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仏教×AIの活用方法とは?

現代社会における技術革新は、私たちの生活の隅々にまで影響を与えています。その中でも、特に注目されるのが人工知能(AI)の進化です。AIが医療や金融、製造業といった多くの分野で活用されているのは広く知られていますが、仏教の世界においても、AIの力が新たな価値を生み出し始めています。
今回は、仏教とAIの融合とはどのような形で実現できるのかについて、考えてみました。

1,AI僧侶によるオンライン法話

基本的には、お寺での法話はお寺に参っていただいた方やお参りの際に、直接お話しています。近年では、HP上での1口法話やYOUTUBEを活用した発信もよく見かけます。

では、AI技術を活用するとどのようなことができるのでしょうか?

1つはAIに仏教の経典を読みこせた、対話型AIの作成です。ネット検索やAIを活用する若い層に適した形です。実際に、私も「Jodo AI」という浄土真宗の経典を読み込ませた対話型AIを作っています。また、この発展系として、AIによる音声認識技術や自動対応技術により、デジタルでAI僧侶と話すことも可能になるでしょう。

2つ目は、法話をデジタル化し、より多くの人々に届けることが可能になっています。AIを用いた自動翻訳機能により、多言語での法話の提供も現実のものとなり、世界中の人々が仏教の教えに触れる機会が増えることも期待されます。

2,仏教的瞑想のAIサポート

近年、日本のみならず海外でも、マインドフルネスが流行っています。実際に、マインドフルネスをサポートするサービスをベンチャー/スタートアップ企業も増えています。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000071029.html

つまり、現代の忙しい生活の中で、多くの人々が心の安らぎを求めて瞑想や禅に興味を持っているのです。

私は坐禅を組むことはない宗派ですが、ここでもAIは重要な役割を果たすことができます。AIを搭載したアプリやデバイスは、瞑想中の呼吸や心拍数をリアルタイムでモニタリングし、ユーザーにフィードバックを与えることで、瞑想の質を向上させるサポートを行います。ま
た、AIは個々の瞑想の進行状況に応じたガイダンスを提供し、初心者でも無理なく禅や瞑想を実践できるように導いてくれるでしょう。

3,仏教経典のデジタル保存とAIによる研究

仏教の経典は、非常に多くの量があり、その内容も奥深いものです。私の父も研究者ですが、膨大な量の書籍が書斎などに積み上げられています。

これらの経典を後世に残し、正確に伝えていくためにも、AIは大きな力を発揮しています。AIを活用したテキストのデジタルアーカイブ化や、自動分類・検索機能によって、研究者や僧侶が必要な情報に迅速にアクセスできるようになりました。
また、AIの自然言語処理技術は、経典の意味や背景をより深く理解するためのサポートとしても利用されています。AIは古代の知識を現代に再構築し、誰もが自由に学べる環境を整えています。

私としては、このデータ学習を活用したAIによる自動法話生成サービスを作っていきたいと考えています。人間の頭以上にAIは知識をインプットしています。法話する方のご事情や状況に合わせた、よりよりお話や例を考えてくれる可能性が大いにあります。
また、私を含めた若手僧侶の育成にも活用できると考えています。

4,お寺の運営をAIで効率化

お寺や仏教施設の運営も、AIの活用によって効率化することが可能です。実際に、キリスト教の教会ではAI等を活用した教会運営サービスもいくつかあります。

教会で可能なのであれば、お寺でもAIを活用した寺院運営ツールの利用は可能だと考えています。例えば、参拝者の管理やイベントの告知、さらには寄付金の管理に至るまで、AIシステムが自動で処理を行い、僧侶やスタッフの負担を大幅に軽減することができます。

また、AIチャットボットが参拝者からの問い合わせに対応したり、イベントや法要の予約システムを提供するなど、利用者との円滑なコミュニケーションをサポートします。これにより、僧侶が本来の宗教的な役割に専念できる環境が整うことも可能です。

5,AIによる新しい形の布教

AIは、仏教の教えを新たな形で伝える手段としても活用可能です。
例えば、AIアバターを使った仏教の教えを伝えるキャラクターが、SNSやメッセージアプリで法話を行ったり、仏教の知識をクイズ形式で学べるコンテンツを提供することが可能です。

これにより、特に若い世代やデジタルネイティブ世代に向けて、仏教の教えを親しみやすく、かつ興味を引く形で広めることも可能になるではないでしょうか?

まとめ

仏教はテクノロジーと正反対な印象を持つ方やAIの活用に対して、否定的な見方をされる方もいらっしゃると思います。

しかしながら、仏教とAIの融合は、伝統と革新が共存する可能性を示していると私は考えます。仏教は長い歴史を持つ教えですが、AIを活用することで、その教えが現代社会においてさらに多くの人々に届き、深い学びや癒しを提供する手段となるはずです。
自動化できる部分はAIに任せて、本質的に僧侶だから人だから提供できる価値がより際立つと考えています。

AIは単に技術的なサポートをするだけでなく、仏教の価値を新しい形で広め、未来に向けて継承していくためのパートナーとなり得るはずです。株式会社OTERAとしても、AIを活用した寺院・お寺業界の運営をサポートするようなプロダクトを作っていきたいと思います!

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