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映画レビュー|法廷遊戯
0.総評
ラストのオチがどうしてこうなっちゃったんだ系の映画.道中までは映画として詰め込みすぎずほどほどの謎があって悪くなかったです.オチがね…
後々調べてみたところ主演はKing&Princeの永瀬廉さんが務めているらしく,この方のファンは履修しても良いのかなと思います.
オススメ度:★★☆☆☆
1.あらすじ
弁護士を目指してロースクールに通うセイギこと久我清義(きよよし)と、同じ学校で法律を学ぶ幼なじみの織本美鈴、2人の同級生でロースクールの学生たちが行う「無辜(むこ)ゲーム」と呼ばれる模擬裁判を司る天才・結城馨は、共に勉強漬けの毎日を送っていた。無事に司法試験に合格し、弁護士となった清義のもとに、ある時、馨から無辜ゲームをやろうという誘いがくる。しかし、呼び出された場所へ行くとそこには血の付いたナイフをもった美鈴と、すでに息絶えた馨の姿があった。この事件をきっかけに、3人をめぐる過去と真実が浮かびあがっていき、事態は二転三転していく。
引用:映画.com「法廷裁判」
2.詳細感想(ネタバレ含みます)
振り返ると,この映画で腑に落ちないことがいくつかあります.
本映画を見ていない方からするとハテナな内容も含みますがご愛敬.
無辜ゲームがストーリーにほぼ関係しない
法学部に通う主人公一向,大学の中では無辜ゲームと呼ばれる遊びが流行っていました.この無辜ゲームは学生間で行われる模擬法廷のようなもの,面白いゲームでこれが中盤終盤にどのような影響を与えるのかギミックが入っているのか楽しみに見ていました.しかし答えは沈黙…特に何にもストーリーに関わってこず「何だったの?!」と思わせる展開で期待外れでした.推し量れば,結城くん天才なんだぜってことを伝えたかっただけなのかもしれません.大学生時にあった主人公たちへの嫌がらせが意味不明
後半で分かることなのですが,結城くんは父親が自殺するきっかけとなった清義くんと織本さんに嫌がらせを行っていました.なぜ???
本作,結城くんは天才設定でありハンムラビ法典よろしく「目には目を歯には歯を」をベースに裁きを行うべきという信条も持っています.この背景を踏まえて何故嫌がらせをしたのか分かりません.ラストなぜ不起訴で終わったのか
本当どうして織本さんは不起訴になったんですかね.物語の最後に清義くんが起訴するか否かの選択を行うのですが,普通に間違ってますよね?
序盤から終盤まで結城くんと仲良くしていましたし,最終盤では織本さんにもう終わりにしようみたいなこと言ってたじゃないですか~…
これには解釈困ります.好意的に解釈するのであれば,道中清義くんが弁護士を目指すきっかけとなった「力でなく頭を使って人を守りなさい」的な助言を受けて,悪い意味で頭脳で織本さんを守ったということでしょうか?
それならそう捉えられるだけの表現してほしいし,視聴者の多くは疑問が残るラストだったのではないかと思います.
このように疑問点もある作品でしたが,天才結城くんの作戦は理想とする"歯には歯を目には目を"を体現できそうな優れた構想になっていました.こちらを踏まえるともしかしたら原作は結構な良作だった可能性があります.
どうしても映画化にあたりリダクションや大衆向けにする必要があるので,これから本作を見ようと思っている方いらっしゃいましたら原作をお読みいただいた方が良いかと考えます.(King&Princeファンはそのまま映画見てください)