お楽し森の学校2021 4日目
こんにちは!三重県上野森林公園スタッフの久貝です。
2022年3月27日に開催された「お楽し森の学校」4日目の様子をお届けします。
今回は、たっぷり時間を使って子ども達の「楽しいこと」を作っていきました。
それではどうぞ!
「楽しいこと」の再計画について子ども達で話し合ってみた
4日目のテーマは「班ごとに考えた“楽しいことを”作る!」
そして、ショートゴールは「楽しいことの再計画をする」ということ。
班ごとに分かれ、話し合いの時間を設けました。
「お楽し森の学校」も今回を含めて後2日しかありません。
作業前の話し合いでいかに役割分担と作成手順を決めるかが、限られた時間で「楽しいこと」を完成させる鍵となります。
「ツリーハウス班」は前回、作業にとても時間が掛かることがわかりました。
このままのやり方では最終日まで間に合わないかもしれません。子ども達は必要な作業を洗い出すために、みんながツリーハウスに何を取り付けたいのかを設計図を描いていきました。
「雨をしのげる屋根」や「手すり」、「ブランコ」など多くのアイディアが上がり、更にどれが本当に実現可能なものなのか、どれから先に手をつけるべきなのか真剣に議論が始まりました。その結果、デッキとハシゴを先に作り、その後にブランコや滑り台を作ることになりました。
また、「屋根」の作成については本当に必要なものなのか意見が分かれ、話し合いの結果、今回は作成を見送ることとなりました。
「弓矢遊び班」では、前回思い付いた「枝を炎で炙って弓なりに曲げる方法」を試すことになりました。
また、スタッフと相談しながら的も作っていくことになりました。
練り直した計画をもとに「楽しいこと」の作成スタート!
計画を練り直した後は森に出て「楽しいこと」の作成スタート。
「ツリーハウス班」は前回架けた角材が緩んでいたので、固定し直すところから始めました。その間、手の空いた子ども達は竹の材料を切り出し、ハシゴを作っていきました。それぞれ大変な作業ですが、子ども達同士で協力して進めていきました。
「弓矢遊び班」は枝を炙った加工を試してみましたが、この方法では上手に曲げることができませんでした。そこで、自分の手で枝を曲げながらたこ糸を結ぶことで、枝を弓なりに曲げることにしました。
「お楽し森の学校」では失敗することも大事です。挑戦と失敗を繰り返しながら「楽しいこと」を作ることできっとたくさんの学びがあることでしょう。
「ツリーデッキ」と「弓矢ゲーム」の完成が見えてきた!
昼休憩をを挟んだ後、各班の作業を再開。
「ツリーハウス班」は新たに「床縛り」をスタッフから習い、午前中に架けた梁に竹を並べて縛り、デッキを作る作業を開始。
この頃になると、リーダーシップを発揮する子どもいて、手の空いている子どもに竹を切る作業などをお願いする姿が見られました。他には黙々と作業を進める子どもや、誰よりも熱中して作業する子どもなど、様々な姿が見られました。
子ども達同士で協力しながら作業を続け、ついにデッキが完成間近に。子ども達はデッキの上から森を見渡し、達成感に満ちた表情を浮かべていました。子ども達の持つ作り出す力は「楽しいこと」の作業を通して、確かに発揮されているなと感じました。
一方でもちろん上手くいかないことも。ハシゴの足をかける部分がどうしてもすぐに緩くなってしまい、何度も作り直しているうちに時間切れ。
次回は、どうやってハシゴ問題を解決するのか?楽しみです。
「弓矢遊び班」では枝に凧糸を張って弓を作り、茂みから笹を採取して矢も作りました。更に竹を輪切りにして、矢筒まで揃えました。早々に出来上がった弓矢で楽しそうに遊ぶ子どもたち。
今回の活動で各班の「楽しいこと」の基礎となる部分はできたと思います。
次回、更に子ども達の想像力が膨らみどの様に進化していくのか楽しみです。
ふりかえりの時間
作業の後は一日の振り返り。
各班、達成感のあった一日だった様です。「ツリーハウス班」から「結構作業進んだんじゃない。次は何をしようか。」と前向きな声が聞こえてきました。
「弓矢遊び班」では「的の仕組みはどうしようか?」と遊び方の仕組みについて話し合っていました。
・今回のプログラムでは、「楽しいことの再計画」がねらいでした。子ども達は話し合ったアイディアを紙に書くなどして、上手く計画を整理することが出来たと思います。また、前回までは、スタッフがの声かけに対して子ども達が反応して話し合いが進んでいった印象でしたが、今回は子ども達同士で意見を交換する姿が見られました。「楽しいことの再計画」を通して、アイディアを整理する力や他者と意見を交換する力が発揮されたと思います。
今回、子ども達の楽しみながら作業に取り組む姿が見られました。
ひたすら作業に熱中する子ども。
冗談を言って周りを笑わせながら取り組む子ども。
作業から離れ遊び始めた子どももしばらくすると作業に戻って再開しました。
全員が同じやり方とペースで作業を進める方法もありますが、それだと「楽しいこと」を作るというコンセプトとはずれてくると思います。
大体の同じ方向だけ向いて、それぞれの歩幅で進むことで本当の意味での「楽しいこと」ができるのだと思います。
次回はいよいよ最終回。作り上げた「楽しいこと」に対して、更に様々なアイディアを肉付けして発展させていきます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?