長谷部誠よ、君は私の人生を大きく変えた。
私はJリーグクラブのサポーターです。
2010年の南アフリカW杯。
当時のキャプテンだった長谷部誠は最後に言いました。
「Jリーグにも足を運んでください。」
長谷部は当時すでにドイツのクラブに所属しており、Jリーガーではありませんでした。
しかし、日本のサッカーを強くするためにはJリーグを盛り上げることは必要不可欠。そのためにこのようなことを言ったのでしょう。
W杯でサッカー熱の上がっていた私と友人は、長谷部のこの言葉に従ってみることにしました。(なんて素直。)
特に地元にJリーグのクラブが無かったため、とりあえず選手名鑑を見てみることにしました。
すると、すごいイケメンを1人発見しました。
そのイケメンが所属していたのが今応援しているクラブです。(彼はとっくにいなくなってしまいましたが。)ちょうどその時の開幕戦が行けそうな距離での開催だったので、行ってみようということになりました。
その試合が3対3で点がたくさん入って、素人でもとてもおもしろかったんですね。
(サポーターの中には、こういう話をすると「あ〜あの時の開幕鹿島戦か。イチョンスがフリーキック決めたよね。」などと事細かに試合内容を覚えている歩く試合データベースみたいな人や、「この選手はどこ出身でそこから〇〇大学に行ってその後はこのクラブで〜」などと選手の経歴にやたら詳しい、歩く選手名鑑みたいな人がいます。)
実はお目当てのイケメンはベンチ入りもしていませんでした。
その可能性も思い付かないくらい、私たちはサッカー観戦のことを何もわかっていませんでした。
しかし、この試合をきっかけに、見事にサッカー観戦にハマっていくことになります。
この時は上の方の座って観る席で観戦しましたが、「あそこの応援席楽しそうだから、次はあそこで観てみよう!」と、次はゴール裏の立ち見(いちばん応援しなきゃいけないのでぼーっと突っ立てればいいわけでは無い)席での観戦を、さっそく決意します。
最初はゴール裏のはじっこの方で、見よう見まねで応援をしていましたが、だんだんとチャントを覚えていき、タオルマフラーなどの応援グッズも手に入れ、すぐにスタジアムに通うようになります。
そのうちサポーターの知り合いも増えていき、サッカー観戦後に(またはサッカー観戦関係なく)飲みに行ったりとサッカー以外での付き合いもするようになり、私の世界はぐんと広がっていきました。
サッカー観戦は、サッカーを観るだけではないのです。
長谷部の言葉に従ってから12年。2023年の開幕を迎え、13年目のサポーター生活が始まりました。
今ではクラブの地元で仕事を手に入れ、スタジアムは生活圏内にあります。
サポーター仲間の間では、サポやってなかったら何やってるんだろ?とよく話題にあがります。私もサポーターになる前は休みの日をどのように過ごしていたのか、ぜんぜん思い出せません。
長谷部誠は私の人生を大きく変えました。とてもいい意味で。
長谷部、ありがとう。
サポーターは前のシーズンでどんなに不甲斐ない終わり方をしていても、また新しいシーズンが近づくと、すっかり楽しみになってしまいます。
どんなに悔しい思いをしても、勝った時の喜びで帳消しになり、次の勝利を信じずにはいられないのです。
昨年のW杯で新たにサッカーに興味を持ち、Jリーグを見に行ってみようかな〜と思っているあの頃の私のような人が、今日本にはたくさんいると思います。
そんな皆さんが見事に人生を狂わされることを、心から願ってやみません。
私の趣味は応援すること。
仲間が増えていきますように。
今日はホーム開幕戦。