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お楽し森の学校2021 3日目

こんにちは!三重県上野森林公園スタッフの久貝です。
「お楽し森の学校」3日目はコロナまん延防止による延期を受け3月20日の開催。
今回はさらに子ども達と「楽しいこと」をしていきました
その様子をどうぞ。
(“お楽し森の学校”の詳細については下記リンクよりどうぞ。)


3日目のショートゴール

3日目のテーマは「ロープワークの復習」と「楽しいことの計画」。
そして、ショートゴールは「自分で“楽しいこと”を考える。」ということ。
前回まではスタッフから子ども達に対して「楽しいこと」を提供してきましたが、今回からは最終日に向けて子ども達自身で「楽しいこと」を考えていきます。

今回から「楽しいこと」の計画を作り、完成に向け試行錯誤を繰り返します。

1ヶ月ぶりのロープワーク

1ヶ月ぶりの開催となる今回。久しぶりの挨拶を済ませ、「ロープワークの復習」から始めていきました。
久しぶりのロープワークでしたが、子ども達はすぐに勘を取り戻した様でした。
前回ロープワークの習得にとても苦労していた子どもも、お家で復習を続けていた様で、見違えるほど上手に結べる様になりました。

「おうちでも練習してたんだ!」と上手に結ぶことができました。
前回休んだ子どもにはスタッフがついて教えました。

竹のティピーが完成!

前回途中だったティピー作りを再開。竹の骨組みに笹を被せ、雨風をしのげる壁を完成させました。
前回休んだ子ども達は新たにティピーを作成。竹を「三脚縛り」で固定し、ティピーの骨組みを作るところまでを体験しました。

笹を被せて、これで雨の日もバッチリ!
前回休んだ子ども達も新たにティピーを作成。「三脚結びこれで当ってる?」

さらに森の木を使ってロープワークをしてみた!

新たに立ち木に木材を固定する方法を練習。
2本の木の間に梁に見立てた角材を「角縛り」で固定していきました。
笹や竹よりも大きな材木でしたが、子ども達は力を合わせてなんとか縛ることが出来ました。
「楽しいこと」を作るための基礎的な技の習得はこれで一旦終了。
次からはいよいよ子ども達の「楽しいこと」について考えていきます!

森の環境を活かした立ち木へのロープワークをレクチャー。
さっそく自分たちで実践!
こんなに丈夫に結ぶことができました。

いよいよ「楽しいこと」の計画。イメージを絵に描いてみよう!

いよいよ「楽しいことの計画」。
子ども達の考える「楽しいこと」を絵に描くことから始めました。
「食べて、遊んで、寝転べる場所」や「ブランコ付きのツリーハウス」
「竹の弓矢作り」など色んなイメージが溢れる絵ができました。

どんな「楽しいこと」が出来上がるかな?。
僕の楽しいことは「食べて、遊んで、寝転べる場所!”」
私の楽しいことは「ブランコ付きのツリーハウス!」

グループに分かれて「楽しいこと」を計画してみよう!

子ども達の絵を元にグループを「ツリーハウス班」と「弓矢遊び班」の2つに分け、それぞぞれの「楽しいこと」について計画を作っていきました。
スタッフもファシリテーターとして参加し、それぞれのた「楽しいこと」の「テーマ」、「楽しみ方」、「道具・材料」について話し合っていきました。

グループで話し合い。アイディアを1枚の模造紙に書いていきました。

「ツリーハウス班」は8名と人数が多く、イメージを書き出していくだけでも一苦労でした。
「雨をしのげる屋根」や「遊べるブランコや滑り台」など、子ども達のイメージするもの少しずつ違い、そのために話し合いは難航しました。
そこで、ホワイトボードにツリーハウスの絵を描き、そこに1つずつイメージするものを付け足しながら話を進めていきました。
その結果、「自由で楽しいツリーハウス」という「テーマ」が出来上がりました。

みんなでツリーハウスの全体像を描きました。
「ここのハシゴから上がって、、ブランコとすべり台付きにしたいな、、」
内容がてんこ盛りの計画になりました。

一方、「弓矢遊び班」は2名と少人数でのスタートとなりました。
こちらでは、さっそく弓矢の素材や作り方についても話し、「森から拾った素材の弓矢」を作ることに決まりました。

スタッフが子ども達の話に耳を傾けます。

「楽しいこと」の作成スタート!

各グループ話し合いを終え、早速森に出て「楽しいこと」を作っていきました。「ツリーハウス班」は、まず立ち木に角材を固定してデッキ部分を作りきます。
これまでの作業と比べると、難易度もぐんと上昇。
子ども達は重い角材を支える役と、ロープを縛る役とで分かれ、協力しながら作業を進めていきました。
角材やロープを持つ手も疲れてきましたが、諦めることなく作業を続け、足場の梁を2本掛けることができました。

午前中覚えたやり方で高いところにデッキを作っていきます。
ここまでくると「角縛り」もお手のもの。本当にみんな上手になりました。

「弓矢遊び班」は森の中から弓矢作りに使えそうな素材を探していきました。
枝を軽く曲げ強度を確かめ、お気に入りの一本探していきます。
そして、枝をトリミングし、きれいな素材にするところまで作業を進めました。

ティピーを拠点に作業を進めていきました。

ふりかえりの時間

研修室に戻り、楽しいことの計画について振り返りました。
「ツリーハウス班」では実際に作業をしてみたことで、全体の時間配分が少しだけ見えてきた様でした。
残り2回の「お楽し森の学校」でツリーハウスを完成させるためには作業を順序立てて進めなければなりません。
次回は、計画を練り直し、デッキ部分を完成させるという目標を設定しました。
また、「ツリーハウス班」の中から、少人数の方が自分の「楽しいこと」が出来そうだと、「弓矢遊び班」に移る子どももいました。
「お楽し森の学校」では子ども達の自主的な行動を大事にしています。
1日を通した考えや気持ちの変化に応じて、自由に「楽しいこと」を表現できたら素晴らしいと思います。

1日目の振り返り。次回やることを確認し合いました。

今回のプログラムを通して、ねらいであった「森に楽しいことを作るための基本的な技の復習」は達成されたと思います。
笹と麻ひもを使った復習から始め、さらにティピー作りと段階的に技の習得に励んできました。
全員が前回よりも上手にロープワークができる様になり、自信を持って作業に取り組みだした子どももいました。
2つ目のねらいとして「自分の楽しいことの計画」がありました。
同じ様な「楽しいこと」のアイディアを持つもの同士で話し合い、「楽しいこと」の設計図を作っていきました。
今回でみんなの持つイメージの共有はできたと思います。
次回は、役割分担や作業の順番を確認し、しっかりと「楽しいこと」を形にしていきます。
スタッフの用意した遊具で遊んだ第一回や、ロープワークを習った第二回と変わり、今回は子ども達の自主性にスポットを当てていきました。
子ども達は自由に「楽しいこと」を表現していきますが、自分勝手というわけにはいきません。
同じグループの他者との関わり合いや時間的な制約の中でどの様に「楽しいこと」を形に表していくかという工夫を通して、子ども達が成長してくれるだろうと思います。


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