTBSのドラマだ。それぞれのキャストや内容などの情報はここでは割愛する。

 まず、『ユニコーンに乗って』はテーマがスタートアップであるということで見始めた。あくまで私の印象だが、日本でお仕事ドラマというと池井戸潤原作のドラマのような「大企業の中で、不遇な境遇の中にあっても転職せずに孤軍奮闘するサラリーマン」が主人公の物が多い印象がある(無論、それが全部つまらないというわけではない。『半沢直樹』については毎週楽しみに見ていた)。

 そうした中で、スタートアップをテーマにしたこのドラマはとても新鮮に思い、視聴し始めた。まだ3話までしか放送されていないが、私はこのドラマで1番魅力的だと感じたのは、西島秀俊演じる小鳥というキャラクターだ。銀行の支店長から永野芽郁演じる主人公の佐奈がCEOを勤めている『ドリームポニー』というEdTeckのスタートアップに転職した中年男性である。

 ドリームポニーの中で一番年上ながらも、先輩社員から謙虚に学び、慣れないIT用語も必死に勉強する。銀行という前時代的な職場からIT用語が飛び交い、最先端の技術を使うスタートアップに転職しているので、先輩社員から見たらかなり初歩的なミスもする(小鳥のIT音痴は正直デフォルメされている感も否めないが)。だがその中で、奮闘する小鳥には若者に負けないパッションやバイタリティを感じる。そして何よち私いいキャラクターだと思ったのが、「銀行の支店長」という安定したポジションをあっさり捨てて、その対極のスタートアップに転職したというところだ。

 しかし、見ていてむず痒いと感じるところは何点かある。特に佐奈と杉野遥亮演じる功との恋愛描写だ。「あれ、韓国ドラマ見てるのかな」と思う場面が多々ある(韓国ドラマをディスってる訳ではないので悪しからず。ただそういう演出の多さは思いっきり韓国ドラマを意識している感じがして少しむず痒いのだ)。そして、個人的には「恋愛の割合が大きすぎじゃね」と思ってしまう。もっとスタートアップならではの苦労や葛藤、小鳥の奮闘を多く見せてもいいのではと思ってしまう(特に第3話)。

 色々ツッコミたいところはあるが、このドラマはスタッフ人が「撮影中は怒らないこと」をルールとしている、というのをネットニュースで見て、内容だけでなく撮影自体にも「新しさ」を取り入れているので、今後も引き続き視聴したいと思う。

 次に「石子と羽男」は、リーガルコメディというジャンルのドラマだ。有村架純演じるパラリーガルの「石子」と中村倫也演じる「羽男」のコンビが依頼人の相談を解決するというのが大まかなあらすじだ。

 第1話がパワハラ、第2話が未成年のスマホゲームの課金、そして来週放送される第3話がファスト映画がテーマであるということで、現代の様々な問題をリンクさせているのがこの作品の魅力だと思う。そして、「アンナチュラル」「MIU404」と同じプロデューサーであるためなのか、1話完結の中で起承転結や伏線がしっかり貼られていて飽きずに集中して見ていられた。

 しかし、私の中でリーガルコメディといえば不動の一位が「リーガル・ハイ」なのだ。「石子と羽男」のラストシーンでは、相談者・犯人に向かって石子が世間的にも真っ当で真っ直ぐな意見をぶつける。それは、それで見ていて爽快ではあるのだけど、「リーガルハイ」の法廷などで小御門が放つ台詞には、世間一般的には暴論や邪論だとしてもある側面から見たら「それは正義で、正論である」と感じさせる凄まじさがある。そして、その凄まじさは時に表立って言いづらい世間の矛盾を一蹴するほどの痛快さがある(特に1期の第9話の産廃施設の建設予定地の町民の老人たちに対しての叱咤は目を瞠るものがある)。また、コメディの部分でも決して「石子と羽男」ペアの掛け合いが面白くない訳ではないが、やはり堺雅人演じる小御門と比べるとパワー不足のように感じてしまうのだ。しかし、ドラマが始まってからまだ2話しか放送されていないので、今後どのような展開を見せるのか、どのように面白くなっていくのか、ということに注目していきたい。

 薄い感想になるが、やっぱり有村架純美人だなぁとこれまでの2話で何度も思った。

 

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